意味
「反故にする(ほごにする)」とは、前に交わした約束や取り決めを、なかったものとして扱うという意味です。
もう一つ、紙などを使いものにならなくして、無駄に捨てるという意味もあります。
「反故」は、書き損じて要らなくなった紙のことです。
語源・由来
この言葉は、要らなくなった紙を指す「反故」に「にする」が付いた形です。
「反故」には紙のほかに、役に立たなくなった物事や、取り消し・無効という意味もあり、約束を「反故にする」はこちらの意味から来ています。
漢字は「反故」のほか「反古」とも書きます。
「反故」の読みは古くから一つに定まらず、「ほぐ」「ほうぐ」「ほうご」「ほんご」などの形が並んで使われてきました。
奈良時代の記録には「本古紙」と書いたものがあり、言い回しのほうも「ほぐにする」「ほんごにする」という形がありました。
今の「ほご」が一般的な読みになったのは、明治・大正より後の比較的新しいことです。
使い方・例文
- 前の社長が結んだ取引の約束を、新しい社長はあっさり反故にした。
- 週末に遊園地へ行く約束を父に反故にされ、弟はすっかりむくれている。
- 書き初めの清書で字を間違えてばかりで、半紙を十枚も反故にしてしまった。
類義語・関連語
約束や決めたことを、守らずに取り消してしまう意味の言葉です。
- 食言(しょくげん):
前に言ったことと違うことを言ったりしたりすること。約束を破ることもいい、一度口から出した言葉をまた口に入れる意から。 - 白紙に返す(はくしにかえす):
それまでのいきさつをなかったことにして、もとの状態に戻すこと。 - 破約(はやく):
約束や契約を破ること。
英語表現
go back on one's word
約束を守らないこと、前に言ったことをひるがえすこと。
He promised to help us, but he went back on his word.
(彼は手伝うと約束したのに、その約束を反故にした。)
8世紀の戸籍、反故紙として正倉院に残る
紙が貴重だった古代や中世には、役目を終えた文書の裏を使って、別の文書や日記を書くことがよくありました。
こうして裏側に残った元の文書を「紙背文書」といいます。
正倉院に伝わる8世紀の戸籍や税の帳簿には、朝廷で反故となった紙の裏を、東大寺の写経所(= お経を書き写す役所)が帳簿の紙として使い回したことで残ったものがあります。
本来は捨てられるはずだった紙が偶然に残ったものなので、当時の暮らしの実際をそのまま伝える資料として大切にされています。

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