意味
「二転三転(にてんさんてん)」は、物事の内容や事態が何度も繰り返し変わるという意味です。
方針が定まらず、目まぐるしく変化する様子を表します。
語源・由来
「二・三」は回数の多さや反復を、「転」は向きや状態が変わることを示します。
言葉の構成そのままに、二度も三度も転がって向きが変わる様子から成り立っています。
使い方・例文
「二転三転」は、計画や発言が定まらない場面で使われます。
- 証言者の供述が二転三転し、捜査は大きく難航した。
- 試合は終盤に二転三転の激しい攻防となった。
類義語・関連語
「二転三転」と似た意味を持つ言葉には以下があります。
- 朝令暮改(ちょうれいぼかい):
朝に出した命令を夕方に改めるなど、方針が頻繁に変わる状態。 - 紆余曲折(うよきょくせつ):
道が曲がりくねるように、事情が複雑で様々な変化を経る様子。 - 右往左往(うおうさおう):
事態の変化や混乱によって、人々があちこちへ動き回る状態。
対義語
「二転三転」と反対の意味を持つ言葉には以下があります。
- 初志貫徹(しょしかんてつ):
最初に心に決めた目標や志を、最後まで変えずに貫き通すこと。 - 首尾一貫(しゅびいっかん):
物事の始めから終わりまで、一つの方針や態度で貫かれている様子。 - 確固不動(かっこふどう):
意志や考えがしっかりとしていて、何があっても全く動じない状態。
英語表現
twists and turns
意味:予測不能に展開する様子。
The plot of the movie had many twists and turns.
(その映画の筋書きは二転三転した。)
chop and change
意味:方針や計画を頻繁に変更する状態。
Management needs to stop chopping and changing the strategy.
(経営陣は戦略を二転三転させるのをやめる必要がある。)
back and forth
意味:意見が対立して堂々巡りする様子。
They went back and forth for weeks before signing the contract.
(契約に署名するまで、彼らの話は何週間も二転三転した。)
戦時中の巡錫記録に二度出る「二転三転」
1943年(昭和18年)に東京の護国寺が出した『華南巡錫』は、僧侶の一行が香港などを回った記録です。
九龍半島で戦没者を弔う予定が、豪雨でいったん中止と告げられ、その後また決行に変わりました。
記録には「この事は二転三転した為に気の早い者は居士林に帰つたものもある」とあります(予定が何度も変わったので、気の早い者の中には居士林へ帰ってしまった人もいた)。
居士林は、香港にあった真言宗の在家信者の道場です。
帰りの船も、伝染病の騒ぎで港に留め置かれ、出るのか出ないのか定まりませんでした。
その日の記録には「情勢は二転三転して昼食には愈々出帆と決定したらしい」とあります(状況が何度も変わり、昼食のころにようやく出帆と決まったようだ)。
中止と決行、停泊と出帆のように、予定が行ったり来たりした末にようやく決まる場面で「二転三転」が使われています。










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