意味
「弱り目に祟り目(よわりめにたたりめ)」とは、運の悪い状態に置かれているところへ、さらに追い打ちをかけるように不幸が重なってしまう巡り合わせという意味です。
弱り目は気力や体力が弱っている状態や運が悪くなっている状況を指し、祟り目は祟りによってもたらされる災難や不幸な目に遭うことを指します。
語源・由来
「目」はここでは視覚の器官ではなく、「ひどい目に遭う」のように状況や境遇を表す言葉です。
いつごろからの言い方かははっきりしていません。
「弱り目」は弱った状態のことで、「祟り目」は災いに遭うことを「弱り目」と語呂を合わせて言ったものです。
使い方・例文
弱り目に祟り目は、すでに不運な状況にある人が、さらなるトラブルに見舞われた場面で使われます。
- 財布を落とした帰りに豪雨にあい弱り目に祟り目です。
- 失敗して落ち込んでいる時に車上荒らしに遭い弱り目に祟り目です。
- 経営難の工場で火災まで発生して弱り目に祟り目です。
類義語・関連語
弱り目に祟り目と似た意味を持つ言葉には、以下のものがあります。
- 泣きっ面に蜂(なきっつらにはち):
不幸な出来事の上に、さらに不幸が重なることのたとえです。 - 踏んだり蹴ったり(ふんだりけったり):
ひどい目に遭った上に、さらにひどい仕打ちを受けることです。 - 雪上加霜(せつじょうかそう):
難儀なことや不幸が連続して発生することのたとえです。 - 一難去ってまた一難(いちなんさってまたいちなん):
一つの災難が過ぎ去った直後に、また次の災難がやってくることです。
英語表現
When it rains, it pours
直訳:雨が降る時は、いつも土砂降りだ。
意味:悪いことは起こる時に立て続けに起こるという意味です。
First I lost my keys, then my car broke down. When it rains, it pours.
(まず鍵をなくし、次に車が故障して弱り目に祟り目です。)
Misfortunes never come singly
意味:不幸は決して単独ではやってこないという意味です。
He lost his job and his wife left him in the same week. Misfortunes never come singly.
(彼は同じ週に仕事を失い妻にも去られて弱り目に祟り目です。)
「弱り目に祟り目」の祟り、もとは神が現れること
「たたり」はもともと、神が何らかの形でこの世に現れることを意味した、と民俗学者の折口信夫が説いています。
それがやがて、神霊や死霊の怒りの現れ、制裁や処罰として意識されるようになり、災いを表す「祟り」へと変わりました。
神が現れる意味での「たたり」には、神霊が磐座(= 神が降りる岩)に降りることのほか、特定の人に憑いてお告げを下すことも含まれていました。
『日本書紀』で天鈿女命や神功皇后が突然神がかりして舞い踊ったり、神の意志を伝えたりする場面がその例です。













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