意味
「負うた子に教えられる(おうたこにおしえられる)」とは、自分より年少の者や、自分が指導する立場にある未熟な相手から、逆に教えを受けることのたとえです。
導くべきだと思っていた相手から、自分が見落としていた道理を教えられ、思い込みや驕りに気づかされる状況を指します。
年齢や立場にとらわれず、どんな相手からも素直に学ぶ謙虚さの大切さを教えてくれる言葉です。
語源・由来
「負うた子に教えられる」は、「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」の後半を省いた形です。
背負った子どもに川の浅い所を教えてもらいながら渡る情景が、もとになっています。
守るべき存在である幼い子に、渡る場所を教えられるという立場の逆転が言葉の核心です。
教訓めいた響きがなく、穏やかでほほえましい言い方です。
使い方・例文
「負うた子に教えられる」は、年下の人の鋭い指摘に感銘を受けた際や、自分の固定観念を恥じるような場面で使われます。
例文
- 経験豊富な彼も、新人から学ぶことがあり、まさに負うた子に教えられる思いだった。
- 年下の意見に気づかされ、負うた子に教えられることの大切さを知った。
- 教える立場のはずが、逆に負うた子に教えられる結果となった。
類義語・関連語
「負うた子に教えられる」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 下問を恥じず(かもんをはじず):
自分より地位の低い人や年下の人に教えを請うことを、少しも恥と思わないこと。 - 後生畏るべし(こうせいおそるべし):
後から生まれてくる若者は、努力次第でどれほど進歩するか分からないため、侮るべきではないということ。 - 青は藍より出でて藍より青し(あおはあいよりいでてあいよりあおし):
弟子が師匠よりも優れた才能を発揮することのたとえ。
対義語
「負うた子に教えられる」とは対照的に、長年の経験や年長者の知恵を重んじる言葉には、以下のようなものがあります。
- 亀の甲より年の劫(かめのこうよりとしのこう):
長年の経験によって蓄積された知恵や技術は、何物にも代えがたく尊いということ。 - 老いたる馬は道を忘れず(おいたるうまはみちをわすれず):
経験豊かな人は、物事の判断や進め方をよく熟知しているということ。
英語表現
「負うた子に教えられる」を英語で表現する場合、子供の純粋さが真実を突くことを示すフレーズが使われます。
Out of the mouths of babes and sucklings
意味:赤ん坊や乳飲み子の口から(真実が出る)。
子供のような無垢な存在が、大人が気づかない本質や鋭い真理を語ることを指す聖書由来の表現です。
“Honesty is the best policy,” said the child. Out of the mouths of babes and sucklings.
(「正直が一番だよ」と子供が言った。まさに負うた子に教えられるだ。)












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