意味
「三度目の正直(さんどめのしょうじき)」とは、一度目や二度目はあてにならなくても、三度目には期待通りの結果になることを指します。
物事が一度や二度の失敗、あるいは予期せぬ結果に終わったとしても、三度目には確実な結果が得られるという、期待や励ましを込めて使われる言葉です。
語源・由来
「三度目の正直」の由来は、古くからの占いや勝負事の習慣にあると言われています。
かつて、物事の吉凶を占ったり勝負を決めたりする際、一度や二度の結果は偶然が入り込む余地があり、真実を映すには不十分だと考えられてきました。
三度繰り返すことでようやく偶然が排除され、「正直(=正確)」な結果が現れるという経験則が、言葉の背景にあります。
使い方・例文
「三度目の正直」は、過去の失敗を乗り越えて再挑戦する際や、ようやく目的を達成した場面で使われます。
例文
- 三度目の正直で、ようやく志望校に合格した。
- 延期が続いたが、三度目の正直で試合が開催された。
- 失敗を重ね、三度目の正直でパンがきれいに焼けた。
誤用・注意点
「三度目の正直」と混同されやすい言葉に「二度あることは三度ある」があります。
「三度目の正直」は主に良い結果を期待するポジティブな文脈で使われます。
一方で「二度あることは三度ある」は、失敗などの悪いことが繰り返される警告として使われるため、正反対のニュアンスになります。
類義語・関連語
「三度目の正直」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 三度目は定の目(さんどめはじょうのめ):
三度行えば、その結果が確実なものとして確定するということ。
「三度目の正直」と「三度目は定の目」
「三度目は定の目」は、「三度目の正直」と同じく、占いや勝負で一度や二度は当てにならないが三度目は確実だ、という意味で使われる言い方です。
なお、「三度目の正直」は古くは「三度目の神正直」とも言いました。
対義語
「三度目の正直」とは対照的な意味を持つ言葉は以下の通りです。
- 二度あることは三度ある(にどあることはさんどある):
一度起きたことは繰り返される傾向があり、三度目も同様に起こるという戒め。 - 柳の下にいつも泥鰌はいない(やなぎのしたにいつもどじょうはいない):
一度偶然うまくいったからといって、次も同じように幸運が続くとは限らないこと。
英語表現
「三度目の正直」を英語で表現する場合、以下の定型句が使われます。
Third time lucky
「三度目は運が良い」
イギリス英語を中心に使われる、三度目の正直を意味する最も一般的な慣用句です。
I’ve failed twice, but third time lucky!
(二度失敗したけれど、三度目の正直だ。)
Third time’s a charm
「三度目は魔法(お守り)の力がある」
三度目には特別な力が働き、成功するというニュアンスを含むアメリカ英語で主流の表現です。
I hope third time’s a charm for this attempt.
(この挑戦が三度目の正直になることを願う。)
極端な結果が平均へ寄る性質
一度目や二度目があてにならないという見方は、統計学では平均への回帰と呼ばれる性質と重なります。
偶然の影響で大きく振れた結果は、次に測るとより平均に近い値になりやすい、という現象です。
1886年、イギリスの統計学者フランシス・ゴルトンは親子の身長を調べた論文でこれを示し、背の高い親の子は親より平均寄りの身長になり、背の低い親の子も同じように平均へ寄ることを数値で表しました。
統計で使う「回帰」という用語は、この研究から来ています。












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