意味
「趣向を凝らす(しゅこうをこらす)」とは、おもしろみや味わいを持たせるように、工夫するという意味です。
「趣向」には「おもむき」という意味もありますが、この言葉の「趣向」は、おもしろみを出すための工夫のほうを指します。
語源・由来
この言葉は、「趣向」に「凝らす」を続けた言い回しです。
「趣向」には、目的に向かって進むという意味もあります。
また、俳諧(= 俳句のもとになった文芸)では、句の構想のことも「趣向」と呼びました。
使い方・例文
- 文化祭の出し物は、クラス全員で趣向を凝らしたお化け屋敷にした。
- 祖母の誕生日には、孫たちが趣向を凝らして、手作りの劇を披露した。
- 今年の新年会は幹事が趣向を凝らし、料理ごとに産地の話を添えた。
類義語・関連語
どちらも、作品や催しなどに工夫をめぐらせることをいう言葉です。
- 意匠を凝らす(いしょうをこらす):
絵や文章、催しなどの作り方にあれこれ工夫を加えること。 - 創意工夫(そういくふう):
考えをめぐらせて新しい方法や手段を生み出すこと。おもしろみより、新しいやり方を見つけ出す点に重みがある語。
歌舞伎の脚本は「世界」と「趣向」で組む
歌舞伎の脚本づくりでは、筋の縦糸となる「世界」と、横糸にあたる「趣向」を分けて考えます。
「世界」は昔から決まっている物語の型で、その動かない型に新しい変化を加える工夫が「趣向」です。
たとえば、豊臣秀吉の一代記である太閤記の「世界」に石川五右衛門を「趣向」として絡めたことで、『金門五山桐』という新しい作品が生まれました。
趣向にはいつも目新しさが求められ、それを考え出すことが、狂言作者(= 歌舞伎の脚本を書く人)の腕の見せどころとされました。

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