慣用句

無下にする

(むげにする)

相手や物事を顧みずに、冷たくあしらうこと。また、せっかくのものをむだにしてしまうこと。


5文字の言葉 / 「む」から始まる言葉
無下にする ことば
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意味

「無下にする(むげにする)」とは、かえりみることなく打ち捨て、すげなく扱うという意味です。
せっかくのものをだいなしにする、むだにするという意味合いも含みます。

語源・由来

この言葉は、名詞「無下」に「する」が付いた形です。
「無下」は古くから使われてきた語で、話にもならないこと、全くひどいこと、冷酷なこと、役に立たない無駄なことなど、多くの意味を持っていました。

「無下」は日本で作られた漢語である可能性が強いとされます。
仏教の言葉「無碍むげ」(= とらわれず自由であること)に語源を求める説もあります。

使い方・例文

  • 先輩が徹夜でまとめてくれた資料を、無下にするわけにはいかない。
  • 祖母の「泊まっていきなさい」という誘いを無下にもできず、もう一晩世話になった。
  • 審査員は新人の提案を無下にせず、最後まで丁寧に耳を傾けた。
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類義語・関連語

人や物事を軽く扱うという点で共通する言葉です。

  • 袖にする(そでにする):
    物事を重んじず、おろそかにすること。親しかった人を冷たくあしらう意味でも使う言葉。
  • 蔑ろにする(ないがしろにする):
    そこにあるのに無いもののように扱い、軽く見ること。

副詞「無下に」は古文で「まったく」

「無下」は、「無下に」の形で副詞としても使われます。
今の言葉では、相手の頼みなどを冷たくはねつけるさまを表し、すげなく、そっけなく、と言い換えられます。

古文では意味がもっと広く、すっかり、まったくという意味や、ひどく、やたらにという意味でも使われました。
打ち消しの語を伴うと、少しも、全然という意味になります。

たとえば『徒然草つれづれぐさ』第百八十八段には、「法師の無下に能なきは」(= 法師がまったく芸を持たないのは)施主が興ざめするだろうと考えて、早歌そうか(= 当時はやった歌謡)を習う話があります。
「無下に」が打ち消しの「能なし」にかかり、まったく芸がないという意味になっています。

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