意味
「一難去ってまた一難(いちなんさってまたいちなん)」とは、一つの問題が解決した直後に、次の困難が続けて起こることを指します。
「一難」は一つの災難を意味し、それが去って安心する間もなく、別の問題が現れるという、連続する苦境の様子を表しています。
語源・由来
「一難去ってまた一難」は、日常生活の中で繰り返し経験される「困難が続く状況」を、そのまま言い表した表現です。
使い方・例文
「一難去ってまた一難」は、問題が次々と起こり、落ち着く暇がない場面で使われます。
- トラブルが解決したと思ったら、すぐ別の問題が発生し、一難去ってまた一難の状態だ。
- 台風が過ぎ去った直後に断水が起こり、一難去ってまた一難だった。
類義語・関連語
「一難去ってまた一難」と似た意味を持つ言葉には、以下があります。
- 弱り目に祟り目(よわりめにたたりめ):
困っているところに、さらに不運が重なること。 - 泣きっ面に蜂(なきっつらにはち):
不幸の上にさらに不幸が重なること。 - 前門の虎、後門の狼(ぜんもんのとら、こうもんのおおかみ):
一つの危険を避けても、すぐ別の危険に直面すること。
「一難去ってまた一難」と類義語の違い
似た意味の言葉でも、困難が起こる順番によって「連続型」と「同時型」に分かれます。
「一難去ってまた一難」と「前門の虎、後門の狼」は、問題が終わった後に次が来る連続型です。
「泣きっ面に蜂」と「弱り目に祟り目」は、困っているところにさらに不運が重なる同時型です。
対義語
反対の意味を持つ言葉には、次のようなものがあります。
英語表現
Out of the frying pan and into the fire
直訳は「フライパンから出て火の中へ」で、一つの危険を逃れた直後に、さらに大きな危険に陥ることを表す言い回し。
I thought I solved the problem, but a bigger one appeared. It’s like out of the frying pan and into the fire.
(問題を解決したと思ったのにさらに大きな問題が現れ、まさに一難去ってまた一難だ。)
one thing after another
次から次へと問題が起こることを表す言い回し。
It’s just been one thing after another all day.
(今日は一日中、一難去ってまた一難だった。)
一難去ってまた一難を、中国では虎と狼で言う
「一難去ってまた一難」は状況をそのまま述べた表現ですが、類義語の「前門の虎、後門の狼」は、同じ意味を動物の姿を借りて具体的に描いています。
「前門の虎、後門の狼」は中国で昔から使われていることわざで、15〜16世紀の趙弼が書いた『評史』にも引かれています。
もとの形は「前門に虎を拒ぎ、後門に狼を進む」で、表門で虎の侵入を防ぎながら、裏門から狼を引き入れてしまうという情景です。
『評史』では、後漢の時代に、権力を振るっていた皇后の一族を宦官たちが追い払った事件を、このことわざで評しています。













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