脱皮を繰り返して成長する姿から「再生」や「永遠の命」の象徴とされてきた「蛇」。
古来より神の使いとして崇められる一方で、静かに忍び寄る姿や執念深さから、恐怖や戒めの対象としても数多く描かれてきました。
本記事では、日常会話からビジネスシーンまで使える「蛇(巳)」にまつわることわざや慣用句、四字熟語をまとめました。
もくじ
状況や性質を表す言葉
- 蛇の道は蛇(じゃのみちはへび):
同類のすることは、同じ仲間なら容易に推測できるということ。 - 蛇の生殺し(へびのなまごろし):
物事の決着をつけず、中途半端な状態のまま相手を苦しめること。 - 長蛇を逸する(ちょうだをいっする):
大きな獲物や、二度とない絶好の機会を取り逃がしてしまうこと。
戒めや教訓を表す言葉
- 蛇足(だそく):
あっても益のない余計なもの。付け足す必要のない無駄な行為。 - 藪をつついて蛇を出す(やぶをつついてへびをだす):
自ら余計な手出しをした結果、かえって災いを招いてしまうこと。 - 鬼が出るか蛇が出るか(おにがでるかじゃがでるか):
この先にどんな恐ろしいことや困難が待ち受けているか予測がつかないこと。
恐怖や心理を表す言葉
- 蛇蝎のごとく嫌う(だかつのごとくきらう):
毒を持つ蛇やサソリを見るように、徹底的に対象を忌み嫌うこと。 - 蛇に睨まれた蛙(へびににらまれたかえる):
恐ろしい相手を前にして恐怖ですくみ上がり、身動きが取れなくなること。 - 蛇に噛まれて朽ち縄に怖じる(へびにかまれてくちなわにおじる):
一度ひどい目に遭うと、関連するものを見ただけで過剰に恐れるようになること。
蛇にまつわる四字熟語
- 画蛇添足(がだてんそく):
付け足す必要のない無駄なものを足すこと。蛇足の語源となった言葉。 - 杯中蛇影(はいちゅうだえい):
疑いすぎると何でもないことまで恐ろしく感じられ、病気になってしまうこと。 - 常山蛇勢(じょうざんじゃせい):
先陣と後陣が助け合い、隙のない完璧な連携をとる理想的な陣形のこと。 - 竜頭蛇尾(りゅうとうだび):
始まりの勢いは非常に盛んだが、終わりにかけて振るわなくなること。
英語圏における蛇の表現
- A snake in the grass:
草むらに潜む蛇のように、味方のふりをして忍び寄る裏切り者のこと。 - Nourish a viper in one’s bosom:
凍えた毒蛇を懐で温めて噛まれるように、恩知らずを助けてひどい目に遭うこと。 - Snake oil:
かつて偽物の蛇油が万能薬として売られていたことから、インチキな商品のこと。
毒蛇が「医療のシンボル」になった理由

WHO(世界保健機関)のロゴには、杖に蛇が一匹巻き付いたマークが描かれています。
これはギリシャ神話の名医アスクレピオスの杖に由来するもので、医療・医学のシンボルとして世界的に用いられています。
猛毒を持ち人々に恐れられてきた蛇ですが、定期的に脱皮して古い皮を脱ぎ捨てる姿が「再生」と「生命の更新」を象徴すると古代人には映りました。
恐怖の対象であった蛇が、今日もなお世界中で医療の象徴として使われ続けているのは、そうした逆説的なイメージの重なりによるものです。
過去・未来の巳年年表
| 西暦 | 和暦 | 干支(十干十二支) |
|---|---|---|
| 1953年 | 昭和28年 | 癸巳(みずのとみ) |
| 1965年 | 昭和40年 | 乙巳(きのとみ) |
| 1977年 | 昭和52年 | 丁巳(ひのとのみ) |
| 1989年 | 平成元年 | 己巳(つちのとみ) |
| 2001年 | 平成13年 | 辛巳(かのとみ) |
| 2013年 | 平成25年 | 癸巳(みずのとみ) |
| 2025年 | 令和7年 | 乙巳(きのとみ) |
| 2037年 | 令和19年(予定) | 丁巳(ひのとのみ) |
| 2049年 | 令和31年(予定) | 己巳(つちのとみ) |
| 2061年 | 令和43年(予定) | 辛巳(かのとみ) |
| 2073年 | 令和55年(予定) | 癸巳(みずのとみ) |
| 2085年 | 令和67年(予定) | 乙巳(きのとみ) |
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