意味
「我関せず(われかんせず)」とは、自分には関係のないことだとして、周りの物事から離れて平然としているようすをいいます。
「我関せず焉(われかんせずえん)」とも言い、意味は同じです。
語源・由来
この言葉は、「我(=自分)」に「関せず(=かかわらない)」を続けた言い回しです。
「我関せず焉」の「焉」は、漢文で文の終わりに置いて語調を整え、言い切る気持ちを表す字です。
漢文を訓読するときこの字はふつう読みませんが、この言い回しでは「えん」と読みます。
使い方・例文
- 兄弟が大声でけんかを始めても、父は我関せずと新聞を読み続けていた。
- 予算をめぐって議論が続くなか、彼だけは我関せずの顔で窓の外を見ていた。
- クラスで起きた問題を我関せずで済ませず、一人ひとりが考えてほしい。
類義語・関連語
どれも、物事に自分からはかかわらずにいる態度や立場を表す語です。
- 袖手傍観(しゅうしゅぼうかん):
自分から手を出さずに、そばで成り行きを眺めていること。「袖手」は手を袖に入れること。拱手傍観(きょうしゅぼうかん)も同じ意味。 - 高みの見物(たかみのけんぶつ):
かかわりのない安全な立場から、成り行きを興味本位に眺めること。関心を持って見ている点で、見出し語とは違う。 - 知らぬ顔の半兵衛(しらぬかおのはんべえ):
知っていながら知らないふりをして取り合わない者。そうした人を人名のように呼んだ言い方。 - 対岸の火事(たいがんのかじ):
自分には関係がなく、少しも苦痛を感じない物事のたとえ。態度ではなく、物事のほうを指す。
「終焉」の「焉」も同じ字
「焉」は「我関せず焉」のように文末で言い切る働きのほか、「ここに」の意味を添える字としても使われ、「終焉(しゅうえん)」がその例です。
終焉は命が終わることや、その時をいい、「一つの時代の終焉」のように物事の終わりにも使います。
漢文では「いずくんぞ(= どうして)」と読んで、問いかけの言葉にもなります。
漢字の成り立ちを説いた中国の古い字書『説文解字』は、焉を鳥の名としていますが、どんな鳥なのかは分かっていません。

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