意味
「冷酷非道」とは、思いやりが全くなく、人として行うべき道から外れたむごい様子のことです。強い非難の意を込めて使われます。
- 冷酷(れいこく):思いやりがなくむごい様子。
- 非道(ひどう):人の道から外れていること。
語源・由来
「冷酷非道」は、「思いやりがないこと」を示す「冷酷」と、「人の道に背くこと」を示す「非道」という、独立した2つの熟語が結びついて定着した言葉です。
それぞれが持つ「心の冷たさ」と「行いの悪質さ」が合わさることで、最大級の悪を表現する四字熟語として用いられるようになりました。
使い方・例文
「冷酷非道」は、犯罪や暴政など、常軌を逸した極めて悪質な行いに対して使われます。
- 彼は自身の出世のために恩人を平然と切り捨てる、まさに冷酷非道な男だ。
- 独裁者の冷酷非道な振る舞いにより、多くの民衆が住処を追われた。
- 小説に登場する犯人の冷酷非道な手口に、読者は息を呑んだ。
誤用・注意点
感情に流されずに決断することを褒める際に用いるのは誤りです。
冷静な判断力を評価する場合は、「冷徹」や「冷静沈着」を使います。
「冷酷非道」を用いると、人の心を持たない極悪人であると非難することになります。
類義語・関連語
「冷酷非道」の類義語には、以下のような言葉が挙げられます。
- 悪逆無道(あくぎゃくむどう):
人の道に背き、はなはだしい悪事を働く様子。 - 人面獣心(じんめんじゅうしん):
顔は人間だが、心は獣のように思いやりがない状態。 - 鬼畜の所業(きちくのしょぎょう):
人間とは思えないほど残酷でむごい行い。
「冷酷非道」と「悪逆無道」の違い
どちらも人の道から外れた悪行を表しますが、焦点の当たり方が異なります。
「冷酷非道」は心の冷たさに重きを置くのに対し、「悪逆無道」は目上の者への反逆など、倫理的な罪の重さに重きを置いています。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 冷酷非道 (れいこくひどう) | 心に温かみがなく、むごい行い |
| 悪逆無道 (あくぎゃくむどう) | 人の道に背くはなはだしい悪行 |
対義語
「冷酷非道」の対義語には、以下のような言葉が挙げられます。
- 温厚篤実(おんこうとくじつ):
性格が穏やかで情に厚く、誠実である様子。 - 大慈大悲(だいじだいひ):
仏のような広大で限りない慈悲の心。 - 仁者無敵(じんしゃむてき):
思いやりのある徳の高い人には、敵対する者がいないこと。
英語表現
cold-blooded
意味:感情がない様子
He is a cold-blooded killer.
(彼は冷酷非道な殺人鬼だ。)
ruthless
意味:目的のためなら手段を選ばない冷徹さ
The dictator was known for his ruthless rule.
(その独裁者は冷酷非道な支配で知られていた。)
「冷酷」と「非道」、独立した二つの熟語が結びついた言葉
「冷酷非道」は特定の書物や故事に由来する言葉ではなく、「冷酷」と「非道」という、もともと独立して使われていた二つの熟語が結びついてできた言葉です。
「冷酷」は「冷」と「酷」からなり、感情の温度が低く、むごい仕打ちを平然と行うさまを表します。
「非道」は「道に非ず」、つまり人として守るべき道理に外れていることを意味する漢語です。
同じ構造を持つ言葉に「悪逆非道」があり、こちらは「悪逆」と「非道」が結びついたものです。
「冷酷非道」も同じ作られ方をした言葉であり、感情面の冷たさ(冷酷)と行為面の逸脱(非道)という二つの側面を重ねて強調しています。










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