漢字四文字で深い意味を表す「四字熟語」。座右の銘や挨拶、文章の中で使えると、表現にぐっと重みが加わります。日本人なら知っておきたい有名な四字熟語を、意味と由来をそえてジャンル別に50語、一覧で紹介します。
四字熟語とは?意味と成り立ちをわかりやすく解説
四字熟語(よじじゅくご)とは、漢字四文字で構成され、一つのまとまった意味を表す熟語のことです。
古代中国の故事や古典に由来するもの、仏教の教えから生まれたもの、日本で独自に作られたものなど、成り立ちはさまざまです。
短い言葉に深い意味や教訓が凝縮されており、座右の銘やスピーチ、文章の引き締めなど、日常の幅広い場面で活躍します。意味だけでなく由来を知ると、その言葉が生まれた時代や物語も見えてきます。
有名な四字熟語50選【一覧】
この記事で紹介する有名な四字熟語50語を、テーマ別に一覧でまとめました。
気になる言葉の意味や由来は、下の各項目でくわしく解説しています。
| テーマ | 四字熟語(全50語) |
|---|---|
| 努力・向上 | 一念発起/七転八起/切磋琢磨/一意専心/不撓不屈/初志貫徹/大器晩成/温故知新 |
| 決意・覚悟 | 有言実行/不言実行/一心不乱/獅子奮迅/一日千秋/臥薪嘗胆/一蓮托生 |
| 人生・教訓 | 因果応報/自業自得/諸行無常/一期一会/起死回生/心機一転/自暴自棄/油断大敵 |
| 人間関係 | 以心伝心/異口同音/意気投合/和気藹々/呉越同舟/四面楚歌/喧喧囂囂 |
| 性格・態度 | 公明正大/清廉潔白/厚顔無恥/傍若無人/優柔不断/唯我独尊/泰然自若/温厚篤実 |
| 状況・変化 | 一触即発/危機一髪/絶体絶命/千変万化/急転直下/半信半疑/五里霧中 |
| 数・その他 | 一石二鳥/一挙両得/十人十色/一網打尽/二束三文 |
努力・向上に関する有名な四字熟語
一念発起(いちねんほっき)
- 意味:
あることを成し遂げようと決意し、熱心に取り組み始めること。それまでの迷いや惰性を断ち切り、本気で物事に向かう心の切り替えを表す。 - 由来:
もとは仏教語で、それまでの心を改めて悟りを求め決心するという意味。仏道に入ろうと固く志を立てることを指し、転じて広く決意一般を表すようになった。 - 使用例:
「一念発起して資格の勉強を始めた」
七転八起(しちてんはっき)
- 意味:
何度失敗しても、くじけずに立ち上がること。人生の浮き沈みの激しさや、それでも前を向く粘り強さを励ます言葉として使われる。 - 由来:
七回転んでも八回起き上がる意から。「七転び八起き」とも言う。「七」「八」は実数ではなく、数多く転んでも必ず起き上がる不屈さを強調した表現とされる。 - 使用例:
「七転八起の精神で再挑戦する」
切磋琢磨(せっさたくま)
- 意味:
仲間同士で互いに励まし競い合い、共に向上すること。一人で努力するだけでなく、よき仲間やライバルと刺激し合って高め合う場面で使われる。 - 由来:
『詩経』に由来し、骨や玉を切り磨くように、学問や徳を磨くことのたとえ。「切」「磋」「琢」「磨」はいずれも骨や角、玉や石を加工する工程を表し、人格や学問を地道に練り上げる比喩となった。 - 使用例:
「ライバルと切磋琢磨して実力を伸ばす」
一意専心(いちいせんしん)
- 意味:
他に心を動かさず、ひたすら一つのことに集中すること。よそ見をせず、目標や仕事に全力を注ぎ込む姿勢を表す。 - 由来:
「一意」も「専心」も心を一つに注ぐ意の語を重ねたもの。同じ意味あいの語を二つ並べることで、わき目もふらない集中の度合いを強調している。 - 使用例:
「一意専心、研究に打ち込む」
不撓不屈(ふとうふくつ)
- 意味:
どんな困難にもくじけず、志を曲げないこと。逆境や妨げに遭っても屈服せず、強い意志を貫く態度を称えて使う。 - 由来:
「撓」はたわむ、「屈」は屈する意で、それを打ち消して強い意志を表す。困難に押されても折れずたわまない、しなやかで強靭な心のありようを示している。 - 使用例:
「不撓不屈の精神で逆境に立ち向かう」
初志貫徹(しょしかんてつ)
- 意味:
