喜びや楽しさ、おかしさの表現である「笑い」。
笑いは人間関係を円滑にし、時には心の健康にも良い影響を与えるとされます。
今回は、「笑い」というテーマに関連する、主なことわざ、慣用句、四字熟語、故事成語などを紹介します。
「笑い」に関連する言葉 一覧
「笑い」に関連することわざ
- 笑う門には福来る(わらうかどにはふくきたる):
いつも笑い声が絶えない家には、自然と幸福が訪れるということ。 - 笑って損した者なし(わらってそんしたものなし):
笑うことは良いことでこそあれ、決して損になることはない。笑顔を心がけるべきだという教え。 - 笑いは人の薬(わらいはひとのくすり):
笑うことは人の心を和ませ、健康にも良い、薬のような効能があるということ。
「笑い」に関連する慣用句
- 片腹痛い(かたはらいたい):
相手の言動があまりに愚かで、横で聞いているこちらが(あきれて)笑いたくなるさま。 - 腹を抱える(はらをかかえる):
(「腹の皮をよじる」とも)あまりのおかしさに、お腹を抱え込むほど激しく笑うさま。 - (お)腹の底から笑う(おなかのそこからわらう):
心の底から、本気で笑うこと。 - 噴飯物(ふんぱんもの):
あまりにおかしくて、食べていたご飯を噴き出してしまうほどの物事。転じて、非常にくだらなく馬鹿げたこと。 - 相好を崩す(そうごうをくずす):
(主に喜びや嬉しさで)顔全体をほころばせて、にこやかに笑うこと。 - 満面の笑み(まんめんのえみ):
顔全体に広がる、喜びにあふれた笑顔。 - 会心の笑み(かいしんのえみ):
物事がうまくいき、心から満足したときの笑い。 - 目尻を下げる(めじりをさげる):
喜びや満足、あるいは異性への好意などで、顔つきが緩んで笑うさま。 - 口角が上がる(こうかくがあがる):
笑いや喜びで、口の両端が自然と上がること。 - 笑壺に入る(えつぼにはいる):
いったん笑い出すと、おかしさがこみ上げてきて止まらなくなる状態。 - 笑いをこらえる(わらいをこらえる):
おかしいが、笑ってはいけない場面などで、必死に笑いを我慢すること。 - 忍び笑い(しのびわらい):
声を立てず、ひそかに笑うこと。 - 苦笑い(にがわらい):
困ったことや、仕方がないという気持ちを隠して、曖昧に笑うこと。 - 鼻で笑う(はなでわらう):
相手を軽蔑し、馬鹿にしたように笑うこと。 - 失笑する(しっしょうする):
思わず笑ってしまったり、おかしさのあまり笑ったりすること。 - 物笑いの種(ものわらいのたね):
人から馬鹿にされ、笑われる原因。
「笑い」に関連する四字熟語
- 抱腹絶倒(ほうふくぜっとう):
腹を抱えてひっくり返るほど、大笑いすること。 - 呵呵大笑(かかたいしょう):
(「呵呵」は声を出して笑うさま)大声をあげて、楽しそうに笑うこと。 - 捧腹絶倒(ほうふくぜっとう):
(「抱腹絶倒」の「抱」を「捧」とも書く)腹を抱えてひっくり返るほど、大笑いすること。 - 満面破顔(まんめんはがん):
顔全体をほころばせて、にっこり笑うこと。 - 莞爾一笑(かんじいっしょう):
にっこりと一度だけ微笑むこと。 - 喜色満面(きしょくまんめん):
嬉しそうな顔色や表情が、顔全体に満ちあふれているさま。 - 笑止千万(しょうしせんばん):
非常に愚かで、おかしくて笑ってしまうこと。相手を嘲笑(あざわら)う意味で使われることが多い。
「笑い」に関連する故事成語
- 破顔一笑(はがんいっしょう):
顔の表情を崩して、にっこり笑うこと。(慣用句・四字熟語としても扱われる) - 拈華微笑(ねんげみしょう):
(仏教用語由来)釈迦が花をひねり、迦葉(かしょう)が微笑んだという故事から。言葉を使わず、心から心へ伝えること。静かな微笑み。(四字熟語でもある) - 笑裏蔵刀(しょうりぞうとう):
(「笑中に刀あり」の元)笑顔の裏に刀を隠し持っていること。外面は優しいが、内面は陰険であること。(四字熟語でもある)
「笑い」に関連するその他の言葉
- (笑いの)ツボにはまる:
(※俗語的表現)面白いと感じる感覚(ツボ)を強く刺激され、笑いが止まらなくなるさま。
まとめ – 笑いがもたらすもの
「笑い」に関連する言葉を紹介しました。
「笑う門には福来る」のような教訓から、「抱腹絶倒」のような激しい笑い、そして「莞爾一笑」のような静かな微笑みまで、笑いには多くの種類があることがわかります。
また、「笑裏蔵刀」や「鼻で笑う」のように、必ずしもポジティブではない笑いの側面も言葉として残っています。
これらは、笑いが人間の感情表現として、またコミュニケーションの手段として、いかに大切で、また複雑であるかを示していますね。









コメント