意味
「公明正大(こうめいせいだい)」とは、隠し立てをせず、公平で正しく堂々としているという意味です。
- 公(こう):私情を挟まず、広く一般に関わること。
- 明(めい):隠し事がなく、はっきりと明るい様子。
- 正(せい):道理にかなっており、正しい状態。
- 大(だい):度量が大きく、立派であるさま。
語源・由来
「公明正大」は、中国の宋の時代の文章にすでに見える四字熟語です。
前半の「公明」は、私的な感情を挟まず隠し立てをしないことを意味します。
後半の「正大」は、正しくて堂々としている様子を表す言葉で、古く『易経』大壮卦の彖伝に出てきます。
同じ意味を持つ「光明正大」という表現は、宋の朱子の言葉を集めた『朱子語類』に出てきます。
使い方・例文
- 審判員には、常に公明正大な判定を下す義務がある。
- 彼は自らの非を認め、公明正大に事態の収拾を図った。
- 選挙の結果は、公明正大な手続きによって厳格に確定した。
類義語・関連語
「公明正大」と同様に、偏りがなく正しい様子を表す言葉には以下のようなものがあります。
「公明正大」と「正々堂々」の違い
どちらも不正のない正しい態度を表すため、使い分けに迷いやすい言葉です。
| 語句 | 重視する点 | 適した場面 |
|---|---|---|
| 公明正大 (こうめいせいだい) | 私心や隠し事のなさ | 政治・審査・組織運営 |
| 正々堂々 (せいせいどうどう) | 卑怯な真似をしないこと | 試合・勝負・直接交渉 |
対義語
「公明正大」とは反対に、不公平や不正な様子を表す言葉には以下のようなものがあります。
- 依怙贔屓(えこひいき):
自分の好みに偏り、特定の人だけを特別に扱うこと。 - 私利私欲(しりしよく):
公共の利益を考えず、自分の利益だけを追求する態度。 - お手盛り(おてもり):
自分や身内に都合のよいように、物事を決めたり計らったりすること。
英語表現
「公明正大」に近いニュアンスを持つ英語には、以下の表現があります。
fair and square
「公平に」「正々堂々と」という意味の慣用句。
スポーツやビジネスで、ルールに従って不正なく物事が行われたことを示す表現。
They won the game fair and square.
(彼らは公明正大に試合に勝利した。)
aboveboard
両手をテーブルの上に出しておく様子から転じた、「隠し事がない」「公明正大な」という意味の言葉。
不正やごまかしが一切ないことを強調したい場面で使う表現。
The entire negotiation was kept aboveboard.
(交渉のすべてが公明正大に進められた。)
清は後継者の名を「正大光明」の額の裏に隠した

北京の紫禁城にある乾清宮の正面には、この言葉とよく似た「正大光明」という大きな額が掲げられています。
かつての清朝では、この額の裏に次期皇帝の名を記した箱を隠す「太子密建」という制度がありました。
後継者争いを防ぐため、皇帝は同じ内容の命令書を二通作り、一通を手元に置き、もう一通を箱に封じて額の裏に置きました。
皇帝の死後、後事を託された大臣たちが箱を下ろし、皇帝の手元にあった一通と照らし合わせてから、次の皇帝を発表しました。
この方法で帝位に就いた皇帝は四代に及びます。
この仕組みを始めたのは雍正帝で、1723年のことです。
「公明正大」も額の「正大光明」も、「正大」に隠し立てのなさを表す二字(「公明」「光明」)を組み合わせた四字で、意味もほぼ同じです。












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