最初に決めた志を、最後まで貫き通すこと。途中で迷いや誘惑があっても、当初の目標を変えずにやり遂げる姿勢を表す。 - 由来:
「初志(最初の志)」を「貫徹(貫き通す)」する意の語を組み合わせたもの。志を立てる場面より、その志を最後までやり通したという達成の文脈で使われることが多い。 - 使用例:
「初志貫徹で目標を成し遂げた」
大器晩成(たいきばんせい)
- 意味:
大人物は遅れて頭角を現し、大成するということ。早くに芽が出なくても、時間をかけて実力を伸ばす人を励ますときに使われる。 - 由来:
中国の古典『老子』の「大器は晩成す」に由来。大きな器が完成するまでに長い時間がかかるように、本当に大きな才能もまた花開くまでに年月を要するという意味。 - 使用例:
「彼は大器晩成型で、後年になって花開いた」
温故知新(おんこちしん)
- 意味:
昔の事柄や学問を学び直し、そこから新しい知識や知恵を得ること。過去をただ懐かしむのではなく、古いものを学ぶことで現在に生かす発見をする姿勢を表す。 - 由来:
『論語』の「故きを温ねて新しきを知る」に由来。孔子が、昔の事柄を繰り返し学んでそこから新たな道理を会得できる人こそ師となれる、と説いた言葉とされる。 - 使用例:
「温故知新の姿勢で古典に学ぶ」
決意・覚悟に関する有名な四字熟語
有言実行(ゆうげんじっこう)
- 意味:
言ったことを、責任を持って実際に行うこと。口にした以上はやり遂げるという覚悟を示し、信頼を得る生き方として好まれる。 - 由来:
「不言実行」をもとに作られた比較的新しい言葉。黙って行う「不言実行」に対し、あえて宣言してから実行する意を込めて生まれた言い回しとされる。 - 使用例:
「有言実行を信条とする」
不言実行(ふげんじっこう)
- 意味:
あれこれ言わず、なすべきことを黙って実行すること。口数は少なくても行動で結果を示す、寡黙で実直な態度を評価する言葉。 - 由来:
多くを語らず、行動で示すという意味。「有言実行」と対をなす。言葉より行いを重んじる日本的な美徳を表すものとして広く用いられてきた。 - 使用例:
「不言実行で結果を出す職人」
一心不乱(いっしんふらん)
- 意味:
一つのことに心を集中し、他に乱されないこと。周囲の物音や雑念に気を取られず、ひたむきに打ち込む様子を表す。 - 由来:
仏教語で、心を一つに定めて乱さないこと。もとは念仏や修行に心を集中して雑念を交えないことを指し、転じて広く一般の集中を表すようになった。 - 使用例:
「一心不乱に練習に励む」
獅子奮迅(ししふんじん)
- 意味:
獅子が暴れ立つように、勢い激しく物事に取り組むこと。並外れた力で奮闘し、めざましい活躍を見せる様子をたたえて使う。 - 由来:
釈迦の勇猛な活動を、百獣の王・獅子が猛進する勢いにたとえた仏教語に由来するとされる。獅子が暴れ猛るさまを意味する「獅子奮迅」が、転じて人の激しい奮闘を表すようになった。 - 使用例:
「獅子奮迅の働きでチームを救った」
一日千秋(いちじつせんしゅう)
- 意味:
一日が千年にも感じられるほど、待ち遠しいこと。人や物事を心待ちにして、時間が長く感じられるほど焦がれる気持ちを表す。 - 由来:
『詩経』王風・采葛篇の「一日見ざれば三秋の如し(一日三秋)」に由来し、後に「三」を「千」に強めた形。会えない一日が三年(三秋)にも感じられるという恋慕の情をうたった句から生まれた。 - 使用例:
「再会を一日千秋の思いで待つ」
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
- 意味:
目的を達するため、長い間苦労や苦難に耐え忍ぶこと。とくに、屈辱をはらし復讐や雪辱を果たすために、自らに苦しみを課して頑張り続ける場面で使われる。 - 由来:
中国春秋時代、呉王夫差が薪の上に寝て父の仇を忘れまいとし(臥薪)、越王勾践が苦い胆を嘗めて屈辱を忘れず復讐を誓った(嘗胆)故事から。「嘗胆」は『史記』に見え、四字に整った形は後世に定着した。両者の長年にわたる雪辱の争いが、苦難に耐え忍ぶ言葉の象徴となった。 - 使用例:
