「一寸先は闇」や「三人寄れば文殊の知恵」など、日本のことわざや慣用句には「数字」を用いた表現が数多く存在します。
具体的な数字を交えることで、物事の程度や規模感がイメージしやすくなり、先人たちの教訓や戒めがよりストレートに伝わってくるのが特徴です。
今回は、そんな「数字に関係する有名なことわざ・慣用句・故事成語」を、意味やシチュエーションなどのテーマ別に分けて一覧でご紹介します。
日常会話でよく使われるおなじみの表現から、歴史に由来する奥深い言葉まで幅広くピックアップしました。
なお、このページは「数字に関係する有名なことわざ・慣用句・故事成語」を紹介しています。
「数字に関係する四字熟語」については、下記のページで詳しく解説しています。
人生・教訓(努力と忍耐)
- 石の上にも三年(いしのうえにもさんねん):
冷たい石の上でも三年座り続ければ温まるように、辛抱強く続ければいつかは必ず成功するという教え。 - 千里の道も一歩から(せんりのみちもいっぽから):
どんなに大きな目標や遠い道のりであっても、手近な第一歩を着実に踏み出すことから始まるということ。 - 七転び八起き(ななころびやおき):
何度失敗しても、その度に屈することなく立ち上がって奮闘すること。 - 三日坊主(みっかぼうず):
何かを始めても非常に飽きっぽく、長続きしないことのたとえ。 - 一年の計は元旦にあり(いちねんのけいはがんたんにあり):
物事を始めるにあたっては、最初にしっかりとした計画を立てるべきだという教え。 - 九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく):
山を築くような大仕事も、最後のわずかな土(一簣)を盛るのを怠ったために未完成に終わること。あと一歩の油断への戒め。
成功と失敗(勝負・困難・油断)
- 一寸先は闇(いっすんさきはやみ):
少し先の未来に何が起こるか全く予測できないこと。油断大敵。 - 二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず):
欲張って同時に二つの目標を達成しようとすると、結局どちらも失敗してしまうということ。 - 三度目の正直(さんどめのしょうじき):
一度や二度の失敗があっても、三度目には確実な結果が出るだろうという期待。 - 二度あることは三度ある(にどあることはさんどある):
同じような出来事(特に悪いこと)が二度起きた場合、三度目も起こりやすいという戒め。 - 一か八か(いちかばちか):
結果がどうなるか分からないが、運を天に任せて思い切って行動を起こすこと。 - 九死に一生を得る(きゅうしにいっしょうをえる):
ほとんど助かる見込みのない極めて危険な状況から、かろうじて命が助かること。 - 万事休す(ばんじきゅうす):
すべての手段や方法が尽きてしまい、もはやどうすることもできない絶体絶命の状態。 - 万策尽きる(ばんさくつきる):
あらゆる手段や方法を試し尽くして、もはや打つ手がないこと。 - 万全を期す(ばんぜんをきす):
少しの抜かりもないように、十分に準備し、備えを固めること。 - 一難去ってまた一難(いちなんさってまたいちなん):
一つの困難を乗り越えたと思ったら、またすぐに次の困難がやってくること。 - 千慮の一失(せんりょのいっしつ):
どんなに賢い人であっても、何度も考えを巡らせる中には一つくらい誤りがあるものだということ。 - 一文惜しみの百知らず(いちもんおしみのひゃくしらず):
わずかな出費を出し惜しみして、結果的に大きな損をしてしまうこと。目先の利益にとらわれる愚かさ。
人間関係・性格・感情
- 三人寄れば文殊の知恵(さんにんよればもんじゅのちえ):
特別に賢いわけではない凡人であっても、三人集まって相談すれば良い知恵が浮かぶものだということ。 - 仏の顔も三度まで(ほとけのかおもさんどまで):
どんなに温厚で優しい人であっても、何度も無礼な扱いを受ければ最後には怒り出すということ。 - 十人十色(じゅうにんといろ):
人の考え方や好み、性質などは、それぞれ違っていて多様であるということ。 - 三つ子の魂百まで(みつごのたましいひゃくまで):
幼い頃に形成された性格や性質は、年をとっても変わらないということ。 - 可愛さ余って憎さ百倍(かわいさあまってにくさひゃくばい):
愛情が深ければ深いほど、裏切られたり関係がこじれたりしたときの憎しみは非常に強くなること。 - 八方美人(はっぽうびじん):
誰に対しても愛想よく振る舞って気に入られようとする人のこと。皮肉を込めて使われることが多い。 - 五本の指に入る(ごほんのゆびにはいる):
全体の中で、特に優れている上位の少数(五つ以内)として数えられること。 - 万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん):
