【保存版】インドの有名なことわざ30選|多様な文化と人生の知恵を学ぶ

インドの有名なことわざ 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語
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インドのことわざは、この国の豊かな多様性を反映しています。
ヒンドゥー教の教え、仏教の慈悲、イスラム文化の要素、そしてサンスクリット語の古典から受け継がれた知恵が、ヒンディー語など様々な言語に取り入れられています。

これらのことわざには、人生についての洞察、カルマの概念、日常生活での実用的な教訓が含まれています。
この記事では、インドで広く知られ、その文化の多彩な側面を示す30の有名なことわざを紹介し、その意味や背景を解説します。

インドは多言語国家であり、ことわざの起源や言語を特定するのは難しい場合があります。
ここでは主にヒンディー語やサンスクリット語に由来するもの、また英語で広く知られている表現を中心に紹介します。

インドのことわざの特徴

インドのことわざには、その多様な文化的背景を反映した、いくつかの特徴が見られます。

  • 宗教的・哲学的背景:
    ヒンドゥー教のカルマ(業)やダルマ(法・義務)、仏教やジャイナ教の非暴力(アヒンサー)、イスラム教の教えなどが、ことわざの中に色濃く反映されています。
  • 多様性と普遍性:
    地域や言語によって様々なことわざが存在しますが、人間の営みや自然の摂理に関する普遍的なテーマも多く見られます。
  • 比喩表現の豊かさ:
    古代叙事詩『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』、動物寓話集『パンチャタントラ』などの影響もあり、動物や自然を用いた比喩表現が豊かです。
  • 運命観(カルマ):
    行いが結果を生むというカルマの思想が、多くのことわざの根底に流れていることがあります。
  • 実用的な教訓:
    日常生活や社会関係、労働における実践的な知恵や教訓が多く含まれています。

人生とカルマの教え

人生のあり方、運命(カルマ)、そして倫理的な指針に関する深い洞察が込められたことわざ。

行為に権利あり、結果にはなし

कर्मण्येवाधिकारस्ते मा फलेषु कदाचन।
(Karmaṇyevādhikāraste mā phaleṣu kadācana / サンスクリット語)

  • 日本語訳:
    あなたの権利は行為そのものにある。決してその結果にはない。
  • 日本の仏教用語:
    (近い意味で)無所得 / 報いを求めない
  • 意味:
    人は自分のなすべき行為(カルマ)に専念すべきであり、その行為の結果(成功や失敗、報酬など)に執着すべきではない。
  • 教訓:
    結果への執着を手放し、義務や行為そのものに集中することが大切である。
  • 使い方:
    結果を気にしすぎたり、見返りを期待しすぎたりする人に対して、行為そのものの重要性を説く時に使われます。
  • 由来/文化的背景:
    ヒンドゥー教の聖典『バガヴァッド・ギーター』中のクリシュナ神の言葉。
    カルマ・ヨーガ(行為のヨーガ)の核心的な教えであり、無私の行為の重要性を示します。

非暴力は最高のダルマ

अहिंसा परमो धर्मः।
(Ahiṃsā paramo dharmaḥ / サンスクリット語)

  • 日本語訳:
    アヒンサー(非暴力)は最高のダルマ(法・義務・宗教)である。
  • 日本の仏教用語:
    不殺生(ふせっしょう)
  • 意味:
    いかなる生き物に対しても暴力を振るわないこと、傷つけないことが、人間が守るべき最も重要な義務であり、最高の道徳である。
  • 教訓:
    すべての生命に対する慈悲と非暴力の実践が重要である。
  • 使い方:
    暴力や争いを否定し、平和や共生の重要性を説く際に引用されます。
  • 由来/文化的背景:
    ヒンドゥー教、ジャイナ教、仏教に共通する重要な倫理原則。
    特にマハトマ・ガンディーが非暴力抵抗運動の思想的根幹としたことで世界的に有名になりました。

客人は神なり

अतिथि देवो भव।
(Atithi devo bhava / サンスクリット語)

  • 日本語訳:
    客人は神(デーヴァ)であれ(神として扱え)。
  • 日本の言い回し:
    お客様は神様です (ニュアンスは異なる)
  • 意味:
    家を訪れた客は、神のように敬意をもって、心を込めてもてなすべきである。
  • 使い方:
    インドの伝統的なもてなしの精神を表す言葉として、客人を歓迎する際に使われます。
  • 由来/文化的背景:
    古代インドの聖典『タイッティリーヤ・ウパニシャッド』に由来する教え。
    客人を篤くもてなすことが、宗教的な義務であり、徳の高い行為とされています。