「臥薪嘗胆の末、悲願を達成した」
一蓮托生(いちれんたくしょう)
- 意味:
行動や運命を、最後まで共にすること。よい結果も悪い結果も二人以上で分かち合う覚悟を表し、運命共同体としての結びつきを示す。 - 由来:
仏教で、死後に極楽の同じ蓮(はす)の上に生まれ変わるという考えから。同じ蓮の花の上に生を受けるという信仰が、行動や運命を共にする意へと転じた。 - 使用例:
「こうなったら一蓮托生だ」
人生・教訓に関する有名な四字熟語
因果応報(いんがおうほう)
- 意味:
善い行いには善い報い、悪い行いには悪い報いがあること。日常では、悪事の報いが本人に返ってくる場面で使われることが多い。 - 由来:
仏教語で、過去の行い(因)に応じて報い(果)が現れるという考え方から。原因と結果は必ず対応するという因果の道理が、行いと報いの関係を説く言葉として広まった。 - 使用例:
「因果応報というものだ」
自業自得(じごうじとく)
- 意味:
自分の行いの報いを、自分自身が受けること。多く悪い結果に使う。自分が招いた失敗や不利益を、他人のせいにできない場面で用いられる。 - 由来:
仏教語で、自分の業(行い)の結果を自分が得るという意味。「業」は身・口・意による行いを指し、その報いは必ず本人に返るという教えに基づく。 - 使用例:
「練習を怠った自業自得だ」
諸行無常(しょぎょうむじょう)
- 意味:
この世のすべては絶えず変化し、永遠に変わらないものはないこと。栄えたものもいつかは衰えるという、世のはかなさをしみじみと感じる場面で使われる。 - 由来:
仏教の根本思想の一つ。『平家物語』の冒頭でも知られる。あらゆる存在は移り変わり、とどまることがないという教えで、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」の一節で広く親しまれる。 - 使用例:
「栄枯盛衰、諸行無常を感じる」
一期一会(いちごいちえ)
- 意味:
一生に一度の出会いと心得て、その機会を大切にすること。同じ顔ぶれ・同じ瞬間は二度と訪れないという思いで、目の前の人や場に誠意を尽くす心構えを表す。 - 由来:
茶道に由来する。千利休の心得を弟子の山上宗二が『山上宗二記』に記し、幕末の大老・井伊直弼が著書『茶湯一会集』で「一期一会」という言葉に定着させたとされる。茶席での一度きりの出会いを一生に一度のものとして大切にする精神が、言葉の核となっている。 - 使用例:
「一期一会の精神でお客様を迎える」
起死回生(きしかいせい)
- 意味:
絶望的な状況を、一気に立て直すこと。もうだめだと思われた場面を、思い切った手立てで好転させるときに使われる。 - 由来:
死にかけた人を生き返らせる意から。瀕死の者をよみがえらせるほどの劇的な立て直しを指し、転じて窮地を覆す場面に広く用いられる。 - 使用例:
「起死回生の逆転ホームラン」
心機一転(しんきいってん)
- 意味:
あることをきっかけに、気持ちをすっかり良い方向へ切り替えること。進学や転職、引っ越しなどの節目に、新たな気分で出直すときによく使われる。 - 由来:
「心機(心の働き)」が「一転(がらりと変わる)」という意味。心の動きそのものがすっかり入れ替わるさまを表し、何らかの転機を境に前向きな気分へ変わることをいう。 - 使用例:
「心機一転、新天地で頑張る」
自暴自棄(じぼうじき)
- 意味:
やけになって、自分を投げ捨てるような行動をとること。失敗や絶望のあまり、自分を大切にせず投げやりになる状態を表す。 - 由来:
『孟子』の「自ら暴(そこな)う」「自ら棄(す)つ」に由来。自分で自分の身を損ない、自分で自分を見捨てるという二つの語が結びついて生まれた。 - 使用例:
「失敗しても自暴自棄になるな」
油断大敵(ゆだんたいてき)
- 意味:
気を緩めると思わぬ失敗を招くので、油断は恐ろしい敵だということ。物事がうまくいっているときほど用心を促す戒めとして使われる。 - 由来:
わずかな油断が大きな敵となる、という戒め。ちょっとした気のゆるみが手強い敵にも等しい災いを招くとして、油断そのものを「大敵」になぞらえた言い回しである。 - 使用例:
