意味
「臆面もなく(おくめんもなく)」とは、気後れした様子を少しも見せずに、平気で何かをするさまをいいます。
「臆面」は、気後れした顔つきや、はにかんだ顔色のことです。
それが「ない」と打ち消すことで、ためらいも恥じらいも顔に出さないふるまいを表します。
語源・由来
この言葉は、名詞の「臆面」に「もなく」が付いてできた形です。
「臆面」の「臆」は、動詞「臆する」(= 気後れしておどおどする)と同じ字で、その気持ちが表情に出た様子を「臆面」と呼びました。
「臆面」は、のちに「臆面もない」「臆面もなく」のように、打ち消しの語と組んで使われることが多くなりました。
使い方・例文
「臆面もない」の形でも使い、「臆面もない態度」のように名詞を修飾することもできます。
- 三十分も遅刻してきた彼は、臆面もなく一番前の席に座った。
- 同僚の考えた企画を、臆面もなく自分の案として会議で発表する。
- あれだけ失敗しておいて、まだ自慢話を続けるとは臆面もない人だ。
類義語・関連語
どれも、恥じらいや遠慮が見られないことを表す言葉です。
- いけしゃあしゃあ:
憎らしく感じるほど平気な顔をしているさま。「と」を付けて「いけしゃあしゃあと」の形で使うことが多い言葉。 - 厚顔無恥(こうがんむち):
ずうずうしく、恥を知らないこと。ふるまいのさまより、人の性質や態度を評する四字熟語。 - 鉄面皮(てつめんぴ):
鉄でできた面の皮のように、恥知らずで厚かましいこと。そういう人そのものを指しても使う。
同じ字の「臆病」は動詞にもなった
「臆面」の「臆」は、「臆する」や「臆病」にも使われている字です。
「臆病」は、ちょっとしたことにも怖がる性質を表すのがふつうですが、「臆病する」という動詞の形もありました。
この「臆病する」は、不意の出来事にひどくうろたえることや、危ない場面で気後れし気落ちすることを表しました。
「臆病する」が気後れしてうろたえることを言うのに対し、「臆面もなく」は気後れが顔に少しも出ないさまを言います。

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