2035年の干支「卯(兎)」のことわざ・慣用句・四字熟語一覧

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干支「卯(兎)」のことわざ 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

長い耳と赤い目が愛らしい「兎(うさぎ)」。
穏やかで温厚な性質から「家内安全」の象徴とされ、またその跳躍力から「飛躍・向上」を意味する縁起の良い動物として親しまれてきました。
一方で、ことわざの世界では、その「逃げ足の速さ」や「油断しやすい性質」を描いた、教訓めいた言葉も多く存在します。

2035年(令和17年)の干支は「乙卯(きのとう)」。
ホップ・ステップ・ジャンプの飛躍を願いつつ、足元をすくわれないよう、「兎」に関する表現へ、今一度、目を向けてみましょう。

1. 飛躍・スピード・好調を表す言葉

兎の最大の特徴である「跳ねる力」や「走る速さ」を、物事の好転やスピード感にたとえた言葉です。

兎の登り坂(うさぎののぼりざか)

  • 意味
    持ち前の力が発揮できる好条件に恵まれ、物事がとんとん拍子に進むこと。
  • 解説
    兎は前足が短く後ろ足が長いため、坂を下るよりも登るほうが得意で速いことから。「登り坂」を「困難」ではなく「得意なフィールド」と捉えたポジティブな言葉です。逆の意味で「兎の下り坂(=苦手な状況)」と言うこともあります。

脱兎のごとく(だっとのごとく)

  • 意味
    逃げ出す兎のように、非常に素早いこと。
  • 由来
    『孫子』の兵法より。「始めは処女のごとく(弱々しく見せて油断させ)、後は脱兎のごとく(一気に攻め込む)」という一節から。現在では単に「猛スピードで駆け出す」様子を指して使われます。

2. 戒め・知恵・リスク管理を表す言葉

可愛らしい見た目とは裏腹に、したたかな知恵や、欲張ることへの警告を含んだ言葉です。

二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず)

  • 意味
    欲張って同時に二つのことをしようとすると、結局どちらも成功しないという教え。
  • 由来
    西洋のことわざに由来するという説が有力です。一つのことに集中すべきだという「選択と集中」の重要性を説いています。対義語は「一石二鳥」です。

狡兎三窟(こうとさんくつ)

  • 意味
    賢い兎は、敵から身を守るために隠れ穴を3つ用意しているということ。
  • 解説
    転じて、万が一に備えて用心深く避難場所や策を用意しておくこと。「リスク分散」の大切さを説く言葉です。「狡兎(こうと)」はずる賢い兎のこと。

兎の昼寝(うさぎのひるね)

  • 意味
    自分の能力を過信して油断し、思わぬ失敗をすること。また、昼寝ができるほど安易なこと。
  • 解説
    イソップ童話『ウサギとカメ』の物語に由来します。どんなに才能があっても、油断して努力を怠れば、コツコツ努力する者に負けるという教訓です。「亀の甲より年の功」とセットで語られることもあります。

兎に祭文(うさぎにさいもん)

  • 意味
    いくら意見をしても、何の効果もないこと。
  • 解説
    「祭文」とは神仏への願い事を書いた文章のこと。兎にありがたい祭文を聞かせても意味がないことから。「馬の耳に念仏」「犬に論語」と同義です。

3. 不可能・あり得ないことを表す言葉

現実には存在しない兎の角などを引き合いに出した、仏教由来の言葉です。

亀毛兎角(きもうとかく)

  • 意味
    亀の毛や、兎の角のように、現実に存在するはずがないもののたとえ。
  • 解説
    戦争が起こりそうな気配を意味することもありますが、一般的には「実在しないもの」「あり得ないこと」の比喩として使われます。

兎角(とかく)

  • 意味
    「何かにつけて」「ともすれば」。
  • 解説
    上記の「亀毛兎角」が語源です。「兎角(あり得ないこと)」ばかり言いたがる世の中だ、という意味から転じて、物事の傾向を指す副詞になりました。「とかくこの世は住みにくい」などのように使います。

