名言・格言

老兵は死なず

(ろうへいはしなず)

長く務めを果たした人は、静かに表舞台を去っていくだけだということ。

異形:老兵は死なず、ただ消え去るのみ/老兵は死なず、消え去るのみ

8文字の言葉 / 「ろ」から始まる言葉
老兵は死なず ことば
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意味

「老兵は死なず(ろうへいはしなず)」とは、長く務めを果たした人は、表舞台から静かに去っていくだけだという意味の言葉です。
もとは年老いた軍人が軍を退くときの言葉で、「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」の形で知られています。
退く人の誇りや、引き際の潔さを表すときに使われます。

  • 老兵(ろうへい):年老いた兵士。長く務めた軍人。

語源・由来

この言葉は、アメリカの軍人ダグラス・マッカーサーが、1951年4月19日に米議会の上下両院合同会議で行った演説の結びの言葉です。
朝鮮戦争の指揮官をトルーマン大統領に解任されて帰国した直後の演説で、52年の軍歴を閉じるにあたり、陸軍に入ったころに兵舎で歌われていた歌の一節を取り上げて、次のように述べました。

But I still remember the refrain of one of the most popular barrack ballads of that day which proclaimed most proudly that—”Old soldiers never die; they just fade away.” And like the old soldier of that ballad, I now close my military career and just fade away—an old soldier who tried to do his duty as God gave him the light to see that duty. Good-by.
(今も、当時の兵舎で最も人気のあった歌の一つにある、繰り返しの文句を覚えています。
その歌は誇らしげに「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」と歌っていました。
その歌の老兵のように、私も今、軍歴を閉じ、ただ消え去ります。
神が与えてくれた光で見えた義務を果たそうと努めた、一人の老兵として。
さようなら。)

日本では、この結びの言葉が「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」「老兵は死なず、消え去るのみ」などと訳されて広まりました。

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使い方・例文

長く第一線で働いた人が引退するときに使う言葉です。
本人が自分の引き際を語るときにも、周りの人が長年の働きをたたえて送り出すときにも使います。

  • 引退試合を終えたベテラン投手は、「老兵は死なず、ただ消え去るのみです」と笑って頭を下げ、コーチの誘いも断ってグラウンドを去った。
  • 後任への引き継ぎを終えた会長は「老兵は死なず、だよ」とだけ言い、それきり経営には口を出さなくなった。
  • 四十年勤めた職人を、仲間たちは「老兵は死なず」の言葉とともに拍手で送り出した。

「老兵は死なず」は賛美歌の替え歌

マッカーサーが引いた兵舎の歌は、アメリカの日曜学校で歌われた賛美歌「Kind Words Can Never Die(優しい言葉は決して死なない)」の替え歌とされています。
曲は1850年代に、アビー・ハッチンソンが作りました。
19世紀のアメリカで人気を集めた歌い手一家、ハッチンソン・ファミリーの一人です。
兵士たちは、決して死なないものを「優しい言葉」から「老兵」に入れ替え、「ただ消えていくだけ」と続けて歌いました。
この替え歌は第一次世界大戦のイギリス陸軍でも広く歌われ、当時の兵士の歌を集めた本に収められています。

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