二階から目薬

ことわざ
二階から目薬(にかいからめぐすり)

9文字の言葉」から始まる言葉
二階から目薬 【個別】ことわざ・慣用句・四字熟語
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二階から一階にいる人に目薬を差そうとしても、うまく届くはずがありませんよね。
二階から目薬」は、そんな滑稽な状況から、「遠回しすぎて効果がない」ことや「もどかしい」ことを表すことわざです。

今回は、「二階から目薬」の基本的な意味から、その由来、使い方、類語や対義語まで、分かりやすく解説していきます。

「二階から目薬」の意味・教訓

「二階から目薬」とは、二階から階下の人に目薬を差そうとしても、うまく当たるはずがないことから、以下の二つの意味で使われます。

  1. 遠回しすぎて、効果が上がらないことのたとえ。
  2. 思うようにいかず、もどかしいことのたとえ。

物事のやり方が間接的すぎたり、的外れであったりして、まったく効果が期待できない状況を指す言葉です。

「二階から目薬」の語源

このことわざは江戸時代から使われており、当時の二階建ての家屋の様子が背景にあるとされます。
二階から階下の人に正確に目薬を差す、という非現実的で滑稽な状況が、そのまま「遠回しで効果がない」ことのたとえとして定着しました。

使用される場面と例文

効果が期待できない遠回しなやり方や、なかなか実現しないもどかしい状況に対して、批判的・否定的なニュアンスで使われます。

例文

  • 「彼の助言はいつも抽象的で、まるで「二階から目薬」だ。」
  • 「何度説明しても理解してもらえず、「二階から目薬」で、もどかしい限りだ。」
  • 「彼女への遠回しなアプローチは、「二階から目薬」だよ。もっと直接的に行動すべきだ。」

類義語・言い換え表現

「二階から目薬」と似た、「効果がない」という意味を持つことわざを紹介します。

  • 焼け石に水(やけいしにみず):
    援助や努力が少なすぎて、効果がないことのたとえ。
  • 糠に釘(ぬかにくぎ):
    何の反応も手ごたえもないことのたとえ。
  • 暖簾に腕押し(のれんにうでおし):
    何の張り合いも手ごたえもないことのたとえ。
  • 大海の一滴(たいかいのいってき):
    広大な海の中の一滴の水。非常にわずかで、取るに足らないもののたとえ。

対義語

「二階から目薬(=効果がない)」とは反対に、効果がはっきりとあることや、物事が急にわかるようになることを示す言葉です。

  • 目から鱗が落ちる(めからうろこがおちる):
    あることをきっかけに、急に物事の本質がわかるようになること。
  • 即効性(そっこうせい):
    薬などがすぐに効き目を現すこと。

英語での類似表現

「効果がほとんどない」というニュアンスに近い英語表現です。

A drop in the bucket.

  • 直訳:バケツの中の一滴。
  • 意味:「焼け石に水」や「大海の一滴」に近く、非常にわずかで効果が薄いことを表します。

A long shot.

  • 直訳:長い射撃。
  • 意味:成功する可能性が非常に低いこと、当てずっぽう。

使用上の注意点

このことわざは、相手の行動や提案を「効果がない」「的外れだ」と否定的に評価する際に使われることが多いです。
そのため、相手や状況によっては失礼にあたる場合があるため、使い方には注意が必要です。

まとめ – もどかしさを表す言葉

「二階から目薬」は、二階から目薬を差そうとする非現実的な様子から、遠回しで効果がないことや、もどかしい状況を表すことわざです。

「そんな『二階から目薬』みたいな対策ではなく、もっと直接的な方法を考えよう」のように、具体的な行動を促す際にも使うことができます。

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