意味
「忌憚のない(きたんのない)」とは、気兼ねせず、ありのままに率直であるという意味です。
「忌憚」は多く打ち消しの語を伴って使われる語で、「忌憚のない」もその形の一つです。
語源・由来
この言葉は、「忌憚」に「のない」を付けた形です。
「忌憚」は「忌む」と「憚る」の字を重ねた漢語で、忌みはばかること、遠慮することをいいます。
嫌がって避けるという意味もあります。
使い方・例文
「忌憚なく話し合う」のように、「忌憚なく」の形でも使います。
- 新しい企画について、皆さんの忌憚のない意見を聞かせてください。
- 長年の友人だからこそ、彼は忌憚のない批評をしてくれる。
- 監督と選手が忌憚なく話し合い、次の試合の作戦を立て直した。
類義語・関連語
遠慮せずにものを言うという点で共通する言葉です。
- 歯に衣着せぬ(はにきぬきせぬ):
思ったことを飾らず、ずけずけと言うこと。
英語表現
not mince words
言葉を和らげたり濁したりせず、率直に言う表現。
She did not mince words when she gave her opinion of the plan.
(彼女はその計画への意見を、忌憚なく述べた。)
『中庸』では小人の欠点
「忌憚」の字は、中国の古典『礼記』の中庸篇にも出てきます。
孔子の言葉として、君子は時に応じてほどよい中を守るのに対し、小人(= 徳の低い人)は何もはばかるところが無い、と述べる一節です。
今は「忌憚のない意見を聞かせてほしい」のように、遠慮のなさを相手に頼む言い方にも使われます。
この一節では、はばかるところが無いことは小人の欠点として語られています。

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