意味
千辛万苦とは、数えきれないほどの苦労や困難を経験することという意味です。
ただ苦しいだけでなく、その量と種類の多さ、深刻さを強調しています。
多くの場合、困難を乗り越えて何かを成し遂げた後の、結果の重みや達成感を際立たせる肯定的な文脈で使われます。
語源・由来
「千」と「万」は数の多さを、「辛」と「苦」はつらさや苦しみを表します。
これら四つの漢字を組み合わせることで、数えきれないほどの苦難を強調する漢語として構成されています。
使い方・例文
「千辛万苦」は、目標達成の裏にあった並大抵ではない努力や、過酷な状況を生き抜いてきた軌跡を振り返る場面で使われます。
- 彼は千辛万苦の末、ついに司法試験に合格した。
- 開発チームが千辛万苦して完成させた努力の結晶だ。
- 祖父母は千辛万苦しながら戦後の混乱期を生き抜いた。
類義語・関連語
「千辛万苦」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 艱難辛苦(かんなんしんく):
困難に遭遇し、非常につらく苦しい思いをすること。 - 悪戦苦闘(あくせんくとう):
困難な状況の中で、必死に苦しみながら努力する様子。 - 苦心惨憺(くしんさんたん):
目的を達成するために、心を砕いてあれこれと工夫を重ねること。 - 七転八倒(しちてんばっとう):
激しい苦痛や困難にもだえ苦しむ状態。
対義語
「千辛万苦」と反対の意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 一帆風順(いっぱんふうじゅん):
物事が何の障害もなく、極めて順調に進む様子。 - 順風満帆(じゅんぷうまんぱん):
追い風を帆に受けて進む船のように、物事が思い通りに進む状態。
英語表現
hardships and tribulations
意味:数多くの困難や試練
She went through countless hardships and tribulations to raise her children alone.
(彼女は女手一つで子供を育てるため、千辛万苦を経験した。)
much toil and trouble
意味:多くの労苦と面倒
After much toil and trouble, they finally completed the restoration.
(千辛万苦の末、彼らはついに修復を完了させた。)
元代の戯曲に見える「千辛万苦」
「千辛万苦」の「千」「万」は、いずれも数の多さを誇張して表す語で、「数えきれないほどの辛苦」を意味します。
出典の一つとされるのが、中国・元代の戯曲『趙礼讓肥』(秦簡夫作)です。
ただし、該当箇所の原文は日本語での紹介が乏しく、詳しい文脈までは確認できていません。
数を表す漢字を対にして苦労の大きさを強調する言葉には、「千難万苦」などの類語もあります。










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