2034年の干支「寅(虎)」のことわざ・慣用句・四字熟語一覧

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干支「寅(虎)」のことわざ 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

鋭い牙と爪、黄金色の毛並みを持つ「虎」。
その圧倒的な強さは「権力」や「畏怖」の対象であり、同時に、我が子を大切に育てる姿から「深い愛情」の象徴ともされます。

2034年(令和16年)の干支は「甲寅(きのえとら)」。
リスクを恐れず挑戦する勇気と、慎重さを併せ持つ「虎」に関する表現へ、今一度、目を向けてみましょう。

1. 挑戦・勇気・チャンスを表す言葉

虎の強さや、危険を冒してでも成果を得ようとする姿勢を表す言葉です。

虎穴に入らずんば虎子を得ず(こけつにいらずんばこじをえず)

  • 大きな危険を冒さなければ、大きな成果(功名)は得られないということ。
  • 『後漢書』より。後漢の班超(はんちょう)という人物が、敵地に乗り込む際に部下を鼓舞した言葉。
    「虎の棲む穴に入らなければ、貴重な虎の子は捕まえられない」という意味です。ハイリスク・ハイリターンを説く代表的な言葉です。

虎視眈々(こしたんたん)

  • 虎が獲物を狙って鋭い目つきで見下ろすように、機会が来るのをじっと待って狙うこと。
  • 『易経』より。ただ待つのではなく、油断なく状況を観察し、チャンスがあれば逃さず飛びかかろうとする野心的な姿勢を表します。

騎虎の勢い(きこのいきおい)

  • やりかけた物事の勢いが凄まじく、途中でやめることができない状態。「乗りかかった船」の強力版。
  • 『晋書』などにある故事。
    走る虎の背中に乗った人は、途中で降りれば虎に食べられてしまうため、そのまま走り続けるしかないということ。
    リーダーの苦悩や、プロジェクトが止まれない状況などで使われます。

虎は千里往って千里還る(とらはせんりいってせんりかえる)

  • 虎は一日で千里もの距離を走る活力があり、さらに子供を思う情愛が深いため、巣穴にいる子のために必ず戻ってくるということ。
  • 優れた行動力や、親の子に対する深い愛情のたとえとして使われます。

2. 権威・危険・戒めを表す言葉

虎の持つ「恐怖」や、それを利用する者の愚かさを説く言葉です。

虎の威を借る狐(とらのいをかるきつね)

  • 実力のない者が、権力者の力を利用して威張り散らすこと。
  • 『戦国策』より。虎に捕まった狐が「私を食べると神の怒りに触れるぞ。
    嘘だと思うなら私の後ろをついて来い」と言い、他の動物たちが逃げ出す様子(実は虎を恐れて逃げた)を虎に見せつけ、信じ込ませたという寓話から。

虎の尾を踏む(とらのおをふむ)

  • 非常な危険を冒すことのたとえ。
  • 恐ろしい虎の尾を踏めば、ただでは済まないことから。上司や有力者を怒らせてしまいそうな、危険な行為を指して使われます。

前門の虎、後門の狼(ぜんもんのとら、こうもんのおおかみ)

  • 一つの災難を逃れても、すぐにまた別の災難が待ち構えていること。
    一難去ってまた一難」と同義。
  • 前の門で虎を防いだと思ったら、後ろの門から狼が入ってくるという、逃げ場のない危機的状況を表します。

苛政は虎よりも猛なり(かせいはとらよりももうなり)

  • 悪政(重税や弾圧など)は、人を食う虎よりも恐ろしいということ。
  • 『礼記』より。孔子が旅の途中、虎に家族を殺された婦人に会い「なぜ引っ越さないのか」と問うと、「ここには重税を取り立てるひどい政治がないからです」と答えたという故事から。

虎口を逃れる(ここうをのがれる)

  • 極めて危険な場所や状況から、やっとの思いで脱出すること。
  • 「虎口(ここう)」とは虎の口のこと。転じて、非常に危険な場所のたとえです。

3. 価値・比喩・俗語

虎に関連する、日常的によく使われる慣用句です。

虎は死して皮を留め、人は死して名を残す(とらはししてかわをとどめ、ひとはししてなをのこす)

  • 虎は死んだ後に美しい毛皮を残すが、人は死んだ後にその名誉や功績を残すことが大切だという教え。
  • 単に「虎は死して皮を留む」とも言います。人生において何を成し遂げるべきかを説く、重厚な言葉です。

虎の子(とらのこ)

  • 手放さないで大切に持っているお金や品物。秘蔵の宝物。
  • 虎はその習性から、子供を非常に大切に育てると信じられていたため、何より大切なものを指すようになりました。「虎の子の千円札」のように使います。

虎の巻(とらのまき)

