深い愛情で固く結ばれ、決して離れることのない夫婦や男女の姿。
このような様子を表すのが、「比翼連理」(ひよくれんり)です。
意味
比翼連理とは、情愛の深い男女や夫婦の結びつきが非常に強く、仲睦まじいことという意味です。
常に一体となって飛ぶ伝説の鳥と、幹が繋がった二本の木にたとえられており、理想的な夫婦の絆を称賛する格調高い表現として用いられます。
- 比翼(ひよく): 常に一体で飛ぶ伝説の鳥
- 連理(れんり): 幹や枝が繋がった二本の木
語源・由来
中国の唐の時代、白居易が玄宗皇帝と楊貴妃の悲恋を詠んだ長編詩『長恨歌』に以下の記述がみられます。
天に在っては願わくは比翼の鳥と為り、地に在っては願わくは連理の枝と為らん
もし天上で生まれ変わるなら比翼の鳥となり、地上なら連理の枝となって永遠に結ばれようという、皇帝の誓いの言葉が由来とされています。
使い方・例文
「比翼連理」は、結婚式の祝辞や、強い絆で結ばれた夫婦の姿を表現する場面で使われます。
- 新郎新婦のお二人が、末永く比翼連理でありますよう心よりお祈り申し上げます。
- 隣に住む老夫婦は、長年連れ添った今も比翼連理の関係だ。
- 妻と比翼連理の契りを交わした日のことを、今でも鮮明に覚えている。
類義語・関連語
「比翼連理」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 相思相愛(そうしそうあい):
互いに深く思い合い、愛し合っている状態。 - 鴛鴦の契り(えんおうのちぎり):
オシドリの雌雄のように、夫婦仲が非常に睦まじい様子。 - 偕老同穴(かいろうどうけつ):
夫婦が共に生き、死後は同じ墓に葬られるという固い約束。 - 比翼の鳥(ひよくのとり):
片目と片翼しか持たず、二羽で一体となる伝説の鳥。 - 連理の枝(れんりのえだ):
根が別々の木が、途中で合体して一本になった状態。
「比翼連理」と「偕老同穴」の違い
どちらも夫婦の絆を表しますが、「愛情の深さを強調」するか、「生涯添い遂げるという事実」を強調するかに違いがあります。
| 言葉 | 意味 | 焦点 |
|---|---|---|
| 比翼連理 (ひよくれんり) | 男女の情愛が深く仲睦まじいこと | 精神的な結びつきや愛情の深さ |
| 偕老同穴 (かいろうどうけつ) | 夫婦が共に老い、同じ墓に入ること | 生涯を添い遂げるという事実や覚悟 |
対義語
「比翼連理」と反対の意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 同床異夢(どうしょういむ):
同じ境遇にいながら、互いに違う考えや目的を持っている状態。 - 反目嫉視(はんもくしっし):
互いに敵対し、相手をひどくねたみ憎むこと。 - 犬猿の仲(けんえんのなか):
互いに激しく憎み合い、非常に仲が悪い状態。
英語表現
an inseparable couple
意味:離れられないカップル
- 例文:
They are known as an inseparable couple.
彼らは比翼連理のカップルとして知られています。
two hearts beating as one
意味:二つの心が一つとして鼓動する様子
- 例文:
Their love is like two hearts beating as one.
彼らの愛は、まるで比翼連理のようです。
なぜ「連理の枝」は生まれるのか?
比翼の鳥は伝説上の存在ですが、連理の枝は実在する自然現象です。
植物学的には「連理木(れんりぼく)」と呼ばれ、異なる二本の木が非常に近い場所で成長する過程で幹や枝が接触し、長い年月をかけて癒着・合体する現象を指します。樹皮が擦り切れて内部の形成層が露出した状態で密着し、そのまま細胞分裂を繰り返すことで、養分や水分を共有する一つの組織として結合します。
これは自然界において非常に稀な現象であり、古くから吉兆として珍重されてきました。








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