意味
「励声叱咤(れいせいしった)」とは、声を張り上げて相手をしかりつけるという意味です。
「励声」と「叱咤」という、どちらも大きな声に関わる二つの語を組み合わせています。
「叱咤」には大声でしかる意味と大きな声で励ます意味がありますが、国会会議録に残る「励声叱咤」の用例は、相手をしかりつける場面で使われています。
- 励声(れいせい):声を張り上げること。大声を出すこと。
- 叱咤(しった):大声でしかること。大声で励ますこと。
語源・由来
「励声」の「励」は、人を励ますことではなく、自分の声を強めること(声をはげます)を指します。
使い方・例文
- 規則を破った部員たちを、監督は練習場で励声叱咤した。
- 安全確認を怠った作業員を、班長は現場で励声叱咤した。
- 約束を破った弟を父が励声叱咤し、その声は家中に響いた。
国会会議録での使用例
1952年6月6日の参議院内閣委員会で、松原一彦議員が、山本五十六の伝記で読んだ場面を紹介した発言にこの語が出てきます。
真珠湾へ向かう前、日米交渉が成立すれば呼び戻すという命令にいきり立った司令官たちを、山本司令長官がしかった場面です。
山本司令長官が声を励まして国家が百年兵を養うゆえんのものは一に国の治安を維持するためである、国の安全を守るためである、戰は目的ではない、さようなものは即座に辞表を出せと励声叱咤せられた。
同じ文の前半には、「励声」を訓読みにした「声を励まして」も出てきます。
「励声叱咤」はしかる語、「叱咤激励」は励ます語
どちらも「叱咤」を含む四字熟語です。
「叱咤激励」は、大きな声で励まして元気づけることを表し、大声でしかったり励ましたりして気を奮い立たせること、とも説明されます。
この「叱咤」は大きな声で励ます意味とも、大声でしかる意味とも読まれますが、どちらの読みでも相手を奮い立たせることが目的です。
これに対して「励声叱咤」は、声を張り上げる「励声」と組み合わさり、相手をしかりつける意味で使われています。

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