三字熟語

手薬煉

(てぐすね)

弓を構えるように準備を整え、じっと機会をうかがうこと。

異形:手薬練

4文字の言葉 / 「て・で」から始まる言葉
手薬煉 ことば
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意味

「手薬煉(てぐすね)」とは、用意をととのえて、機会が来るのを待つという意味です。
もとは、弓の弦を補強するくすねを手に取る、手に塗ることを表した言葉で、そこから今の意味に転じました。
相手の出方をうかがいながら、いつでも動けるよう身構えている緊張感を伴う言葉です。

  • 薬煉(くすね):松脂を油で煮て練り合わせたもの。弓の弦を強くするために使う。

語源・由来

くすねは、松脂を油で煮て練り混ぜたもので、弓の弦に塗って強くするのに使われました。
「手薬煉」は、このくすねを手に取る、手に塗ることを指す言葉です。
「手薬煉を引く」も、もとは弓を持つ手にくすねを塗り、滑りを止めることを言い、転じて、用意して機会を待つという意味で使われるようになりました。

使い方・例文

今では単独で使われることは少なく、多くは「手薬煉を引く」という形で使われます。

  • 反論の機会をうかがい、彼は手薬煉を引いて発言の番を待った。
  • 交渉が決裂するのを見越し、担当者は手薬煉を引いていた。
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類義語・関連語

この言葉と同様に、機会をうかがいながら準備を整えて待つ様子を表す言葉には、次のようなものがあります。

  • 虎視眈々(こしたんたん):
    虎が獲物を狙うように、鋭い目つきで機会をじっとうかがうこと。
  • 満を持す(まんをじす):
    十分に準備を整えて、良い機会が来るのを待つこと。

「手薬煉」と類義語の違い

3つとも機会を待つ姿勢を表しますが、待つときの構えやニュアンスが異なります。

語句待つときの構えニュアンス
手薬煉
(てぐすね)
相手を迎え撃つように身構えるやや対抗的・攻撃的
虎視眈々
(こしたんたん)
鋭い目でじっと観察する冷静・狙いすました印象
満を持す
(まんをじす)
準備を十分に整えたうえで、機会を待つ前向き・自信に満ちた印象

英語表現

lie in wait

物陰などに隠れて、相手が来るのをじっと待ち構えるという意味の表現。

The police were lying in wait for the suspect.
(警察は容疑者を待ち伏せしていた。)

「手薬煉」の薬煉には「薬煉入」という入れ物があった

くすねは粘り気が強く、弓の弦のほかに、糸に塗って強くするのにも使われました。

くすねを入れておく「薬煉入くすねいれ」という道具もあり、愛媛県歴史文化博物館に江戸時代のものが所蔵されています。
水牛の角で作られた長さ8.5センチの入れ物で、大洲藩の加藤家に伝わったものです。
薬煉入は、保存されている例が極めて少ない道具とされています。

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