「首(くび)」は、頭と胴体をつなぐ重要な部位であり、命や職、物事のつながりを象徴する言葉として多く使われています。また、「首を長くする」のように、その動きや様子が感情や態度を表すこともあります。
「首が回らない」「首を長くする」「刎頸の交わり」など、現代でも日常的に使われる表現が豊富で、首にまつわる言葉は人間の生活や関係性を巧みに表現しています。
「首」に関連する、主なことわざ・慣用句・故事成語を紹介します。
「首」に関する ことわざ
- 猫の首に鈴を付ける(ねこのくびにすずをつける):
いざ実行となると、引き受け手のない難しいことのたとえ。
鼠たちが猫の首に鈴をつければ危険を知らせられると考えたが、誰も鈴をつけに行こうとしなかったというイソップ寓話から。
「首」に関する慣用句
期待・待望
- 首を長くする(くびをながくする):
望みが早く実現してほしいと思いながら、待ち焦がれること。
「首を伸ばす」とも言う。
職・解雇
- 首になる(くびになる):
職をやめさせられること。解雇されること。打ち首になる意にも使う。 - 首が飛ぶ(くびがとぶ):
免職になること。解雇されること。首を切られる意にも使う。 - 首が繋がる(くびがつながる):
あやういところで免職や解雇を免れること。 - 首を切る(くびをきる):
免職にすること。解雇すること。打ち首にする意にも使う。
困窮・苦境
- 首が回らない(くびがまわらない):
借金などが多くて、やりくりがつかないこと。
意思表示・態度
- 首をひねる(くびをひねる):
納得がいかず疑問に思ったり、考え込んだりすること。 - 首を縦に振る(くびをたてにふる):
承知すること。賛成すること。
「首を縦にする」とするのは誤り。 - 首を横に振る(くびをよこにふる):
承知しないこと。賛成しないこと。
「首を横にする」とするのは誤り。
関与・干渉・行動
- 首を突っ込む(くびをつっこむ):
関心や興味をもって、その事に関わること。また、ある事に深入りすること。 - 首に縄をつける(くびになわをつける):
嫌がる人を、本人の意思に反して無理に連れて行くこと。 - 首を洗って待つ(くびをあらってまつ):
懲罰や制裁などを受ける覚悟をして待つこと。
首を切られる準備をするところから。 - 寝首をかく(ねくびをかく):
人の油断につけ込み、卑劣なはかりごとで陥れること。
もとは、眠っている人を襲って首を切り取る意。 - 首ったけ(くびったけ):
ある思いに深くとらわれること。特に、異性に心をひかれて夢中になること。
首の高さまで深くはまり込む意から。 - 首級を挙げる(しゅきゅうをあげる):
戦いで敵の首を討ち取ること。
「首級」は討ち取った首のことで、中国戦国時代の秦で、敵の首一つにつき位階が一つ上がった法に由来する。
「首」に関する故事成語
- 刎頸の交わり(ふんけいのまじわり):
互いに首を刎ねられても悔いはないというほどの、非常に親密な交友関係。
『史記』にある、中国戦国時代の趙の藺相如と廉頗の故事から。
「首」に関する漢語表現
- 首肯する(しゅこうする):
うなずくこと。
納得し、賛成すること。
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