四字熟語 故事成語

刮目相待

(かつもくそうたい)

人の才能が驚くほど進歩したときは、見方を改めて注意深く見直すべきだということ。


8文字の言葉 / 「か・が」から始まる言葉
刮目相待 ことば
スポンサーリンク

意味

「刮目相待(かつもくそうたい)」とは、人が見違えるほど成長したとき、以前の印象を捨てて改めて向き合うべきだという意味です。

  • 刮目:目をこすってよく見ること。
  • 相待:相手と向き合って対すること。

語源・由来

中国の歴史書『三国志』に対する裴松之の注釈として引用された『江表伝』の記述に基づきます。

かつて学問に関心がなく軽視されていた呉の武将である呂蒙りょもうが、主君に諭されて勉学に励み、見違えるほど博識になりました。
その成長ぶりに驚いた魯粛ろしゅくに対して、呂蒙が返した次の言葉が由来です。

士別三日,即更刮目相待。
(士別れて三日なれば、即ち更に刮目して相待すべし=志のある者は三日も会わなければどれだけ成長しているかわからないので、目をこすってよく見て向き合うべきだ)

使い方・例文

「刮目相待」は、誰かの目覚ましい成長を称賛したり、自分自身の飛躍を誓ったりする場面で使われます。

  • 毎日自主練を続けた彼の見事なプレイは、まさに刮目相待だ。
  • 次の大会では必ず優勝するので、刮目相待してほしい。
  • かつて手のかかった生徒が立派な教師となった姿に刮目相待する。

誤用・注意点

「刮目相待」には、自分の成長を相手に認識し直させるニュアンスが含まれます。

そのため、目上の人に対して自分への評価を見直すよう求める形で使用すると、不遜で失礼な印象を与えるため注意が必要です。

スポンサーリンク

類義語・関連語

「刮目相待」と似た意味を持つ言葉には、以下のものがあります。

  • 日進月歩(にっしんげっぽ):
    日ごと月ごとに絶えず進歩し、急速に発展していく様子。
  • 面目一新(めんもくいっしん):
    世間の評価や外見、内容がすっかり新しくなる状態。

対義語

「刮目相待」と反対の意味を持つ言葉には、以下のものがあります。

  • 呉下の阿蒙(ごかのあもう):
    いつまで経っても学問の進歩や能力の向上が見られない人のこと。
  • 旧態依然(きゅうたいいぜん):
    昔のままで、少しも進歩や発展が見られない状態。

英語表現

see someone in a new light

意味:これまでの固定観念を捨て、新たな視点から相手を評価すること。

Her remarkable progress made everyone see her in a new light.
(彼女の目覚ましい成長ぶりに、誰もが評価を改めました。)

呉の武将呂蒙は「刮目相待」の直後に関羽への策を授けた

『江表伝』では、呂蒙は「刮目相待」と言い返したあと、すぐに学んだ成果を見せています。
魯粛はこのとき、荊州けいしゅうで関羽と境を接する持ち場を引き継ぐところでした。
呂蒙は、関羽は学問好きで『春秋左氏伝しゅんじゅうさしでん』をほぼそらんじるが、自負心が強く人を見下す、と人柄を見立てました。

密為肅陳三策,肅敬受之,秘而不宣。

(ひそかに魯粛のために三つの策を述べ、魯粛はつつしんで受け取り、秘密にして外にもらさなかった。)
呂蒙はのちの219年、その関羽から荊州を奪っています。
「目をこすって見直せ」という呂蒙の言葉は、口先ではなく働きで裏付けられていました。

スポンサーリンク

コメント

URLをコピーしました