意味
「転がる石には苔が生えぬ(ころがるいしにはこけがはえぬ)」は、一つの場所や仕事に定着しない人は、地位や財産を築きにくいという意味です。
一方で、常に活動し変化し続ける人は古びず生き生きとしている、という肯定的な意味で用いられることもあります。
語源・由来
英語のことわざ「A rolling stone gathers no moss.」に由来します。
この表現は古くはエラスムスの著作にも見られ、ヨーロッパで広く知られてきました。
日本では、英語教育のなかで大正期に訳語が定まったとみられています。
使い方・例文
「転がる石には苔が生えぬ」は、仕事や住居を頻繁に変える人を戒める場面のほか、活動を続けて新鮮さを保つ人をほめる場面でも使われます。
- 何度も転職を繰り返していては、まさに転がる石には苔が生えぬだ。
- 転がる石には苔が生えぬで、彼はいつも新しい挑戦をしている。
- 転がる石には苔が生えぬというように、彼女の発想は常に新鮮だ。
類義語・関連語
「転がる石には苔が生えぬ」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 器用貧乏(きようびんぼう):
何事も器用にこなすが、一つのことに集中しないため大成しないこと。 - 流水腐らず(りゅうすいくさらず):
常に流れている水は腐らないことから、常に行動している人は停滞せず進歩することのたとえ。
対義語
「転がる石には苔が生えぬ」と反対の意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 石の上にも三年(いしのうえにもさんねん):
冷たい石の上でも三年座り続ければ暖かくなることから、辛抱強く続ければ必ず報われることのたとえ。
英語表現
A rolling stone gathers no moss
直訳:転がる石は苔を集めない。
意味:落ち着きのない人は成功しないという戒めにも、活動的な人は古びないという称賛にも使われる表現。
You switch jobs every year. Remember, a rolling stone gathers no moss.
(君は毎年仕事を変えているね。転がる石には苔が生えぬという言葉を忘れてはいけないよ。)
英国では戒め、米国では称賛
この言葉の受け取り方は、イギリスとアメリカで逆になります。
イギリスでは、「苔」は蓄積された財産や地位、責任といったものを象徴し、落ち着きなく移動する者はそれらを得られないという戒めとして用いられます。
一方、アメリカでは、「苔が生えない=古びない・停滞しない」という肯定的な意味で使われるのが主です。












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