一面の緑の中に咲く一輪のザクロの赤い花。
転じて、多くの男性の中にいる一人の女性のこと(「紅一点」の語源)。 - 万感胸に迫る(ばんかんむねにせまる):
様々な思いや感情が一度に心に込み上げてきて、胸がいっぱいになること。 - 万死に値する(ばんしにあたいする):
何度死んでも償いきれないほど、重大な罪や過ちを犯したこと。強い反省や謝罪を示す際に使う。
知恵・能力・見方
- 百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず):
人から何度も話を聞くよりも、実際に一度自分の目で見た方が確実でよく理解できるということ。 - 一を聞いて十を知る(いちをきいてじゅうをしる):
物事の一部を聞いただけで全体や本質を即座に理解できる、非常に賢明で察しが良いこと。 - 一事が万事(いちじがばんじ):
一つの小さな事柄の様子を見るだけで、他のすべてのことまで推察できること。 - 二階から目薬(にかいからめぐすり):
遠回しすぎて効果が得られないことや、思うようにいかずもどかしいことのたとえ。 - 天は二物を与えず(てんはにぶつをあたえず):
天は一人の人間に、美貌と才能など複数の優れた長所を同時には与えないものだということ。 - 千里眼(せんりがん):
千里の先まで見通せるという眼力。転じて、遠くの出来事や将来、人の心を見抜く優れた能力。 - 六日の菖蒲、十日の菊(むいかのあやめ、とおかのきく):
五月五日の端午の節句を過ぎた菖蒲や、九月九日の重陽の節句を過ぎた菊。時期を逃してしまい役に立たなくなったもののたとえ。
言動・態度・コミュニケーション
- 二の足を踏む(にのあしをふむ):
ためらってしまい、思い切って先に進むことを躊躇する様子。 - 二の句が継げない(にのくがつげない):
あまりの驚きや呆れのために、次に言うべき言葉が出てこない様子。 - 四の五の言う(しのごのいう):
あれこれと理屈を並べたり、不平不満や文句を言ったりすること。 - 二枚舌を使う(にまいじたをつかう):
同じ事柄について、相手や状況に応じて矛盾したことを言うこと。嘘をつくこと。 - 二股をかける(ふたまたをかける):
同時に二つの物事に関係を持つこと。特に、同時に二人の相手と恋愛関係を持つことを指す。 - 嘘八百(うそはっぴゃく):
全くのでたらめや、ありもしない嘘をたくさん並べ立てること。「八百」は数が多いことを表す。 - 八百長(やおちょう):
事前に勝敗を打ち合わせて決めておきながら、表面上だけ真剣に勝負しているように見せかけること。
日常生活・状態・程度
- 早起きは三文の徳(はやおきはさんもんのとく):
朝早く起きれば、わずかであっても健康や仕事の上で何かしら良いことがあるということ。 - 一姫二太郎(いちひめにたろう):
子供を持つなら、一人目は育てやすい女の子、二人目は男の子という順番が良いとされる考え。 - 人の噂も七十五日(ひとのうわさもしちじゅうごにち):
世間の噂話は長くは続かず、時が経てば自然と忘れ去られるものだということ。 - 百害あって一利なし(ひゃくがいあっていちりなし):
悪い影響や害になることばかりで、良いところや利益が一つもないこと。 - 一石を投じる(いっせきをとうじる):
平穏な状況やマンネリ化した場において、新たな議論や反響を呼ぶような行動を起こすこと。 - 五臓六腑にしみわたる(ごぞうろっぷにしみわたる):
飲食したものが、体の隅々まで行き渡るように深く感じられること。深い満足感を表す。 - 百薬の長(ひゃくやくのちょう):
たくさんの薬の中で最も効果があるもの。転じて、適度な量のお酒を肯定的に表現する言葉。 - 十把一絡げ(じっぱひとからげ):
様々な種類や価値のあるものを区別せず、一つにまとめて大雑把に扱うこと。 - 十中八九(じっちゅうはっく):
十のうち八か九の割合。だいたい、ほぼ確実に、という意味。 - 一から十まで(いちからじゅうまで):
初めから終わりまで全部。何もかもすべてのこと。 - 一にも二にも(いちにもににも):
あれこれ言うまでもなく、まず第一に優先すべき大切なこととして。 - 十年一昔(じゅうねんひとむかし):
十年の歳月が経てば、世の中の様子や人々の生活はすっかり変わってしまうということ。 - 十人並み(じゅうにんなみ):
特に優れているわけでも劣っているわけでもなく、ごく普通で平凡であること。 - 百も承知(ひゃくもしょうち):
その事柄について、他人に言われるまでもなく十分に知っていること。










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