脱皮を繰り返して成長する姿から「再生」や「永遠の命」の象徴とされてきた「蛇」。
古来より神の使いとして崇められる一方で、静かに忍び寄る姿や執念深さから、恐怖や戒めの対象としても数多く描かれてきました。
本記事では、日常会話からビジネスシーンまで使える「蛇(巳)」にまつわることわざや慣用句、四字熟語をまとめました。
もくじ
状況や性質を表す言葉
- 蛇の道は蛇(じゃのみちはへび):
同類のすることは、その方面の者にはすぐ分かるというたとえ。
江戸時代には「蛇の道は蛇が知る」と言い、のちに略した形で定着した。 - 蛇の生殺し(へびのなまごろし):
ひと思いに殺さず、半死半生にして苦しめること。
転じて、物事の決着をつけずにおいて相手を苦しめることのたとえ。 - 長蛇を逸する(ちょうだをいっする):
惜しい獲物や大事な機会を取り逃がすこと。
戒めや教訓を表す言葉
- 蛇足(だそく):
付け加える必要のない、余計なもの。
楚の国で蛇の絵を早く描く競争をした時、最初に描き上げた者が足まで描き足して負けたという『戦国策』の故事から。 - 藪をつついて蛇を出す(やぶをつついてへびをだす):
必要もないことをしたために、かえって災いを受けるたとえ。
見通しのきかない藪をつついても得るものはなく、かえって蛇を出してしまうことから。
略して「やぶへび」とも言う。 - 鬼が出るか蛇が出るか(おにがでるかじゃがでるか):
この先どんな事態が待ち構えているのか、予測がつかないこと。
からくり箱を胸に掛けた人形師の口上から出た言葉。
恐怖や心理を表す言葉
- 蛇蝎のごとく嫌う(だかつのごとくきらう):
人が恐れ嫌う蛇やサソリのように、ひどく忌み嫌うこと。 - 蛇に睨まれた蛙(へびににらまれたかえる):
天敵の蛇に見つめられた蛙が動けなくなる様子に由来し、恐ろしい相手を前にして体がすくみ手も足も出せなくなる状態を表す。 - 蛇に噛まれて朽ち縄に怖じる(へびにかまれてくちなわにおじる):
蛇に一度噛まれた者は蛇に似た朽ちた縄を見ただけでもおびえるというたとえから、過去の痛い経験に必要以上に用心深くなる様子。
蛇にまつわる四字熟語
- 画蛇添足(がだてんそく):
余計なものを付け加えて、かえって物事を台無しにすること。
「蛇足」と同じ『戦国策』の故事で、蛇の絵に足まで描き足した者が酒を飲みそこねた話から。 - 杯中蛇影(はいちゅうだえい):
壁に掛けた弓の影を杯に映る蛇と思い込んで寝込んだ中国の故事に由来し、疑いの心があらぬ不安を生み出してしまう様子のたとえ。 - 常山蛇勢(じょうざんのだせい):
『孫子』に登場する、頭を打てば尾が、尾を打てば頭が助けに来るという常山の蛇「率然」に由来し、隙のない組織の連携を表す。 - 竜頭蛇尾(りゅうとうだび):
頭は竜のように立派でも尾は蛇のように細い様子をたとえた禅語で、始めの勢いが続かず尻すぼみに終わることを指す。
英語圏における蛇の表現
- A snake in the grass:
草むらに潜む蛇のように、味方のふりをして忍び寄る裏切り者のこと。 - Nourish a viper in one’s bosom:
凍えた毒蛇を懐で温めて噛まれるように、恩知らずを助けてひどい目に遭うこと。 - Snake oil:
かつて偽物の蛇油が万能薬として売られていたことから、インチキな商品のこと。
医療のシンボルに描かれる蛇

WHO(世界保健機関)のロゴには、杖に蛇が一匹巻き付いたマークが描かれています。
これはギリシャ神話の名医アスクレピオスの杖に由来するもので、医療・医学のシンボルとして世界的に用いられています。
巳年は何年?西暦と和暦の早見表
| 年 | 干支(十干十二支) |
|---|---|
| 1953年(昭和28年) | 癸巳(みずのとみ) |
| 1965年(昭和40年) | 乙巳(きのとみ) |
| 1977年(昭和52年) | 丁巳(ひのとみ) |
| 1989年(平成元年) | 己巳(つちのとみ) |
| 2001年(平成13年) | 辛巳(かのとみ) |
| 2013年(平成25年) | 癸巳(みずのとみ) |
| 2025年(令和7年) | 乙巳(きのとみ) |
| 2037年(令和19年(予定)) | 丁巳(ひのとみ) |
| 2049年(令和31年(予定)) | 己巳(つちのとみ) |
| 2061年(令和43年(予定)) | 辛巳(かのとみ) |
| 2073年(令和55年(予定)) | 癸巳(みずのとみ) |
| 2085年(令和67年(予定)) | 乙巳(きのとみ) |
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