蒔いたように刈り取る

जैसा बोओगे वैसा काटोगे।
(Jaisa booge vaisa kaaṭoge / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    蒔いたように、そのように刈り取るだろう。
  • 日本のことわざ:
    因果応報 / 自業自得
  • 意味:
    自分の行いは、良くも悪くも、必ず自分に結果として返ってくる。
  • 使い方:
    行為とその結果の関係性を説明する時に使われます。良い行いを奨励し、悪い行いを戒める教訓です。
  • 文化的背景:
    ヒンドゥー教や仏教におけるカルマ(業)の法則を分かりやすく表現したことわざ。
    多くの文化圏で見られる普遍的な考え方でもあります。

真理はただ勝利するのみ

सत्यमेव जयते
(Satyameva Jayate / サンスクリット語)

  • 日本語訳:
    真理のみが勝利する。
  • 日本の四字熟語:
    正義必勝 (ただし、「真理」と「正義」は完全には一致しない)
  • 意味:
    最終的には、嘘や不正ではなく、真実や真理が必ず勝利を収める。
  • 教訓:
    真実を追求し、それに従うことが重要である。
  • 使い方:
    真実や正義の力を信じ、困難な状況でも真実を貫くことの重要性を説く時に引用されます。
  • 由来/文化的背景:
    古代インドの聖典『ムンダカ・ウパニシャッド』に由来する言葉。
    インド共和国の国の標語(モットー)としても採用されています。

後悔先に立たず

अब पछताए होत क्या जब चिड़िया चुग गई खेत।
(Ab pachtāe hot kyā jab ciṛiyā cug gaī khet / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    鳥が畑(の穀物)をついばんでしまった後で、今さら後悔して何になろうか。
  • 日本のことわざ:
    後悔先に立たず / 覆水盆に返らず
  • 意味:
    物事が起こってしまい、手遅れになった後で後悔しても、もうどうにもならない。
  • 使い方:
    取り返しのつかない事態になった後で悔やむことの無意味さを示し、事前の注意や行動の重要性を説く時に使われます。
  • 文化的背景:
    農村の情景を背景にした比喩表現。時機を逸することへの警鐘です。

知恵と学習の道

知識や学習、そして知恵の本質に関する教えです。

半分の水の水瓶は、はねて音を立てる

अधजल गगरी छलकत जाए।
(Adhjal gagrī chalkat jāe / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    半分の水の水瓶は、(揺れて水を)こぼしながら行く。
  • 日本のことわざ:
    空き樽は音が高い / 生兵法は大怪我のもと
  • 意味:
    知識や経験が中途半端な人ほど、それをひけらかしたり自信過剰になったりして、かえって浅はかさを露呈してしまう。
  • 使い方:
    生半可な知識で見栄を張る人や、実力以上に自分を大きく見せようとする人を揶揄する時に使われます。
  • 教訓:
    真の知識を持つ人は謙虚であり、中途半端な知識はひけらかすべきではない。

遠くの太鼓は心地よく響く

दूर के ढोल सुहावने लगते हैं। (Dūr ke ḍhol suhāvne lagte haiṅ / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    遠くの太鼓は心地よく聞こえる。
  • 日本のことわざ:
    隣の芝生は青い / 隣の花は赤い
  • 意味:
    遠くにあるものや、自分のものではないものは、実際よりも良く見えたり魅力的に感じられたりするものだ。
  • 使い方:
    他人の状況を羨んだり、現状に不満を持ったりする心理を指摘する時に使われます。
  • 文化的背景:
    距離がもたらす美化や人間の持つ羨望の感情についての洞察を示しています。

盲者の中では片目の者が王

अंधों में काना राजा।
(Andhoṅ meṅ kānā rājā / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    盲人たちの中では片目の者が王様だ。
  • 日本のことわざ:
    (近い意味で)鳥なき里の蝙蝠(こうもり)
  • 意味:
    能力の低い者ばかりが集まっている中では、少しでもましな者が、まるで優れた者のように扱われる。
  • 使い方:
    レベルの低い集団の中で、相対的に少し優秀な者が威張っている状況を皮肉を込めて表現する時に使われます。
  • 文化的背景:
    比較対象によって評価が変わることを示しています。
    絶対的な能力ではなく、相対的な優位性を風刺した言葉です。

