意味
「口をつぐむ(くちをつぐむ)」とは、口を閉じて黙るという意味です。
話している途中でやめるときにも、はじめから何も言わずにいるときにも使います。
古くは「つぐむ」の活用が違う形で、口をとがらせてものを言うという意味もありました。
語源・由来
この言葉の「つぐむ」は、口などを閉じるという意味の動詞です。
古くは「つくむ」と濁らずに言いました。
漢字では「噤む」と書き、「鉗む」の字を当てることもあります。
今は「口をつぐむ」の形で、黙るという意味に使うのがふつうです。
使い方・例文
- 先生に理由を聞かれると、弟は急に口をつぐんで下を向いた。
- 事故の原因について、関係者はそろって口をつぐんでいる。
- 友人の秘密を言いそうになり、私は途中で口をつぐんだ。
類義語
どちらも、口を閉じてものを言わない様子を表す言葉です。
- 口を閉ざす(くちをとざす):
言うまいと決めて黙ること。相手を黙らせる意味にも使う。 - 口を結ぶ(くちをむすぶ):
口をかたく閉じること。黙るという意味でも使う言葉。
英語表現
clam up
急に黙りこみ、話すのをやめること。
くだけた言い方で、貝が殻を閉じる様子から。
When I asked her about the party, she clammed up.
(パーティーのことを聞くと、彼女は口をつぐんだ。)
口どめの命令は「箝口令」
人に口をつぐませる命令を表す言葉に「箝口令」があります。
ある事柄について話すことを禁じること、またその命令を指し、「緘口令」とも書きます。
「箝口令を敷く」と言えば、関係者に口どめをすることになります。
もとになった「箝口」は、自分が黙ることと、人に話をさせないことの両方を表す漢語です。
「かんこう」は慣用読みで、もとの読みは「けんこう」です。
「鉗口」とも書き、この「鉗」は「口を鉗む」と書くときの字です。

コメント