意味
「匙加減(さじかげん)」とは、薬を調合するときに、匙ですくう薬の量を調節することをいいます。
料理では、味つけの程度やぐあいの意味でも使います。
さらに広く、相手や事情に合わせて扱いに手ごころを加えることも指します。
語源・由来
この言葉は、医者が薬を盛り分けるのに使った匙から来ています。
薬を調合するときは、匙ですくう量によって薬の多い少ないが決まりました。
そこから転じて、ものの配合や取り合わせ、さらに手加減や手ごころの意味でも使われます。
「さじ加減」とかなを交ぜて書くこともあります。

使い方・例文
- 薬剤師は、子どもの体重に合わせて薬の匙加減を変えている。
- 祖母の煮物は、砂糖としょうゆの匙加減がちょうどいい。
- 審査員の匙加減で順位が変わるようでは、選手は納得できない。
- 新人を育てるときは、叱る厳しさの匙加減が難しい。
類義語・関連語
手ごころを加えるという意味で置き換えられる語です。
- 手加減(てかげん):
相手や状態に応じて、扱いの厳しさをゆるめること。手に持った感じで分量や程度をはかる意味もある。 - 手心(てごころ):
事情をくんで扱いをゆるめ、大目に見ること。手に残る感触や、身についた技の意味もある。
将軍の侍医の呼び名は「御匙」
薬を盛る匙は、医者そのものを指す呼び名にもなりました。
江戸時代には、将軍や大名に仕える侍医(= お抱えの医者)を、匙で薬を盛ることから「御匙」と呼びました。
医者がもう治療法がないとして病人を見放すことを「匙を投げる」というのも、この調合の匙を投げ出すことから来ています。

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