サルの何たるか、ショウガの味を知るものか

बंदर क्या जाने अदरक का स्वाद।
(Bandar kyā jāne adrak kā svād / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    サルがショウガの味を何で知ろうか(知りようがない)。
  • 日本のことわざ:
    猫に小判 / 豚に真珠
  • 意味:
    価値の分からない者には、どんなに良いものを与えてもその価値は理解できない。
  • 使い方:
    ある物事の価値や良さを理解できない人に対して、その状況を説明したり、揶揄したりする時に使います。
  • 文化的背景:
    動物を用いた分かりやすい比喩で、価値観の違いや理解力の限界を示しています。

練習は人を完璧にする

Practice makes perfect.
(英語のことわざだがインドでも広く使われる)

  • 日本語訳:
    練習が完璧を作る。
  • 日本のことわざ:
    習うより慣れろ / 継続は力なり
  • 意味:
    繰り返し練習することによって、技術や能力は向上し、完璧に近づく。
  • 使い方:
    スキルアップを目指す際の努力の重要性を示す、世界的に共通する格言としてインドでも使われます。
  • 文化的背景:
    インドの古典音楽や舞踊など、厳しい修練を必要とする伝統芸術の分野でも、この考え方は重要視されます。

一オンスの実践は、一トンの説教に勝る

An ounce of practice is worth more than tons of preaching.
(ガンディーの言葉とされる)

  • 日本語訳:
    1オンスの実践は、1トンの説教よりも価値がある。
  • 日本の四字熟語:
    不言実行 / 実践躬行(じっせんきゅうこう)
  • 意味:
    口先で立派なことを言うよりも、たとえ小さなことでも実際に行動することの方がはるかに重要で価値がある。
  • 使い方:
    理論や言葉だけでなく、実践的な行動の重要性を強調する際に引用されます。
  • 由来:
    マハトマ・ガンディーの言葉として広く知られています。彼の行動主義的な哲学を象徴する言葉です。

人間関係と社会

人との関わり方、社会における立ち振る舞いや真実についての教えです。

家の裏切り者はランカー(島)を滅ぼす

घर का भेदी लंका ढाए। (Ghar kā bhedī laṅkā ḍhāe / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    家の中の裏切り者は、ランカー(島)を崩壊させる。
  • 日本のことわざ:
    (近い意味で)獅子身中の虫 / 内輪もめ
  • 意味:
    内部の人間による裏切りや対立は、組織や集団にとって最も破壊的な脅威となりうる。
  • 使い方:
    内部からの裏切りや情報漏洩の危険性、組織内の不和がもたらす深刻な結果について警告する時に使われます。
  • 由来/文化的背景:
    古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』において、魔王ラーヴァナの弟ヴィビーシャナがラーマ王子側に寝返り、ラーヴァナの都ランカーの攻略に貢献した物語に由来します。

蹴られるべき悪魔は、言葉では従わない

लातों के भूत बातों से नहीं मानते।
(Lātoṅ ke bhūt bātoṅ se nahīṅ mānte / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    蹴られるべき悪霊(頑固者)は、言葉によっては従わない。
  • 日本の言い回し:
    (状況によっては)実力行使もやむなし / 言っても聞かない相手
  • 意味:
    道理や説得が全く通じない相手には、言葉でいくら言っても無駄であり、時には厳しい手段(罰や強制力)が必要になる場合もある。
  • 使い方:
    いくら説得しても聞き入れない頑固な人や悪事を改めない人への対処法として、やや乱暴なニュアンスで使われることがあります。
  • 文化的背景:
    世の中には言葉だけでは通用しない手強い相手や状況が存在するという現実認識を示しています。

象の歯、食べるためのものと見せるためのもの

हाथी के दाँत खाने के और दिखाने के और।
(Hāthī ke dānt khāne ke aur dikhāne ke aur / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    象の歯には、食べるためのものと、見せるためのもの(牙)とがある。
  • 日本のことわざ:
    (近い意味で)表裏 / 本音と建前
  • 意味:
    人の言動には、本音(食べるための歯)と建前(見せるための牙)のように、表に見せている部分と、実際に意図している部分が異なる場合がある。
  • 使い方:
    人の二面性や、言葉と行動の不一致、見せかけの態度などを指摘する時に使われます。
  • 文化的背景:
    象という身近な(あるいは象徴的な)動物を用いて、人間の複雑な心理や社会的な駆け引きを描写しています。