「リードしていても油断大敵だ」
人間関係に関する有名な四字熟語
以心伝心(いしんでんしん)
- 意味:
言葉に出さなくても、互いの心が通じ合うこと。長年連れ添った相手や気心の知れた仲間との、説明のいらない理解を表す。 - 由来:
もとは仏教(禅)で、悟りを言葉ではなく、心から心へ伝えること。文字や教えでは尽くせない真理を、師から弟子へ心で直接受け継ぐという考えに基づく。 - 使用例:
「長年の相棒とは以心伝心だ」
異口同音(いくどうおん)
- 意味:
多くの人が、口をそろえて同じことを言うこと。意見や評価がぴたりと一致し、皆が同じ感想を述べる場面で使われる。 - 由来:
異なる口から同じ音(言葉)が出ること。別々の人の口から判で押したように同じ言葉が発せられるさまを表した語である。 - 使用例:
「異口同音に賛成した」
意気投合(いきとうごう)
- 意味:
互いの気持ちや考えが、ぴたりと合うこと。出会ってすぐに打ち解け、気が合って親しくなる様子を表す。 - 由来:
「意気(気持ち)」が「投合(ぴたり合う)」という意味。互いの心意気がぴたりとはまり合うことから、考えや感情が一致して親密になることをいう。 - 使用例:
「初対面なのに意気投合した」
和気藹々(わきあいあい)
- 意味:
なごやかで、打ち解けた雰囲気が満ちている様子。互いに気持ちよく、和やかに過ごせる場の空気を表すときに使われる。 - 由来:
「和気(なごやかな気分)」が「藹々(盛んな様子)」と満ちるさま。穏やかで親しみのある気分が、あたり一面に豊かに広がるさまを表している。 - 使用例:
「和気藹々とした職場」
呉越同舟(ごえつどうしゅう)
- 意味:
仲の悪い者同士が、同じ場所や境遇に居合わせること。さらに、敵対していても共通の困難の前では協力せざるを得ない状況も指す。 - 由来:
中国の兵法書『孫子』で、敵対する呉と越の人が同じ舟に乗り合わせた話から。その舟が嵐に遭えば、いがみ合う者同士でも左右の手のように助け合うだろう、と説かれている。 - 使用例:
「ライバルと呉越同舟で協力する」
四面楚歌(しめんそか)
- 意味:
周囲が敵や反対者ばかりで、孤立無援なこと。味方を失い、四方を敵に囲まれて頼るものがない状況を表す。 - 由来:
楚の項羽が漢軍に囲まれた夜、四方から故郷・楚の歌が聞こえ、味方の降伏を悟った『史記』の故事から。すでに楚の人々まで漢に従ったかと項羽が驚き嘆いたという場面に基づく。 - 使用例:
「反対意見ばかりで四面楚歌だ」
喧喧囂囂(けんけんごうごう)
- 意味:
多くの人が口々に騒ぎ立て、やかましい様子。大勢が一斉に勝手なことを言い、収拾がつかないほど騒がしい状態を表す。 - 由来:
「喧」「囂」ともにやかましい意の字を重ねた語で、読みは「けんけんごうごう」。よく似た「侃々諤々(かんかんがくがく)」と混同されて生まれた「喧々諤々(けんけんがくがく)」は本来は誤用とされる。 - 使用例:
「会場は喧喧囂囂の大騒ぎになった」
性格・態度に関する有名な四字熟語
公明正大(こうめいせいだい)
- 意味:
私心がなく、公正で堂々としていること。隠し立てやえこひいきがなく、誰に見られても恥じない態度を表す。 - 由来:
「公明(公平で明らか)」「正大(正しく大きい)」を重ねた語。偏りなく明らかで、正しく堂々としているという二つの意を合わせて、清廉な公正さを強調している。 - 使用例:
「公明正大な審査を行う」
清廉潔白(せいれんけっぱく)
- 意味:
心が清らかで私欲がなく、後ろ暗いところがないこと。不正や汚れと無縁で、やましさのない人柄や生き方を表す。 - 由来:
「清廉(清く欲がない)」「潔白(やましさがない)」を重ねた語。心が清く欲に動かされないことと、行いに汚れがないことを合わせて、私欲なく潔い人格を表している。 - 使用例:
「清廉潔白を証明する」
厚顔無恥(こうがんむち)
- 意味:
あつかましく、恥知らずなこと。人に迷惑をかけても平然とし、恥じる気持ちのない態度を非難して使う。 - 由来:
「厚顔(面の皮が厚い)」で「無恥(恥を知らない)」という意味。「厚顔」の語は『詩経』小雅・巧言篇にさかのぼるとされる。面の皮が厚く、恥を感じない人物を表す二語を重ねた言葉である。 - 使用例:
「厚顔無恥な要求だ」
傍若無人(ぼうじゃくぶじん)
- 意味:
周囲を気にせず、勝手気ままに振る舞うこと。人前でも遠慮なく、わがもの顔でふるまう無礼な態度を批判して使う。 - 由来:
『史記』の「傍らに人無きが若(ごと)し」に由来。そばに人がいないかのように勝手気ままに振る舞うさまを表した一節から生まれた。 - 使用例:
「傍若無人な態度をたしなめる」
優柔不断(ゆうじゅうふだん)
- 意味:
ぐずぐずして、物事をなかなか決められないこと。あれこれ迷うばかりで決断や行動に移せない性格をいう。 - 由来:
「優柔(ぐずぐず)」「不断(決断しない)」を重ねた語。煮えきらない態度と、断ち切れないさまを合わせて、決断力に欠ける状態を強調している。 - 使用例:
「優柔不断で機会を逃す」
唯我独尊(ゆいがどくそん)
- 意味:
自分だけが偉いと、ひとりよがりにうぬぼれること。他人を見下し、自分本位にふるまう態度を非難して使われる。 - 由来:
釈迦が誕生時に唱えたとされる「天上天下唯我独尊」から。本来は人間の尊厳を説く語。一人ひとりの命の尊さを示す言葉が、転じて自分だけを尊ぶ高慢の意で使われるようになった。 - 使用例:
「唯我独尊な態度が嫌われる」
泰然自若(たいぜんじじゃく)
- 意味:
落ち着いていて、何事にも動じない様子。不測の事態や危機に直面しても、慌てず平常心を保つ態度を称えて使う。 - 由来:
「泰然(ゆったり)」「自若(平常のまま)」を重ねた語。ゆったりと構えるさまと、変事にも普段どおりでいるさまを合わせて、肝の据わった落ち着きを表している。 - 使用例:
「危機にも泰然自若としている」
温厚篤実(おんこうとくじつ)
- 意味:
人柄が穏やかで、情に厚く誠実なこと。とげとげしさがなく、まわりから信頼される温かい性格を表す。 - 由来:
「温厚(穏やか)」「篤実(情に厚く誠実)」を重ねた語。おだやかで角がない人柄と、まごころ深い誠実さを合わせて、円満で信頼できる人物像を表している。 - 使用例:
「温厚篤実な人物として慕われる」
状況・変化に関する有名な四字熟語
一触即発(いっしょくそくはつ)
- 意味:
ちょっと触れただけで爆発しそうな、非常に危険な状況。わずかなきっかけで争いや衝突が起こりかねない、張りつめた緊張状態を表す。 - 由来:
一たび触れれば即座に発するという意味。ほんの少し触れただけで爆発する火薬のような危うさにたとえ、緊迫した情勢を表す言葉となった。 - 使用例:
「両国は一触即発の緊張状態にある」
危機一髪(ききいっぱつ)
- 意味:
髪の毛一本ほどの差で、危険が迫っている瀬戸際。あと少しで大事に至るという、ぎりぎりの場面を表す。 - 由来:
髪一本ほどのわずかな差で、危機に至ることのたとえ。髪の毛一筋ほどのきわどい隔たりしかない切迫した状態を、危うさのたとえとして表した語である。 - 使用例:
「危機一髪で難を逃れた」
絶体絶命(ぜったいぜつめい)
- 意味:
逃れようのない、追い詰められた状況。打つ手がすべてふさがれ、もはやどうすることもできない窮地を表す。 - 由来:
九星で大凶とされる「絶体」「絶命」に由来するとされる。表記は「絶対」ではない点に注意。「体」も「命」も窮まるという、最悪の運勢を表す二語を重ねた言葉である。 - 使用例:
「絶体絶命のピンチ」
千変万化(せんぺんばんか)
- 意味:
状況や様子が、さまざまに目まぐるしく変化すること。一つの形にとどまらず、次々と姿や局面を変えていく様子を表す。 - 由来:
「千」「万」で数の多さを、「変」「化」で変化を表した語。数えきれないほど多様に移り変わるさまを、大きな数を並べて強調している。 - 使用例:
「千変万化する市場に対応する」
急転直下(きゅうてんちょっか)
- 意味:
事態が急に変わり、一気に解決や結末へ向かうこと。こう着していた物事が、思いがけず短時間で決着するときに使われる。 - 由来:
