意味
「一か八か(いちかばちか)」とは、結果がどうなるか分からない状況で、運を天に任せて思い切ってやってみることを指します。
うまくいけば得るものは大きく、失敗すれば痛手も大きい。
そんなぎりぎりの場面で、迷いを断ち切って動くときの覚悟や潔さを表す言葉です。
語源・由来

「一か八か」は、カルタ賭博から出た語とされ、語源には二つの説があります。
一つは、「丁か半か」の「丁」「半」の字の上の部分を取ったものとする説です。
丁半博打では、二つのサイコロを振り、出た目の合計が偶数(丁)か奇数(半)かを賭けます。
「丁」の字の上の横棒が「一」、「半」の字の上の部分が「八」の形をしています。
もう一つは、「一か罰か」で、さいころの目に一が出るか、しくじるかという意味とする説です。
使い方・例文
結果が読めず、危険を承知で決める場面で使います。
仕事の大勝負のような重い場面だけでなく、日常のちょっとした賭けにも使われます。
- 準備期間は短かったが、自分の実力を信じて一か八か試験に挑むことにした。
- 「一か八か、この最短ルートで行こう。間に合わなかったらごめん」と家族に伝えた。
- 予算は厳しいが、一か八かこの物件を契約して新しい店を出す決意を固めた。
- 告白して今の関係が壊れるのは怖いが、一か八か自分の想いを伝えてみるつもりだ。
使い方・注意点
この言葉はもともと賭博(ギャンブル)から生まれた表現です。
そのため、仕事の正式な文書や、目上の人への改まった報告には向きません。
また、単なる「無謀な行動」を推奨する言葉ではありません。
結果が見通せず、せっぱつまった状況で、運を天に任せて思い切ってやってみる場面で使います。
類義語・関連語
「一か八か」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 伸るか反るか(のるかそるか):
成否を天に任せて、思い切って物事を行うこと。 - 当たって砕けろ(あたってくだけろ):
成功するか分からないが、失敗を恐れずに全力でやってみること。 - 清水の舞台から飛び降りる(きよみずのぶたいからとびおりる):
死ぬ覚悟で、思い切って大きな決断を下すこと。 - 乾坤一擲(けんこんいってき):
運命をかけて、のるかそるかの大勝負をすること。 - 運否天賦(うんぷてんぷ):
人の運不運はすべて天の意志によって決まるということ。
対義語
「一か八か」とは対照的な意味を持つ言葉は、確実性や安全性を重んじるものです。
- 石橋を叩いて渡る(いしばしをたたいてわたる):
非常に用心深く、安全を確認した上で行動すること。 - 用意周到(よういしゅうとう):
準備に手抜かりがなく、細部まで行き届いていること。 - 堅実(けんじつ):
手堅く、危なげがない様子。着実に物事を進めること。
英語表現
「一か八か」を英語で表現する場合、以下のようなフレーズが使われます。
sink or swim
直訳は「沈むか泳ぐか」で、助けのないまま自力で成功するか、完全に失敗するかという瀬戸際の状況を表す表現。
It’s a sink or swim situation for our new project.
(私たちの新プロジェクトにとって、今は一か八かの状況だ。)
take a chance
意味は「危険を承知でやってみる」「賭けに出る」で、不確かな結果に対して、リスクを取って挑戦する際によく使われる口語表現。
I decided to take a chance and apply for the job.
(私は一か八か、その仕事に応募してみることにした。)
go for broke
意味は「すべてを賭ける」「最後に打てる手を尽くす」で、持っているものをすべて賭けて勝負に出るという、非常に強い意志を感じさせる表現。
We have to go for broke if we want to win this match.
(この試合に勝ちたいなら、一か八か全力でいくしかない。)
「一か八か」には「二つのうちどちらか」の意も
「一か八か」には、運を天に任せて思い切ってやってみるという意味のほかに、「二つのうちのどちらであるか」という意味もあります。
語源とされる「一か罰か」「丁か半か」も、二つのうちどちらになるかを問う言い方です。











コメント