2033年の干支「丑(牛)」のことわざ・慣用句・四字熟語一覧

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干支「丑(牛)」のことわざ 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

重い荷物を背負い、黙々と歩を進める「牛」。
その姿は、勤勉さや忍耐力の象徴として称えられる一方で、動きの鈍さや、何事にも動じない鈍感さの比喩としても使われます。

2033年(令和15年)の干支は「癸丑(みずのとうし)」。
一歩一歩着実に進む大切さを教えてくれる「牛」に関する表現へ、今一度、目を向けてみましょう。商売の極意から、リーダー論まで、意味と由来をシチュエーション別に紹介します。

1. 努力・忍耐・継続を表す言葉

牛の歩みのように、遅くても確実に成果を出すことの尊さを説く言葉です。

牛の歩み(うしのあゆみ)

  • 進み方は遅くても、着実に前進すること。また、歩みがのろいことのたとえ。
  • 牛の歩みも千里」という言葉があるように、決して急がずとも、怠けずに続ければ大きな成果が得られるというポジティブな意味で使われることが多い言葉です。

商いは牛の涎(あきないはうしのよだれ)

  • 商売は、牛のよだれのように細く長く続けることが大切だという教え。
  • 一攫千金を狙って無理をするよりも、気長に辛抱強く続けていくことこそが、商売繁盛の秘訣であるという、日本の商人の心得です。

牛も千里、馬も千里(うしもせんり、うまもせんり)

  • 早く着くか遅く着くかの違いはあっても、行き着く結果は同じであること。
  • 巧拙や遅速の違いはあっても、目標に到達するという点では変わりがないという意味。自分のペースで努力すればよいという励ましの言葉として使われます。

2. 失敗・教訓・意外性を表す言葉

牛の大きさや力をコントロールする難しさ、思いがけない幸運などを表す言葉です。

角を矯めて牛を殺す(つのをためてうしをころす)

  • 小さな欠点を直そうとして、かえって全体をダメにしてしまうこと。
  • 牛の曲がっている角を真っ直ぐに直そう(矯める)として、力を加えすぎて牛を死なせてしまうことから。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」よりも、結果が壊滅的である場合に使われます。

牛に引かれて善光寺参り(うしにひかれてぜんこうじまいり)

  • 他人の誘いや、思いがけない偶然によって、良い方向に導かれること。
  • 長野県の伝説より。信心のない老婆が、川で洗濯をしていたところ、布を角に引っかけた牛が現れた。追いかけていくうちに善光寺(長野市)にたどり着き、それがきっかけで信仰に目覚めたという話から。

牛に経文(うしにきょうもん)

  • いくら説き聞かせても、全く効果がないこと。
  • ありがたいお経を聞かせても、牛には理解できないことから。「馬の耳に念仏」「犬に論語」と同義です。

暗がりから牛(くらがりからうし)

  • 物事の区別がつかず、はっきりしないこと。また、不意に大きなものが現れて驚くこと。
  • 暗闇の中に黒い牛がいても見分けがつかないことから。ぐずぐずしていて動きが鈍い様子を指すこともあります。

3. リーダーシップ・比較を表す言葉

牛の「大きさ」や、古代中国の儀式に由来する言葉です。

牛耳る(ぎゅうじる)

  • 団体や組織を支配し、思うままに動かすこと。
  • 「牛耳(ぎゅうじ)を執(と)る」の略。古代中国では、諸侯が盟約を結ぶ際、盟主(リーダー)が牛の耳を裂いてその血をすすり合う儀式を行いました。その際、盟主が牛の耳を持った(執った)ことから、リーダーになることを指すようになりました。

鶏口となるも牛後となるなかれ(けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ)

  • 大きな組織の末端(牛の尻)にいるよりは、小さな組織のトップ(鶏の口)になるほうがよいという教え。
  • 「牛」は大国や大組織の象徴として扱われています。大手企業で歯車になるか、ベンチャーで社長になるか、といった議論でよく使われます。

九牛の一毛(きゅうぎゅうのいちもう)

