初対面なのに昔からの親友のように話が弾んだり、共通の趣味を見つけて時間を忘れて語り合ったりする。
そんな、互いの心が不思議なほど重なり合う瞬間を、
「意気投合」(いきとうごう)と言います。
意味
「意気投合」とは、互いの気持ちや考え方がぴったりと一致することを意味します。
単に意見が合うだけでなく、心根や情熱の方向性が重なり、急速に打ち解ける様子を表します。
- 意気(いき):物事に対する意気込みや、心の持ち方。
- 投合(とうごう):投げたものが的に当たるように、ぴったりと合うこと。
特定の教訓を垂れる言葉ではなく、人間関係における「共鳴」や「一致」をポジティブに表現する際に用いられます。
語源・由来
「意気投合」は、漢字それぞれの意味を組み合わせた構成となっており、特定の故事成語(古い物語)に由来するものではありません。
「意気」は中国の古い文献でも「心の動き」や「気概」として登場し、「投合」は「合致する」ことを強調する言葉です。
これらが結びつき、江戸時代の文学作品などでも、武士が志を同じくしたり、友人と深く理解し合ったりする場面を描写する言葉として定着しました。
使い方・例文
「意気投合」は、友人関係、趣味の場、あるいはビジネスの協力関係など、新たな絆が生まれる場面で使われます。
「気が合う」よりも、より短期間で、かつ深く共感したというニュアンスが強くなります。
例文
- 趣味のキャンプの話で意気投合し、来月一緒に山へ行く計画を立てた。
- 旅先で偶然隣り合わせた人と意気投合し、夜遅くまで語り合った。
- 新プロジェクトのビジョンについて、メンバー全員がその場で意気投合した。
類義語・関連語
「意気投合」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 一拍即合(いっぱくそくごう):
手を打てばすぐ拍手ができるように、瞬時に調子が合うこと。 - 肝胆相照らす(かんたんあいてらす):
互いに心の底まで打ち明けて、深く信頼し合っていること。 - 阿吽の呼吸(あうんのこきゅう):
言葉を使わなくても、互いの気持ちや行動が一致する様子。 - 馬が合う(うまがあう):
理由は分からないが、性格や感覚がしっくりと合うこと。
対義語
「意気投合」とは対照的な意味を持つ言葉は以下の通りです。
- 同床異夢(どうしょういむ):
同じ立場にいながら、心の中では全く別のことを考えていること。 - 反目嫉視(はん目しっし):
互いに敵意を持ち、憎しみ合っていること。 - 水と油(みずとあぶら):
性質が正反対で、どうしても馴染み合わないこと。
英語表現
「意気投合」を英語で表現する場合、以下のフレーズがよく使われます。
hit it off
「すぐに仲良くなる」
初対面でウマが合うという、口語的な「意気投合」に最も近い表現です。
- 例文:
We hit it off immediately at the party.
パーティーで会ったとき、私たちはすぐに意気投合した。
see eye to eye
「意見が完全に一致する」
視線が合うように、考え方や見解がぴったり重なることを指します。
- 例文:
They see eye to eye on the new business strategy.
彼らは新しい事業戦略について、完全に意気投合している。
まとめ
初対面なのに話が弾む。価値観がぴたりと重なる。そんな「意気投合」の瞬間は、単なる意見の一致を超えた喜びがあります。
理屈抜きで通じ合える相手との出会いは、日常や仕事に大きな活力をもたらします。
この言葉の本来の意味を知っておけば、何気ない会話の中にも、新しい関係性が生まれる瞬間を見逃さなくなるはずです。




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