互いに深く愛し合い、固い絆で結ばれている理想的な夫婦の関係性。
このような愛情深い夫婦の様子を表すのが、
鴛鴦の契り(えんおうのちぎり)です。
意味

鴛鴦の契りは、夫婦の仲が非常によく、愛情が深いことという意味です。
いつも寄り添うように見える鴛鴦(オシドリ)のつがいの姿に、決して離れることのない夫婦の固い絆を例えています。
語源・由来
中国東晋時代の志怪小説集『捜神記』に記された、韓憑(かんぴょう)夫婦の伝説が背景にあるとされています。
暴君によって引き裂かれ亡くなった夫婦が別々の墓に葬られた後、それぞれの墓から生えた木が結び合い、そこに一対の鴛鴦が棲みついたという記述から、夫婦の深い結びつきを表す言葉として用いられるようになりました。
使い方・例文
「鴛鴦の契り」は、結婚式でのスピーチや、長年連れ添った仲のよい夫婦を称賛する場面で使われます。
- 金婚式を迎えた両親は、まさに鴛鴦の契りを交わした理想の夫婦だ。
- お二人が末長く、鴛鴦の契りを結ばれることを心よりお祈りする。
- 互いを思いやるご夫婦の姿は、鴛鴦の契りという言葉がぴったりである。
類義語・関連語
「鴛鴦の契り」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 比翼連理(ひよくれんり):
男女の情愛が非常に深く、決して離れないほど仲睦まじいことの例え。 - 偕老同穴(かいろうどうけつ):
夫婦がともに老い、死後も同じ墓に葬られるほどの深い絆を表す様子。 - 琴瑟相和す(きんしつあいわす):
琴と瑟の二つの楽器の音が調和するように、夫婦仲が極めてよい状態。 - 相思相愛(そうしそうあい):
互いに慕い合い、深く愛し合っていること。
対義語
「鴛鴦の契り」と反対のニュアンスを持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 犬猿の仲(けんえんのなか):
犬と猿のように、非常に仲が悪く対立している様子。 - 反目嫉視(はんもくしっし):
互いににらみ合い、嫉妬し合って冷え切っている関係性。 - 氷炭相容れず(ひょうたんあいいれず):
氷と炭のように性質が正反対で、どうしても調和しない状態。
英語表現
a match made in heaven
直訳:天国で作られた組み合わせ
意味:神が引き合わせたかのような理想的な夫婦やカップル
- 例文:
Seeing them together, you can tell they are a match made in heaven.
一緒にいる二人を見れば、彼らが鴛鴦の契りを交わした夫婦だと分かります。
a devoted couple
直訳:献身的な夫婦
意味:愛情深く、互いに献身的な夫婦関係
- 例文:
They have been a devoted couple for over 50 years.
彼らは50年以上にわたって鴛鴦の契りを結んでいます。
実際のオシドリは仲良しではない?
日常的に耳にする「おしどり夫婦」という言葉もこの鴛鴦から派生していますが、実際のオシドリは一生同じ相手と添い遂げるわけではありません。
繁殖期ごとにペアを作る季節的なつがい関係が一般的です。
それでも、寄り添って泳ぐ姿の美しさや、常に一緒にいるように見える様子から、古くから夫婦円満の象徴とされてきました。
実際の生態の正確さではなく、昔の人々がその姿から感じ取ったイメージによって広く定着した言葉です。









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