  • 多くの牛の中の、たった一本の毛。多数の中の極めてわずかな部分であり、取るに足りないこと。
  • 『漢書』司馬遷伝より。非常に大きな全体の中の、無視できるほど小さな損害や犠牲を指して使われます。

4. 座右の銘に使える「丑」の四字熟語

汗牛充棟(かんぎゅうじゅうとう)

  • 蔵書(本)が非常に多いことのたとえ。
  • 運ぼうとすれば牛が汗をかくほど重く、積み上げれば棟木(屋根の骨組み)に届くほど量が多いことから。学問への情熱や、知識の豊富さを表す言葉です。

対牛弾琴(たいぎゅうだんきん)

  • 愚かな者に高尚な道理を説いても、全く無駄であること。「牛に対して琴を弾く」という意味。
  • 「牛に経文」の類語ですが、より風流で文学的な表現です。

牛飲馬食(ぎゅういんばしょく)

  • 牛が水を飲み、馬が草を食べるように、むやみにたくさん飲食すること。
  • 暴飲暴食」と同じ意味ですが、動物の豪快な食べっぷりになぞらえた表現です。
    鯨飲馬食(げいいんばしょく)とも言います。

蝸牛角上(かぎゅうかくじょう)

  • 狭い世界でのつまらない争い。
  • 『荘子』より。「蝸牛(かたつむり)」の左の角にある国と、右の角にある国が争ったという寓話から、広大な宇宙から見れば、人間の争いなどちっぽけなものだという達観を表します。

5. 英語における牛(Bull/Cow)の表現

英語では、雄牛(Bull)は「力強さ・攻撃性」、雌牛(Cow)は「乳牛・臆病」などのイメージで使い分けられます。

Take the bull by the horns.

  • 雄牛の角をつかめ(困難に敢然と立ち向かえ)
  • 危険な雄牛を制するには角をつかむしかないことから、難しい問題から逃げずに、正面から恐れず対処せよという教訓です。

Like a bull in a china shop.

  • 陶器店に入った雄牛のように(乱暴者、不器用な人)
  • 繊細な場所で粗雑な振る舞いをして、物を壊したり場を台無しにしたりする人を指します。

Cash cow

  • ドル箱(稼ぎ頭)
  • ビジネス用語として定着しています。手間をかけなくても継続的に利益を生み出してくれる商品や事業のこと。乳牛が毎日ミルクを出す様子から。

「丑」に関する豆知識

天神様と「撫で牛」

学問の神様、菅原道真公(天神様)を祀る神社には、必ずと言っていいほど「牛の像(撫で牛)」が置かれています。
これは道真公が丑年生まれだったことや、亡くなった際に遺体を運ぶ牛車が座り込んで動かなくなり、そこを墓所と定めた(後の太宰府天満宮)という伝説に由来します。
自分の体の悪い部分と同じ場所を撫でると治る、頭を撫でると賢くなると信じられています。

闘牛の牛は「赤」に怒っているわけではない

闘牛士(マタドール)が赤い布(ムレータ)を振って牛を興奮させますが、実は牛は色を識別できません(白黒の世界に見えています)。
牛が興奮しているのは、布の「色」ではなく「ヒラヒラ動く動き」に対してです。赤を使うのは、観客を興奮させるための演出だと言われています。

過去・未来の「丑年(うしどし)」年表

ご自身の生まれ年や、歴史上の出来事の確認にお使いください。

西暦和暦干支(十干十二支)
1949年昭和24年己丑(つちのとのうし)
1961年昭和36年辛丑(かのとのうし)
1973年昭和48年癸丑(みずのとのうし)
1985年昭和60年乙丑(きのとのうし)
1997年平成9年丁丑(ひのとのうし)
2009年平成21年己丑(つちのとのうし)
2021年令和3年辛丑(かのとのうし)
2033年令和15年(予定)癸丑(みずのとのうし)
2045年令和27年(予定)乙丑(きのとのうし)
2057年令和39年(予定)丁丑(ひのとのうし)
2069年令和51年(予定)己丑(つちのとのうし)
2081年令和63年(予定)辛丑(かのとのうし)

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