鋭い牙と爪、黄金色の毛並みを持つ虎は、古くから権威や畏怖の対象でありながら、我が子を深く愛する象徴ともされてきました。
十二支の「寅」にも数えられるこの動物には、リスクを恐れない勇気と慎重さを説く言葉が多く存在します。
本記事では、そんな「虎」にまつわることわざや四字熟語、慣用句を分類して紹介します。
もくじ
虎の圧倒的な強さや愛情を表す言葉
- 虎穴に入らずんば虎子を得ず(こけつにいらずんばこじをえず):
大きな危険を冒さなければ、大きな成果や成功は得られないという教え。 - 虎視眈々(こしたんたん):
虎が獲物を狙うように、機会が来るのをじっと待ち構えている野心的な様子。 - 騎虎の勢い(きこのいきおい):
やりかけた物事の勢いが凄まじく、途中でやめることができない状態のこと。 - 竜虎相打つ(りゅうこあいうつ):
実力が伯仲する二人の英雄や強豪が、勝敗をかけて激しく戦うこと。 - 虎は千里往って千里還る(とらはせんりいってせんりかえる):
並外れた行動力の高さや、親が子を思う愛情の深さのたとえ。
危険や権威との関わりを表す言葉
- 虎の威を借る狐(とらのいをかるきつね):
実力のない者が、権力者や強い者の力を利用して威張り散らすこと。 - 虎の尾を踏む(とらのおをふむ):
上司や有力者を怒らせてしまいそうな、非常な危険を冒すことのたとえ。 - 前門の虎、後門の狼(ぜんもんのとら、こうもんのおおかみ):
一つの災難を逃れても、すぐにまた別の逃げ場のない災難が待ち構えていること。 - 暴虎馮河(ぼうこひょうが):
素手で虎を打ち大河を歩いて渡るような、向こう見ずで無謀な行動の戒め。 - 苛政は虎よりも猛なり(かせいはとらよりももうなり):
重税や弾圧などのひどい政治は、人を食う虎よりも恐ろしいということ。
日常生活に溶け込んだ虎の比喩
- 虎は死して皮を留め、人は死して名を残す(とらはししてかわをとどめ、ひとはししてなをのこす):
人は死んだ後に、立派な名誉や功績を残すことが大切だという教え。 - 虎の子(とらのこ):
手放さないで大切に持っているお金や品物、または秘蔵の宝物のこと。 - 虎の巻(とらのまき):
芸事や学問の秘伝書、あるいは教科書の解説書やアンチョコのこと。 - 張り子の虎(はりこのとら):
虚勢を張っているだけで実力が伴わない人や、主体性なく頷いてばかりいる人。 - 三人成虎(さんにんせいこ):
あり得ない嘘であっても、多くの人が言えば真実として信じられてしまうこと。 - 大虎(おおとら):
ひどく酔っ払って手がつけられないほど暴れる人のこと。
英語圏における虎の表現
- Paper tiger:
脅威に見えるが、実は張り子の虎のように無力である国や組織のこと。 - Eye of the tiger:
獲物を狙う虎のように、目標に向かう不屈の闘志や強い意志を持っている状態。 - Ride a tiger:
一度始めたら途中でやめることができない、騎虎の勢いと同じ危険な状況。
節分の鬼が「虎柄のパンツ」を履く理由

私たちが思い描く鬼の姿は、古くから伝わる風水の考え方に由来しています。
鬼が出入りするとされる不吉な方角「鬼門」は、十二支でいう「丑(うし)」と「寅(とら)」の間に位置します。
そのため、鬼は牛の角を持ち、虎の皮で作られた衣服を身につけた姿としてイメージされるようになりました。
過去・未来の「寅年(とらどし)」年表
| 西暦 | 和暦 | 干支(十干十二支) |
|---|---|---|
| 1950年 | 昭和25年 | 庚寅(かのえとら) |
| 1962年 | 昭和37年 | 壬寅(みずのえとら) |
| 1974年 | 昭和49年 | 甲寅(きのえとら) |
| 1986年 | 昭和61年 | 丙寅(ひのえとら) |
| 1998年 | 平成10年 | 戊寅(つちのえとら) |
| 2010年 | 平成22年 | 庚寅(かのえとら) |
| 2022年 | 令和4年 | 壬寅(みずのえとら) |
| 2034年 | 令和16年(予定) | 甲寅(きのえとら) |
| 2046年 | 令和28年(予定) | 丙寅(ひのえとら) |
| 2058年 | 令和40年(予定) | 戊寅(つちのえとら) |
| 2070年 | 令和52年(予定) | 庚寅(かのえとら) |
| 2082年 | 令和64年(予定) | 壬寅(みずのえとら) |
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