どれほど恥ずべき行いを指摘されても顔色一つ変えず、平然としている。
そんな図太さを鉄の仮面にたとえるのが、「鉄面皮」(てつめんぴ)です。
意味
「鉄面皮」とは、鉄の面のように面の皮が厚く、恥を恥とも思わずずうずうしい態度を取ることという意味です。
単に図太いというだけでなく、本来なら恥じるべき場面で全く動じない厚かましさを、強く非難するニュアンスで使われます。
- 鉄(てつ):金属の鉄。
- 面皮(めんぴ):顔の皮膚。
語源・由来
「鉄面皮」は、中国の故事に由来するという説があります。
中国の古い言い伝えによると、王光遠という人物は学問の才に優れていましたが出世欲が非常に強く、権勢のある人にこびへつらい、人前で恥をかかされても顔色一つ変えなかったといいます。
その様子を見た人々が、彼の顔の皮は鉄でできているようだとからかったことから、恥知らずで厚かましい人を「鉄面皮」と呼ぶようになったと伝えられています。
使い方・例文
「鉄面皮」は、恥じるべき場面で全く動じない厚かましい態度を非難する場面で使われます。
- 何度失敗を指摘されても謝らない、鉄面皮な人物だ。
- 借りたお金を返さず知らんぷりとは、鉄面皮にもほどがある。
- あの鉄面皮ぶりには、周囲もあきれ果てた。
類義語・関連語
「鉄面皮」と同じように、恥知らずで厚かましい様子を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 厚顔無恥(こうがんむち):
厚かましくて、恥知らずな様子。 - 面の皮が厚い(つらのかわがあつい):
恥知らずで、ずうずうしいこと。
英語表現
thick-skinned
直訳「皮膚が厚い」で、批判や恥をものともしない図太さを表す表現。
He’s so thick-skinned that criticism never seems to bother him.
(彼は鉄面皮だから、批判されても全く動じない。)
「皮膚の厚さ」で図太さを測る発想
「鉄面皮」が顔の皮膚の厚さで恥知らずな図太さを表すのと同じ発想は、英語の「thick-skinned(皮膚が厚い)」にも見られます。
反対に、傷つきやすく繊細な人を指す「thin-skinned(皮膚が薄い)」という表現もあり、皮膚の厚さで精神的な図太さや繊細さを測るという発想は、日本語と英語の双方に共通しています。
顔や皮膚という体の表面を、他人からの評価や批判をどれだけ跳ね返せるかという防御力の指標として捉える比喩は、言語の違いを越えて生まれています。









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