  • 芸事や学問の秘伝書。また、教科書の解説書(アンチョコ)。
  • 由来:中国の兵法書『六韜(りくとう)』の中に「虎韜(ことう)の巻」という章があり、そこに兵法の極意が書かれていたことから。

大虎(おおとら)

  • ひどく酔っ払って暴れる人。泥酔者。
  • 由来:「酔っ払い(ササ)」と「虎(笹の茂みにいる)」をかけた洒落という説や、虎のように手がつけられなくなるからという説があります。

張り子の虎(はりこのとら)

  • 首を振る癖のある人。また、虚勢を張っているだけで中身(実力)が伴わない人。
  • 紙で作った虎のおもちゃ(張り子)は、中が空洞で、首がゆらゆら動くことから。
    主体性がなく、人の意見に頷いてばかりいる人を指すこともあります。

4. 座右の銘に使える「寅」の四字熟語

竜虎相打つ(りゅうこあいうつ)

  • 実力が伯仲する二人の英雄や強豪が、勝敗をかけて激しく戦うこと。
  • 天を統べる竜と、地を統べる虎。最強のライバル関係を指します。
    川中島の戦い(武田信玄と上杉謙信)などが有名です。

暴虎馮河(ぼうこひょうが)

  • 向こう見ずな勇気。無謀なこと。
  • 由来:『論語』より。「暴虎」は素手で虎を打つこと、「馮河」は徒歩で大河を渡ること。
    孔子が「私は死んでも悔いないような無謀なことはしない」と戒めた言葉です。
    猪突猛進」よりもさらに無計画で危険なニュアンスです。

三人成虎(さんにんせいこ)

  • 嘘であっても、多くの人が言えば真実として信じられてしまうこと。
  • 由来:『戦国策』より。「市中に虎が出た」というあり得ない嘘も、一人が言うだけなら信じないが、二人、三人と続けば信じてしまうという故事から。
    デマや流言の恐ろしさを説いています。

5. 英語における虎(Tiger)の表現

英語圏において Tiger は「勇気」「獰猛さ」「精力的な人」の象徴です。

Paper tiger

  • 「張り子の虎(見掛け倒し)」
  • 直訳すると「紙の虎」。脅威に見えるが、実は無力である国や組織を指して使われます。

Eye of the tiger

  • 「虎のような鋭い眼光(不屈の闘志)」
  • 獲物を狙う虎のように、目標に向かって集中し、強い意志を持っている状態。
    映画『ロッキー3』の主題歌としても有名です。

Ride a tiger

  • 「虎に乗る(危険な状況で引くに引けない)」
  • 日本の「騎虎の勢い」と同じく、一度始めたら途中でやめることができない、危険な状況を指します。

「寅」に関する豆知識

鬼のパンツはなぜ虎柄?

節分の鬼が履いているパンツは、なぜ虎柄なのでしょうか。
これは、風水において「鬼門(きもん)」と呼ばれる北東の方角が、十二支でいう「丑(うし)」と「寅(とら)」の間に位置するからです。
ここから、鬼の姿は「牛の角」を持ち、「虎の皮」のふんどしを締めた姿としてイメージされるようになりました。

日本に虎はいなかった?

日本列島に野生の虎が生息していたことはありません(化石は除く)。
しかし、日本画には多くの虎が描かれています。これは中国から毛皮や絵画が輸入され、「龍」と同じような想像上の聖獣として、あるいは権威の象徴として武将たちに好まれたためです。
実物を見たことがない画家が描いたため、古い日本画の虎はどことなく「猫」に似ていることが多いのも特徴です。

竹に虎(たけにとら)

屏風や襖絵でよく見る「竹林と虎」の組み合わせ。
これは、象などの大型獣が生息しない竹林こそが、虎にとっての安住の地であるとされたためです。
「強いもの(虎)」と「しなやかなもの(竹)」の取り合わせが良いことの象徴でもあります。

過去・未来の「寅年(とらどし)」年表

ご自身の生まれ年や、歴史上の出来事の確認にお使いください。

西暦和暦干支(十干十二支)
1950年昭和25年庚寅(かのえとら)
1962年昭和37年壬寅(みずのえとら)
1974年昭和49年甲寅(きのえとら)
1986年昭和61年丙寅(ひのえとら)
1998年平成10年戊寅(つちのえとら)
2010年平成22年庚寅(かのえとら)
2022年令和4年壬寅(みずのえとら)
2034年令和16年(予定)甲寅(きのえとら)
2046年令和28年(予定)丙寅(ひのえとら)
2058年令和40年(予定)戊寅(つちのえとら)
2070年令和52年(予定)庚寅(かのえとら)
2082年令和64年(予定)壬寅(みずのえとら)

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