意味
「ならぬ堪忍するが堪忍(ならぬかんにんするがかんにん)」とは、もうこれ以上はこらえられないというところで、なおこらえるのが本当の忍耐だという意味です。
誰にでもできる程度のがまんではなく、耐えきれないと思う場面でこらえることにこそ値打ちがある、という教えです。
ここでの「堪忍」は、相手を許すという意味ではなく、こらえる・がまんするという意味で使われています。
- ならぬ:できない。「成らぬ」とも書く。
- 堪忍(かんにん):怒りや苦しみをこらえること。
語源・由来
この言葉は、江戸時代の中ごろから使われてきたことわざです。
七音・七音の調子のよい句で、「世の中になる堪忍は誰もする」という上の句を付けた道歌(= 生き方の教えを詠み込んだ和歌)の形でも伝わっています。
「なる堪忍」はがまんできる程度のがまんのことで、それなら誰でもする、と後半の句と対比させています。
使い方・例文
- 取引先の無理な注文に腹が立ったが、ならぬ堪忍するが堪忍と黙って頭を下げた。
- 弟に手を上げかけた兄に、祖母は「ならぬ堪忍するが堪忍だよ」と静かに言った。
類義語・関連語
- 忍の一字(にんのいちじ):
耐え忍ぶことこそが、物事をうまく運ぶもとになるということ。「ならぬ堪忍するが堪忍」は、耐えきれないところでこらえる点に重きを置く言い方。 - 堪忍は一生の宝(かんにんはいっしょうのたから):
こらえることが、一生を通じて計り知れない利益をもたらすという教え。


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