4. 座右の銘に使える「卯」の四字熟語

烏兎匆匆(うとそうそう)

  • 意味
    月日が過ぎ去るのが慌ただしく、早いこと。「光陰矢のごとし」と同義。
  • 由来
    中国の伝説で、太陽には三本足の「烏(カラス)」が、月には「兎(ウサギ)」が住んでいるとされたことから、「烏兎」で「月日・歳月」を意味します。

獅子搏兎(ししはくと)

  • 意味
    ライオン(獅子)は、弱い兎を捕まえる時でも全力を出すということ。
  • 解説
    簡単な仕事や弱敵相手であっても、油断せず全力で取り組むべきだという教えです。「獅子は兎を搏(う)つに全力を以(もっ)てす」とも言います。

鳶目兎耳(えんもくとじ)

  • 意味
    鳶(トビ)のように遠くまで見える目と、兎のように地獄耳であること。
  • 解説
    情報収集能力が高い人のこと。現代のビジネスパーソンにとっても重要なスキルを表す言葉です。

5. 英語における兎(Rabbit/Hare)の表現

英語では、飼いウサギやアナウサギを「Rabbit」、野ウサギを「Hare」と呼び分けます。

Down the rabbit hole

  • 意味:「不思議な世界へ入り込む」「混乱や深みにはまる」
  • 解説
    『不思議の国のアリス』でアリスがウサギの穴に落ちたことから。ネットサーフィンなどで次々とリンクを辿ってしまい、抜け出せなくなる状況などを指して現代的によく使われます。

Pull a rabbit out of the hat

  • 意味:「帽子からウサギを出す(奇策で問題を解決する)」
  • 解説
    手品師の定番トリックから。誰も思いつかなかったような意外な解決策を突然提示することを指します。

Caught like a rabbit in the headlights

  • 意味:「車のヘッドライトに照らされたウサギのように(恐怖で立ちすくむ)」
  • 解説
    驚きや恐怖で頭が真っ白になり、身動きが取れなくなってしまう状態。

「卯」に関する豆知識

兎はなぜ「一羽、二羽」と数える?

動物なのに、鳥のように「羽(わ)」と数えるのはなぜでしょうか。
有力な説として、仏教の影響で獣肉食が禁止されていた時代、僧侶たちが兎を食べるために「これは長い耳が翼に見えるから鳥だ(だから食べて良い)」とこじつけた、という説があります。
ただし、現代では普通に「匹(ひき)」と数えても間違いではありません。

月で餅をつく兎

「月には兎がいて餅をついている」という伝承は、もともと仏教説話(ジャータカ神話)に由来します。
自らの体を焼いて飢えた老人(帝釈天)に捧げた兎の献身的な姿を、帝釈天が月に映し残したという悲しくも美しい物語です。
「餅つき」になったのは、中国で兎が不老不死の薬をついている伝説が日本に伝わり、「望月(もちづき)」と「餅つき」が掛詞になったからだと言われています。

因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)

『古事記』に登場する有名な神話。サメ(和邇)を騙して海を渡ろうとした兎が、嘘がバレて皮を剥がれて泣いているところを、大国主命(おおくにぬしのみこと)が助ける話です。
このことから、兎は「医療の神様」や、大国主命と八上比売(やかみひめ)を結びつけた「縁結びの神様」の使いとしても信仰されています。

過去・未来の「卯年(うさぎどし)」年表

ご自身の生まれ年や、歴史上の出来事の確認にお使いください。

西暦和暦干支(十干十二支)
1951年昭和26年辛卯(かのとう)
1963年昭和38年癸卯(みずのとう)
1975年昭和50年乙卯(きのとう)
1987年昭和62年丁卯(ひのとう)
1999年平成11年己卯(つちのとう)
2011年平成23年辛卯(かのとう)
2023年令和5年癸卯(みずのとう)
2035年令和17年(予定)乙卯(きのとう)
2047年令和29年(予定)丁卯(ひのとう)
2059年令和41年(予定)己卯(つちのとう)
2071年令和53年(予定)辛卯(かのとう)
2083年令和65年(予定)癸卯(みずのとう)

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