2029年の干支「酉(とり)」のことわざ・慣用句・四字熟語一覧

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干支「酉のことわざ」 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

夜明けを告げる鳴き声から「一日の始まり」や「太陽の使い」として尊ばれてきた「鶏(とり)」。
また、日本語には空を飛ぶ「鳥」全般にまつわる美しい表現や、その習性を人間社会になぞらえた鋭い教訓が数多く存在します。

2029年(令和11年)の干支は「己酉(つちのととり)」。
商売繁盛や収穫の象徴でもある「とり」に関する表現へ、今一度、目を向けてみましょう。ビジネスで使える格言から、処世術の極意まで、意味と由来をシチュエーション別に紹介します。

もくじ
  1. 1. 成功・能力・勢いを表す言葉
  2. 2. 引き際・慎み・処世術を表す言葉
  3. 3. 失敗・見かけ倒し・愚かさを戒める言葉
  4. 4. 座右の銘に使える「酉」の四字熟語
  5. 5. 英語における鳥の表現
  6. 「酉」に関する豆知識
  7. 過去・未来の「酉年(とりどし)」年表
  8. 【特集記事】
    十二支(干支)のことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語

1. 成功・能力・勢いを表す言葉

空を飛ぶ鳥の勢いや、猛禽類の賢さを表したポジティブな言葉です。

飛ぶ鳥を落とす勢い(とぶとりをおとすいきおい)

  • 意味
    空を飛んでいる鳥さえも地面に落としてしまうほど、権勢や威力が盛んなこと。
  • 解説
    現在進行形で絶好調な人や組織を形容する定番の言葉です。「飛ぶ鳥も落とす」とも言います。

能ある鷹は爪を隠す(のうあるたかはつめをかくす)

  • 意味
    優れた才能や実力のある人は、むやみにそれをひけらかしたりしないという教え。
  • 解説
    狩りの名手である鷹は、獲物を捕らえる瞬間まで鋭い爪を見せないことから。実力者は普段は謙虚であるべきだという美学も含みます。

一石二鳥(いっせきにちょう)

  • 意味
    一つの行為で、二つの利益を同時に得ること。
  • 由来
    17世紀のイギリスのことわざ “To kill two birds with one stone” の翻訳語。明治時代以降に日本に定着しました。四字熟語の「一挙両得」と同じ意味です。

鶏口となるも牛後となるなかれ(けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ)

  • 意味
    大きな組織の下っ端にいるよりは、小さくてもよいから組織の長(トップ)になるほうがよいという教え。
  • 由来
    『史記』より。中国戦国時代、強国である秦に服従するか、小国同士で連合して対抗するかを説いた遊説家・蘇秦(そしん)の言葉。「鶏口」は鶏の口(小集団の長)、「牛後」は牛の尻(大集団の末端)を指します。

鶴の一声(つるのひとこえ)

  • 意味
    多くの人の議論を即座に沈め、決定させる権力者の一言。
  • 解説
    雀(すずめ)などが賑やかに鳴いていても、鶴が甲高い声でひと鳴きすれば静まり返ることから、圧倒的な権威や決断力を表します。

2. 引き際・慎み・処世術を表す言葉

鳥の行動や習性から学ぶ、社会生活における「マナー」や「リスク管理」の言葉です。

立つ鳥跡を濁さず(たつとりあとをにごさず)

  • 意味
    立ち去る者は、自分のいた場所をきれいに片付けてから行くべきだという教え。引き際は美しくあるべきだという美学。
  • 解説
    水鳥が飛び立った後の水面は、泥が舞うこともなく澄んでいることから。退職、引越し、恋愛の別れ際などによく使われます。

雉も鳴かずば撃たれまい(きじもなかずばうたれまい)

  • 意味
    余計なことを言わなければ、災いを招かずに済むという教え。「口は災いの元」と同義。
  • 由来
    雉(キジ)は鳴き声が大きいため、居場所を人間に気づかれて撃たれてしまうことから。長野県に伝わる悲しい民話(人柱伝説)に関連づけて語られることもあります。

出る杭は打たれる(でるくいはうたれる)

  • 参考
    直接「鳥」の字はありませんが、「雉も鳴かずば…」とセットで語られることが多い、日本の集団心理を表す言葉です。

3. 失敗・見かけ倒し・愚かさを戒める言葉

自分を客観視できていない様子や、実力が伴わないことを戒める言葉です。

鵜の真似をする烏(うのまねをするからす)

  • 意味
    自分の能力を顧みずに他人の真似をして、失敗することのたとえ。
  • 解説
    水に潜って魚を捕るのが上手な鵜(う)の真似をして、烏(からす)が水に入ると、溺れてしまうことから。身の程知らずな模倣への警告です。

閑古鳥が鳴く(かんこどりがなく)

  • 意味
    商売が流行らず、店などがひっそりと静まり返っている様子。
  • 解説
    「閑古鳥」とはカッコウの別名。人里離れた山奥で物悲しく鳴く鳥であることから、店に客がおらず寂しい様子を表現します。

