意味
「哀訴嘆願(あいそたんがん)」とは、相手の同情を引くように嘆き訴え、事情を述べて熱心に頼み込むという意味です。
「哀訴」と「嘆願」という、どちらも相手に強く訴えかけることを表す二つの語を重ねています。
- 哀訴(あいそ):同情をひくように、強く嘆き訴えること。
- 嘆願(たんがん):事情を詳しく述べて熱心に頼むこと。
語源・由来
この言葉は、「哀訴」と「嘆願」を重ねて意味を強めた語です。
使い方・例文
- 被災した町の人々は、県に復旧の予算を哀訴嘆願した。
- 彼は取引先に哀訴嘆願して、支払いを待ってもらった。
- 母は医師に哀訴嘆願し、息子の手術を早めてもらった。
国会会議録での使用例
1985年10月30日の衆議院予算委員会で、川俣健二郎議員が、参議院運輸委員会で3県の知事が参考人として述べた意見を紹介した発言に、この語が出てきます。
国鉄の路線網のあり方が議論されていた時期の発言です。
やはり各県の知事は、運輸省なり国鉄に哀訴嘆願していろいろと予算なりあるいは陳情、嘆願をしたい気持ちはあるが、今のあなた方が進めようとするこの国鉄のネットワークをずたずたにされるということは、何となく遠いものの方ほどもう引き離されるという感じがする、こういうようにお述べになっておる。
類義語・関連語
嘆き訴えて相手の同情に頼み込むという点で共通する語です。
- 泣訴哀願(きゅうそあいがん):
泣いて訴え、相手の同情にすがってひたすら頼み込むこと。
「哀訴嘆願」と「泣訴哀願」の違い
どちらも同情に訴えて頼む語です。
「泣訴哀願」は泣いて訴える姿を表し、「哀訴嘆願」は嘆き訴えたうえで事情を詳しく述べて頼む点に重みがあります。
| 語句 | 訴え方 | 頼み方 |
|---|---|---|
| 哀訴嘆願 (あいそたんがん) | 同情をひくように、強く嘆き訴える | 事情を詳しく述べて熱心に頼む |
| 泣訴哀願 (きゅうそあいがん) | 泣いて訴える | 事情を述べて同情心に訴え、ひたすら頼む |
「哀訴嘆願」は「哀訴歎願」とも書く
「嘆願」は「歎願」とも書くため、この語も「哀訴歎願」と書かれることがあります。
尾崎行雄の『憲政の危機』(1920年)には、選挙の候補者のふるまいを述べた次の一節があります。
候補者が戸別訪問を為し、哀訴歎願以て投票を請ひ、……
(『憲政の危機』1920年)

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