迷える子羊

導く者や目標を見失い、どう生きればよいか分からず不安に思う人。 個別解説
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導いてくれる羊飼いを見失い、どちらへ進めばよいか分からずさまよう、そんな心細さを表すのが、「迷える子羊」(まよえるこひつじ)です。

意味

迷える子羊とは、導く者や目標を見失い、どう生きればよいか分からず不安に思う人という意味です。
自分の意思だけでは抜け出せない心細さや、助けを必要とする状態が込められた言葉です。

  • 迷える(まよえる):道や心の拠り所を見失った状態。
  • 子羊(こひつじ):羊の子、転じて庇護を必要とする弱い存在。

語源・由来

「迷える子羊」は、中国古典由来のことわざではなく、新約聖書「ルカによる福音書」第15章に記された「見失った羊のたとえ」に由来する言葉です。
百匹の羊を持つ羊飼いが一匹を見失ったとき、九十九匹を野に残してでも、見つかるまでその一匹を捜し歩くという譬え話です。
神を羊飼いに、道を踏み外した人間を見失った羊になぞらえ、たとえ一人であっても見捨てず捜し求める神の愛を説いたものとされています。
なお聖書の訳文ではこの譬え話を「迷える羊」と呼ぶのが一般的で、「子羊」は本来キリスト自身を指す表現としても用いられますが、日本語では「迷える子羊」という言い回しが、導き手を失って不安げにさまよう人一般を指す言葉として広く定着しました。

使い方・例文

「迷える子羊」は、目標や指針を見失い、不安な状態にある人を表す際に使われます。

  • 就職活動の方向性が定まらず、迷える子羊のような心境が続いた。
  • 指針を失った新人は、迷える子羊さながらに立ち尽くしていた。
  • 進路に悩む生徒たちが、迷える子羊として担任のもとを訪れた。

英語表現

  • a lost sheep
    見失われた羊、道を見失って不安な人。

「迷える羊」が「迷える子羊」に変わった理由

聖書の日本語訳では、この譬え話はもともと「迷える羊」と訳されてきました。
それが日常語としては「迷える子羊」という形で広く定着したのは、幼く庇護を必要とする「子羊」という語感が、道に迷って心細い人の姿によりしっくりきたためだと考えられます。
翻訳された聖書の言葉が、原文の厳密さを離れて日本語の中で独自の響きを持つに至った例のひとつと言えるでしょう。

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