意味
「初志貫徹(しょしかんてつ)」は、心に誓った当初の目標を、途中で投げ出さずに最後までやり遂げるという意味です。
- 初志:最初に心に決めた目標や志。
- 貫徹:意志や方針を最後まで通してやり遂げること。
語源・由来
初めに思い立った志を指す「初志」と、自分の主張や方針を最後まで曲げずに通すことを意味する「貫徹」という二つの言葉を組み合わせて作られた四字熟語です。
使い方・例文
「初志貫徹」は、個人の目標達成を誓う場面や、一途に努力を重ねる人を評価する場面で使われます。
- 周囲の猛反対に遭いながらも、初志貫徹して海外留学を実現させた。
- 途中で諦めそうになったが、初志貫徹して毎日の運動を一年間続けた。
- 第一志望の学校に合格するまで、初志貫徹して勉強しようと誓い合った。
誤用・注意点
状況が大きく変化し、当初の目標や計画が適切ではなくなったにもかかわらず、過去の決定に固執し続ける行動を指して使うのは不適切です。
柔軟性を欠き、意地を張っているだけの状態は、本来の「信念を貫く」という肯定的な意味合いから外れてしまいます。
類義語・関連語
「初志貫徹」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 終始一貫(しゅうしいっかん):
始めから終わりまで、態度や方針が全く変わらない状態。 - 首尾一貫(しゅびいっかん):
始めから終わりまで、論理や筋道が矛盾せず通っている様子。 - 一意専心(いちいせんしん):
一つのことだけに心を集中し、他のことにわき見をしないこと。 - 不撓不屈(ふとうふくつ):
どのような困難にあっても、決して心がくじけない様子。 - 志操堅固(しそうけんご):
自分の信じる主義や方針が、しっかりしていて揺るがない状態。
「初志貫徹」と「終始一貫」の違い
どちらも変わらないことを言いますが、変わらない対象が違います。
| 語句 | 変わらないもの | 焦点 |
|---|---|---|
| 初志貫徹 (しょしかんてつ) | 最初に決めた目標 | やり遂げたかどうか |
| 終始一貫 (しゅうしいっかん) | 態度や方針 | 言動に筋が通っているか |
対義語
「初志貫徹」と反対の意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 三日坊主(みっかぼうず):
飽きっぽく、物事が長続きしないことの例え。 - 朝令暮改(ちょうれいぼかい):
朝に出した命令が夕方には変わるように、方針が定まらない様子。 - 優柔不断(ゆうじゅうふだん):
思い切りが悪く、いつまでも迷って物事を決められない状態。 - 中途半端(ちゅうとはんぱ):
物事を最後までやり遂げず、途中で投げ出してしまう様子。
英語表現
Stick to one’s guns
直訳は「自分の銃から離れない」で、砲手が持ち場を守り続ける姿からきた言い回し。
周りに反対されても引き下がらないときに使う形。
Even though everyone disagreed, she stuck to her guns.
(皆が反対しましたが、彼女は初志貫徹しました。)
偏ひとつで意味が裏返る「徹」と「撤」
「初志貫徹」を「初志貫撤」と書いてしまう間違いがあります。
偏が違うだけですが、二つの字の意味はほとんど正反対です。
「徹」の偏は彳で、道を行くことを表します。
「徹夜」「徹底」のように、途中で止まらず最後まで行き通すという意味を持ちます。
「撤」の偏は扌で、手で何かをすることを表します。
「撤去」「撤退」「撤回」のように、置いてあるものを手で取り去る、引き上げるという意味です。
つまり「初志貫撤」と書くと、最初の志を貫くどころか、自分で取り下げてしまったことになります。
行くのか、手で払うのか。
偏を見れば、どちらの字かが分かります。














コメント