「急転(急に転じ)」「直下(まっすぐ下る)」という意味。形勢が急に転じ、坂を一気に下るように結末へ向かうさまを表している。 - 使用例:
「事件は急転直下、解決した」
半信半疑(はんしんはんぎ)
- 意味:
半ば信じ、半ば疑って、真偽を決めかねること。話が本当かどうか確信が持てず、信じる気持ちと疑う気持ちが入りまじる状態を表す。 - 由来:
半分信じ、半分疑うという意味。心の中で信用と疑念がちょうど半々になっている状態を、そのまま字に表した言葉である。 - 使用例:
「うまい話に半信半疑だ」
五里霧中(ごりむちゅう)
- 意味:
物事の状況がつかめず、どうしてよいか迷うこと。手がかりがなく、方針も立てられないまま思い悩む状態を表す。 - 由来:
後漢の張楷が方術で五里四方に霧を起こしたという『後漢書』の故事から。一面に立ちこめた深い霧の中で方角を見失うさまが、迷い惑う心境のたとえとなった。 - 使用例:
「原因が分からず五里霧中だ」
数・その他の有名な四字熟語
一石二鳥(いっせきにちょう)
- 意味:
一つの行いで、同時に二つの利益を得ること。一度の手間や行動で複数の得をするような、効率のよい場面で使われる。 - 由来:
一つの石で二羽の鳥を落とすたとえ。英語の “kill two birds with one stone” の訳とされる。投げた一つの石で二羽の鳥を同時に仕留めるという比喩から生まれた言い回しである。 - 使用例:
「運動と通勤を兼ね、一石二鳥だ」
一挙両得(いっきょりょうとく)
- 意味:
一つの行動で、二つの利益を得ること。一度の行いで別々の成果を同時に手に入れる、好都合な場面で使われる。 - 由来:
中国の古典に由来し、一度の行動で二つの得を得るという意味。「一石二鳥」とほぼ同義。一つの挙動でふたつの得を収めるという字義そのままに、効率のよさを表す。 - 使用例:
「一挙両得の名案だ」
十人十色(じゅうにんといろ)
- 意味:
人それぞれに、好みや考え方が異なること。価値観や性格は人の数だけあり、皆ちがっていてよいという含みで使われる。 - 由来:
十人いれば、十通りの色(個性)があるという意味。「色」を好みや個性になぞらえ、人数の分だけ多様なあり方があることを表している。 - 使用例:
「価値観は十人十色だ」
一網打尽(いちもうだじん)
- 意味:
一度に、悪人などをすべて捕らえること。犯罪集団などを一挙にまとめて検挙する場面で使われることが多い。 - 由来:
一度網を打って、すべての魚を捕らえることのたとえ。中国・宋の故事に由来。一度投じた網で池の魚を残らず捕らえるさまが、関係者をまとめて捕える意へと転じた。 - 使用例:
「一網打尽に検挙する」
二束三文(にそくさんもん)
- 意味:
数が多くても、ごく安い値段にしかならないこと。量はあっても価値が低く、捨て値同然で売り買いされる様子を表す。 - 由来:
もとは「二足三文」で、丈夫な草履「金剛草履」が二足で三文の安値だったことに由来するとされる(「束(たば)」とする説もあり諸説ある)。数量があっても極めて安いことをいう。「三文」はごくわずかな金額のたとえとしても使われる。 - 使用例:
「二束三文で売り払う」
四字熟語の組み立て方
四字熟語の多くは、二つの二字熟語を組み合わせてできています。「公明+正大」「清廉+潔白」のように似た意味の語を重ねて意味を強めるものや、「半信+半疑」のように相対する状態を並べるもの、「臥薪+嘗胆」のように二つの出来事を連ねたものなど、組み立て方はさまざまです。四つの文字に収めることで、長い意味やいきさつを短く言い表せます。
まとめ
努力や人生、人間関係から性格まで、有名な四字熟語をジャンル別に50語紹介しました。それぞれの由来をたどると、古代中国の故事や仏教の教えなど、言葉の背景にある世界が見えてきます。気になった四字熟語は、個別の解説ページもあわせてご覧ください。











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