百回の金細工師の一撃より、一回の鍛冶屋の一撃

सौ सुनार की एक लोहार की।
(Sau sunār kī ek lohār kī / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    金細工師の百(の一撃)より、鍛冶屋の一(の一撃)。
  • 日本の言い回し:
    (近い意味で)弱者の多数より強者の一撃 / 効果的な一打
  • 意味:
    弱々しい攻撃や効果の薄い手段をいくら繰り返しても意味がなく、強力で効果的な一撃の方がはるかに有効である。
  • 使い方:
    非効率な努力を続けるよりも、的確で強力な手段を一度用いる方が良いという状況で使われます。
    力の差や効率性を強調します。
  • 文化的背景:
    職人の仕事に例えて、力の使い方や効率性について説いています。

壁にも耳がある

दीवारों के भी कान होते हैं।
(Dīvāroṅ ke bhī kān hote haiṅ / ヒンディー語・ウルドゥー語)

  • 日本語訳:
    壁にも耳がある。
  • 日本のことわざ:
    壁に耳あり障子に目あり
  • 意味:
    秘密の話はどこで聞かれているかわからないため注意が必要である。
  • 使い方:
    秘密保持の難しさや内緒話をする際の注意喚起として使われます。
  • 文化的背景:
    情報が漏れることへの警戒心を示す、世界的に共通することわざです。

正直は最善の方策

Honesty is the best policy.
(英語のことわざだがインドでも広く使われる)

  • 日本語訳:
    正直は最善の方策である。
  • 日本のことわざ:
    正直の頭に神宿る
  • 意味:
    どんな状況でも正直であることが、結局は最も良い結果につながる。
  • 使い方:
    誠実さや正直さの重要性を説く普遍的な教訓として使われます。
  • 文化的背景:
    イギリス植民地時代の影響もあり、英語の格言もインド社会に浸透しています。
    正直さを尊ぶ価値観は、インドの諸宗教にも共通して見られます。

多様性の中の統一

Unity in diversity. (インドの重要な理念)

  • 日本語訳:
    多様性の中の統一。
  • 日本の四字熟語:
    和而不同(わしてどうぜず)
  • 意味:
    多くの異なる言語、宗教、文化、民族が存在する中でも、互いを尊重し合い、一つの国としてまとまっているべきである、という理念。
  • 使い方:
    インドの多文化共生社会の理想や目標を示す際に、スローガンとして使われます。
  • 文化的背景:
    インド建国の父ジャワハルラール・ネルーなどが提唱した、インドの国民統合の基本理念。多様性を認めつつ、国家としての一体性を目指す考え方です。

努力と行動の価値

努力の積み重ねや、時機を逃さず行動することの重要性についての教えです。

一滴一滴で海が満ちる

बूँद बूँद से सागर भरता है।
(Būnd būnd se sāgar bhartā hai / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    一滴一滴によって海は満たされる。
  • 日本のことわざ:
    塵も積もれば山となる / 千里の道も一歩から
  • 意味:
    トルコ語やギリシア語にもありましたが、インドでも同様に小さな努力や貯蓄もコツコツ続ければやがて大きな成果になることを示します。
  • 使い方:
    地道な努力や継続の重要性を説く時に使われます。
  • 教訓:
    小さな積み重ねが大きな結果を生む。

自分のシーツに合わせて足を伸ばせ

जितनी चादर हो उतने ही पैर फैलाने चाहिए।
(Jitnī cādar ho utne hī pair phailāne cāhie / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    自分のシーツ(布団)があるだけ、それだけ足を伸ばすべきだ。
  • 日本のことわざ/言い回し:
    分相応 / 身の丈に合った生活
  • 意味:
    自分の収入や能力の範囲内で生活し無理をしないことの重要性を説きます。
  • 使い方:
    分不相応な望みや浪費を戒める時に使われます。
  • 教訓:
    自分の限界を知り、それに合わせた生活を送ることが賢明である。