鳥なき里の蝙蝠(とりなきさとのこうもり)

  • 意味
    優れた人がいない場所で、つまらない者が幅を利かせて威張ること。
  • 解説
    空を飛ぶ鳥がいない場所では、飛べるというだけでコウモリが王様のような顔をする。
    井の中の蛙」に近いニュアンスです。

三歩歩けば忘れる(さんぽあるけばわすれる)

  • 意味
    記憶力が非常に悪いことのたとえ。
  • 解説
    「鶏(にわとり)は三歩歩けば忘れる」の略。
    鶏は餌を与えられた直後でも、三歩歩くと忘れてまた餌を探し回る(ように見える)ことから、物覚えの悪い人をからかう際に使われます。「鳥頭(とりあたま)」とも言います。

4. 座右の銘に使える「酉」の四字熟語

花鳥風月(かちょうふうげつ)

  • 意味
    自然の美しい景色のこと。また、自然を愛し、詩歌や絵画などをたしなむ風流な心。
  • 解説
    日本の美意識を象徴する言葉です。単に景色を眺めるだけでなく、それを芸術として楽しむ心のゆとりを表します。

比翼連理(ひよくれんり)

  • 意味
    男女の仲が深く、むつまじいこと。
  • 由来
    「比翼」は片目片翼しかなく、常に二羽が一体となって飛ぶという空想上の鳥。「連理」は枝が繋がった木のこと。中国の詩人・白居易が玄宗皇帝と楊貴妃の愛を詠んだ詩(長恨歌)で有名です。

鳥窮則啄(とりきゅうすればすなわちついばむ)

  • 意味
    弱者も絶体絶命の状況に追い詰められれば、必死に反抗するということ。
  • 由来
    『春秋左氏伝』より。「窮鼠(きゅうそ)猫を噛む」と同じ意味です。相手を過度に追い詰めてはいけないという戒めでもあります。

5. 英語における鳥の表現

英語圏において Bird や Chicken は非常に多くのイディオムを持っています。

The early bird catches the worm.

  • 意味:「早起きする鳥は虫を捕まえる(早起きは三文の徳)」
  • 解説
    早起きをしたり、人より早く行動を開始したりすることで、利益やチャンスが得られるという教訓です。

Birds of a feather flock together.

  • 意味:「同じ羽の鳥は集まる(類は友を呼ぶ)」
  • 解説
    似た者同士は自然と集まるということ。良い意味でも悪い意味でも使われます。

Don’t count your chickens before they hatch.

  • 意味:「孵化する前にヒヨコの数を数えるな(捕らぬ狸の皮算用)」
  • 解説
    手に入るかどうかも分からない利益を当てにして、計画を立ててはいけないという戒めです。

「酉」に関する豆知識

「酉(とり)」はお酒の神様?

干支の「酉」という字は、動物の鳥の形ではなく、「酒壺(さかつぼ)」を描いた象形文字です。
収穫した作物を発酵させて酒を作る時期(秋)や、熟成の状態を表す文字でした。
さんずいを付けると「酒」、くさかんむりを付けると「茜(あかね=熟した赤い色)」になることからも、成熟や発酵と深い関わりがあります。
後に、覚えやすくするために動物の「鶏(とり)」が割り当てられましたが、酉の市や商売繁盛と結びつくのは、この「実り・成熟」の意味があるからです。

縁起物の「熊手」と鳥の関係

毎年11月の「酉の市」で売られる縁起物の熊手。
これは「酉(とり)」が「(客や運を)取り込む」という語呂合わせに通じることから、商売繁盛のアイテムとして定着しました。
熊手の爪で、幸運をガッチリとかき集めるという意味が込められています。

「鬨(とき)の声」のルーツ

戦いの始まりに上げる「鬨の声」。
この「鬨」という字は、門がまえに「共」と書きますが、もともとは「闘鶏(とうけい)」の鶏が攻めかかる時の声を意味していたと言われています。勝利を呼び込むための勇ましい声の象徴です。

過去・未来の「酉年(とりどし)」年表

ご自身の生まれ年や、歴史上の出来事の確認にお使いください。

西暦和暦干支(十干十二支)
1945年昭和20年乙酉(きのととり)
1957年昭和32年丁酉(ひのとのとり)
1969年昭和44年己酉(つちのととり)
1981年昭和56年辛酉(かのととり)
1993年平成5年癸酉(みずのととり)
2005年平成17年乙酉(きのととり)
2017年平成29年丁酉(ひのとのとり)
2029年令和11年(予定)己酉(つちのととり)
2041年令和23年(予定)辛酉(かのととり)
2053年令和35年(予定)癸酉(みずのととり)
2065年令和47年(予定)乙酉(きのととり)
2077年令和59年(予定)丁酉(ひのとのとり)

【特集記事】
十二支(干支)のことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語

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