イギリスの有名なことわざ30選|意味・使い方・文化的背景を解説

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イギリスの有名なことわざ 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

シェイクスピアを生み、数々の名作文学を育んできたイギリス。
長い歴史と伝統を持つこの国のことわざには、気品ある知恵(ウィット)と、独特の皮肉(アイロニー)、そして曇り空の下でも紅茶を飲んで耐え抜くような「不屈の精神」が詰まっています。

「Keep a stiff upper lip(上唇を硬く保て)」という有名な言葉がありますが、これはどんな時も感情を露わにせず、毅然と振る舞うイギリス紳士・淑女の美学そのものです。

今回は、英語学習者はもちろん、イギリス文化やドラマ、文学が好きな方に向けて、日常会話でも使える有名なイギリスのことわざ30選を、意味・由来・カタカナ読み付きで解説します。

【人生・教訓】逆境と希望のウィット

困難な時こそユーモアと冷静さを忘れない、イギリスらしい人生の知恵です。

どんな雲にも銀の裏地がある

Every cloud has a silver lining.
(エブリ・クラウド・ハズ・ア・シルバー・ライニング)

厚い雲に太陽が隠れていても、その雲の縁(裏地)は光を受けて銀色に輝いている。
どんなに絶望的な状況(雲)でも、必ず希望の光(銀の裏地)があるという、イギリスで最も愛されている励ましの言葉です。
人間万事塞翁が馬」のポジティブ版です。

転がる石には苔が生えぬ

A rolling stone gathers no moss.
(ア・ローリング・ストーン・ギャザーズ・ノー・モス)

ロックバンドの名前にもなった有名な言葉。
イギリスでは伝統的に「職業や住居を転々とする人は、地位や財産(苔)が身につかない」という否定的な意味で使われてきました。
(※逆にアメリカなどでは「活動的な人は古びない」という肯定的な意味で捉えられることもあります)

光るもの必ずしも金ならず

All that glitters is not gold.
(オール・ザット・グリッターズ・イズ・ノット・ゴールド)

シェイクスピアの『ヴェニスの商人』に由来する言葉。
外見がどんなに華やかで立派に見えても、中身が伴っているとは限らない。見た目に騙されてはいけないという、普遍的な教訓です。

静かな水は深く流れる

Still waters run deep.
(スティル・ウォーターズ・ラン・ディープ)

能ある鷹は爪を隠す
川の表面が静かな場所ほど、実は水深が深くて流れが強い。
寡黙で目立たない人ほど、実は深い知識や情熱、あるいは強い信念を秘めているという意味です。

降れば土砂降り

It never rains but it pours.
(イット・ネバー・レインズ・バット・イット・ポアーズ)

悪いことは重なって起こるものだという、「泣きっ面に蜂」、「弱り目に祟り目」の英語版。
雨の多いイギリスらしい、少し自虐的なユーモアが含まれています。

歯を食いしばれ(上唇を硬く保て)

Keep a stiff upper lip.
(キープ・ア・スティッフ・アッパー・リップ)

悲しい時や怖い時、唇が震えてしまうのをぐっと堪える様子。
どんなに辛くても感情を表に出さず、毅然としていなさいという、ヴィクトリア朝時代から続くイギリス人の美徳(ストイックさ)を象徴する言葉です。

跳ぶ前に見よ

Look before you leap.
(ルック・ビフォア・ユー・リープ)

石橋を叩いて渡る」や「転ばぬ先の杖」。
行動を起こす前によく確認し、慎重になりなさいという教え。勢いだけで行動することを戒める言葉です。

正直は最善の策

Honesty is the best policy.
(オネスティ・イズ・ザ・ベスト・ポリシー)

イソップ寓話など古くからある教えですが、紳士道やフェアプレーを重んじるイギリス文化に深く根付いています。
嘘をついてその場をしのぐより、正直に話すことが結局は一番良い結果を生むという信念です。

同じ羽の鳥は一緒に群れる

Birds of a feather flock together.
(バーズ・オブ・ア・フェザー・フロック・トゥギャザー)

類は友を呼ぶ
似た者同士は自然と集まるものであり、付き合っている友人を見ればその人がどんな人間かわかるという意味でも使われます。

終わりよければ全て良し

All’s well that ends well.
(オールズ・ウェル・ザット・エンズ・ウェル)

シェイクスピアの戯曲のタイトルとしても有名。
途中でどんなトラブルがあっても、最終的な結果が良ければそれでOKだという、楽観的で寛容な言葉です。

【仕事・努力】勤勉と実用主義

産業革命発祥の地らしく、効率や経験、そして現実的な成果を重視することわざが多くあります。

必要は発明の母

Necessity is the mother of invention.
(ネセシティ・イズ・ザ・マザー・オブ・インベンション)

どうしても必要に迫られた時、人は初めて知恵を絞り、新しいものを生み出すことができる。
快適な状況からは革新は生まれないという、イノベーションの真理です。

習うより慣れろ(練習が完璧を作る)

Practice makes perfect.
(プラクティス・メイクス・パーフェクト)

どれだけ理論を学んでも、実際に手を動かして練習しなければ完璧にはならない。
継続は力なり」と同じく、地道な反復練習の重要性を説いています。

時は金なり

Time is money.
(タイム・イズ・マネー)