水に棲んでワニと争うな

जल में रहकर मगर से बैर।
(Jal meṅ rahkar magar se bair / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    水の中に住んでいて、ワニと敵対する(のは愚かだ)。
  • 日本のことわざ:
    (近い意味で)触らぬ神に祟りなし / 寄らば大樹の陰
  • 意味:
    自分が依存している相手や、強力な力を持つ相手と無益な争いや対立をすべきではない。
  • 使い方:
    自分より強い立場の人や自分が属している環境の有力者と対立することの不利や危険性を警告する時に使います。
  • 教訓:
    状況を判断し、無用な対立は避けるべきである。

踊れないのに、庭が歪んでいると言う

नाच न जाने आँगन टेढ़ा।
(Nāc na jāne āṅgan ṭeṛhā / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    踊り方を知らないのに、庭(舞台)が歪んでいる(と言う)。
  • 日本のことわざ:
    弘法筆を選ばず(逆の意味) / 下手の道具調べ
  • 意味:
    自分自身の能力不足や失敗を認めず、道具や環境のせいにする。
  • 使い方:
    自分の実力不足を棚に上げて、言い訳ばかりする人を揶揄する時に使われます。
  • 教訓:
    失敗の原因を外部に求めるのではなく、自分自身を見つめ直すべきである。

ザクロ一つに病人百人

एक अनार सौ बीमार।
(Ek anār sau bīmār / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    一つのザクロに百人の病人。
  • 日本の言い回し:
    (状況を表す)需要と供給のアンバランス / 希少価値
  • 意味:
    需要に対して供給が極端に少ない状況。一つの貴重なものに対して、それを欲しがる人が大勢いること。
  • 使い方:
    限られた資源や機会に対して、多くの希望者が殺到する状況を表現する時に使われます。
  • 文化的背景:
    ザクロが栄養価の高い貴重な果物とされていた時代の状況を反映している可能性があります。

マンゴーはマンゴーとして、種は種としての値段

आम के आम गुठलियों के दाम।
(Ām ke ām guṭhliyoṅ ke dām / ヒンディー語)

  • 日本語訳:
    マンゴーはマンゴー(の価値)で、種には種(の価値)の値段がつく。
  • 日本のことわざ:
    一石二鳥
  • 意味:
    一つの事柄から、二重の利益や利点が得られること。
  • 使い方:
    何かをした結果、予想外の利益や複数のメリットがあった場合に、その状況を喜んで表現する時に使います。

忍耐の果実は甘い

सब्र का फल मीठा होता है।
(Sabr kā phal mīṭhā hotā hai / ヒンディー語・ウルドゥー語)

  • 日本語訳:
    忍耐(Sabr)の果実は甘い。
  • 日本のことわざ:
    待てば海路の日和あり / 石の上にも三年
  • 意味:
    トルコ語にもありましたが、インドでも同様に、辛抱強く待てば、やがて良い結果や報いが得られることを示します。
  • 使い方:
    困難な状況で耐え忍んでいる人を励ます時や、焦らずに努力を続けることの重要性を説く時に使われます。
  • 文化的背景:
    「Sabr」はイスラム教においても重要な徳目の一つであり、ヒンディー語・ウルドゥー語圏で広く使われることわざです。

清潔さは神聖さに次ぐ

Cleanliness is next to Godliness.
(英語のことわざだがインドでも広く使われる)

  • 日本語訳:
    清潔であることは、神聖であることに次いで(重要である)。
  • 日本の言い回し:
    清潔第一
  • 意味:
    身体や環境を清潔に保つことは、宗教的な敬虔さにも通じるほど重要で尊いことである。
  • 使い方:
    衛生観念の重要性や、清潔さを保つことの道徳的な価値を説く時に使われます。
  • 文化的背景:
    ヒンドゥー教など、インドの多くの宗教では沐浴など身体的な清浄さが重視されます。
    また、ガンディーも清潔さの重要性を説きました。英語の格言としても定着しています。

時と潮は人を待たない

Time and tide wait for no man.
(英語のことわざだがインドでも広く使われる)

  • 日本語訳:
    時間と潮の満ち引きは、誰も待ってはくれない。
  • 日本のことわざ:
    歳月人を待たず / 光陰矢の如し
  • 意味:
    時間や自然の摂理、そして好機は人の都合に関係なく過ぎ去っていく。機会を逃さず行動すべきである。
  • 使い方:
    時間を無駄にしないこと、好機を逃さないことの重要性を説く時に使われます。
  • 文化的背景:
    これも英語由来の格言ですが、インドでも広く知られ、普遍的な時間の価値についての教訓として使われます。

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