意味
「あぐらをかく」とは、今の立場や状態に頼りきって、努力もせずにいい気になっているという意味です。
もとは両ひざを左右に開き、足を組んで楽に座るという意味で、座り方をいうときにも日常的に使います。
語源・由来
この言葉の「あぐら」は、足を組んで座る座り方のことです。
手にした立場の上でのんきにかまえ、努力しない様子を、楽に座り込む姿にたとえています。
「あぐら」の語は、ア(足)とクラ(座)が合わさったものと考えられています。
漢字では「胡坐をかく」と書き、「胡座をかく」とも書きます。
「胡」は古代中国で北方や西方の異民族を指した字です。
胡の国から伝わったとされる腰掛けを「胡床」といい、日本ではこれを「あぐら」と読みました。
使い方・例文
頼みにしているものは「〜の上にあぐらをかく」の形で示します。
- 老舗の看板にあぐらをかいていたら、新しい店に客を取られた。
- 去年の優勝の上にあぐらをかくことなく、部員たちは練習を続けている。
- 人気にあぐらをかいた番組作りでは、視聴者が離れても仕方がない。
- 祖父は畳の上にあぐらをかいて、ゆっくりお茶を飲んでいた。
英語表現
rest on one’s laurels
過去の成功に満足して、それ以上の努力をしないこと。
手にした実績に頼る場面に合う表現。
One win is not enough. We can’t rest on our laurels.
(一度勝っただけでは足りない。あぐらをかいてはいられない。)
古代のあぐらは腰掛けの名
古代の日本で「あぐら」と呼ばれたのは、貴族が座る床の高い台や、腰掛けでした。
腰掛けのあぐらは脚を交差させて組み、座る部分に革や布、縄などを張ったもので、折りたたんで持ち運べました。
平安時代に定められた法令の細則『延喜式』には、朝廷の儀式に並ぶ武官がこれを使い、上に虎の皮を敷いたことが記されています。
のちには、戦場や狩り場で武将が腰掛ける床几も、あぐらと呼ばれました。

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