時間は金銭と同じくらい貴重な資源であり、無駄にしてはいけない。ビジネスや日常生活の効率化を促す言葉として、世界中で使われています。

日の照るうちに干し草を作れ

Make hay while the sun shines.
(メイク・ヘイ・ホワイル・ザ・サン・シャインズ)

好機逸すべからず」。
イギリスの天気は変わりやすく、晴れ間は貴重です。チャンスが来た時にすぐに行動しなければ、成功(干し草)は手に入らないという、農村の知恵から生まれた言葉です。

鉄は熱いうちに打て

Strike while the iron is hot.
(ストライク・ホワイル・ジ・アイアン・イズ・ホット)

鍛冶屋の仕事に由来し、チャンスが目の前にある瞬間に、ためらわずに行動を起こすべきだという教えです。教育の文脈でも使われます。

卵を割らずにオムレツは作れない

You can’t make an omelette without breaking eggs.
(ユー・キャント・メイク・アン・オムレット・ウィズアウト・ブレイキング・エッグズ)

何か新しいことや大きなことを成し遂げるには、多少の犠牲やリスク、あるいは現状の破壊が必要である。
変化を恐れる人に対して、現実的な代償の必要性を説く言葉です。

料理人が多すぎるとスープが不味くなる

Too many cooks spoil the broth.
(トゥー・メニー・クックス・スポイル・ザ・ブロス)

船頭多くして船山に上る
指図する人ばかり多くて実際に動く人がいなかったり、意見がまとまらなかったりして、物事が失敗することのたとえです。

言葉より行動

Actions speak louder than words.
(アクションズ・スピーク・ラウダー・ザン・ワーズ)

不言実行
立派なことを言うのは簡単だが、実際の行動の方がその人の本質を雄弁に物語っている。口先だけの人を批判する際によく使われます。

遅れても、やらないよりマシ

Better late than never.
(ベター・レイト・ザン・ネバー)

約束に遅刻した時の言い訳や、年齢を重ねてから新しいことを始める人への励ましとして。
「完璧でなくても、遅くなっても、実行すること自体に意味がある」という実用主義的な考え方です。

【人間関係・社会】紳士の社交術

社会生活におけるマナーや、人間関係の機微を捉えた言葉です。

簡潔こそ機知(ウィット)の魂

Brevity is the soul of wit.
(ブレビティ・イズ・ザ・ソウル・オブ・ウィット)

シェイクスピアの『ハムレット』に登場する言葉。
ダラダラと長く話すのは野暮。気の利いた冗談や賢い発言は、短く簡潔であってこそ面白いという意味です。

火のない所に煙は立たぬ

There’s no smoke without fire.
(ゼアズ・ノー・スモーク・ウィズアウト・ファイア)

噂が流れるからには、何かしらの根拠や原因があるはずだ。ゴシップ好きな人間心理を表しています。

早い者勝ち

First come, first served.
(ファースト・カム・ファースト・サーブド)

直訳は「最初に来た者が、最初に給仕される」。
列(キュー)を作って順番を守ることを美徳とするイギリス社会において、公平なルールとして浸透しています。

2つの頭は1つより良い

Two heads are better than one.
(トゥー・ヘッズ・アー・ベター・ザン・ワン)

三人寄れば文殊の知恵
英語では「三人」ではなく「二つの頭」。
一人で悩むよりも、誰かと相談したり協力したりした方が、良いアイデアが浮かぶという意味です。

節約すれば困らない

Waste not, want not.
(ウェイスト・ノット・ウォント・ノット)

無駄遣いをしなければ、将来困窮することはない(欲しいと思わなくて済む)。
物を大切にし、質素倹約を美徳とする伝統的な精神を表しています。

【日常・表現】猫も杓子も土砂降り?

英語ならではのユニークな言い回しや、有名なフレーズです。

土砂降り(猫と犬が降ってくる)

It’s raining cats and dogs.
(イッツ・レイニング・キャッツ・アンド・ドッグズ)

「バケツをひっくり返したような雨」のこと。
由来は諸説ありますが、屋根にいた猫や犬が大雨で滑り落ちてきたから、という説などが有名です。非常に有名なイディオムです。

一日一個のリンゴは医者いらず

An apple a day keeps the doctor away.
(アン・アップル・ア・デイ・キープス・ザ・ドクター・アウェイ)

健康的な食生活を送れば病気にならないという教え。
韻を踏んでいて覚えやすく、子供に野菜や果物を食べさせる時の決まり文句でもあります。

ペンは剣よりも強し

The pen is mightier than the sword.
(ザ・ペン・イズ・マイティアー・ザン・ザ・ソード)

言論や思想の力は、武力や暴力よりも人々に大きな影響を与え、歴史を動かす力がある。
ジャーナリズムや文学の重要性を説く、誇り高い言葉です。

1枚の絵(写真)は1000の言葉に値する

A picture is worth a thousand words.
(ア・ピクチャー・イズ・ワース・ア・サウザンド・ワーズ)

百聞は一見に如かず
1枚の絵(写真)は、1000の言葉を尽くして説明するよりも雄弁に事実を伝える。
視覚情報のインパクトと重要性を示す、現代でもよく使われるフレーズです。

卵が孵る前に数えてはいけない

Don’t count your chickens before they hatch.
(ドント・カウント・ユア・チキンズ・ビフォア・ゼイ・ハッチ)

捕らぬ狸の皮算用
卵が孵る前に、ヒヨコが何羽になるか数えてはいけない。
まだ手に入っていない利益をあてにして計画を立てるなという戒めです。

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