意味
「柳暗花明(りゅうあんかめい)」とは、茂った柳はほの暗く、咲いた花は明るいことで、春の野の美しい景色をいう言葉です。
また、花柳界や色町を指して使われることもあります。
中国語では、陸游の詩句から、行き詰まった末に思いがけず道が開けることのたとえとしても使われます。
この四字熟語の構成は以下の通りです。
- 柳暗(りゅうあん):柳の葉が深く茂り、その陰が暗く見えるほど緑が濃い様子。
- 花明(かめい):花が咲き誇り、辺りを明るく照らすような鮮やかな様子。
語源・由来
「柳暗花明」は、中国の南宋の詩人陸游の詩「山西村に遊ぶ」(遊山西村)にある、次の一節が由来です。
山重水複疑無路、柳暗花明又一村
(山が重なり川が入り組んで、もう道がないかと思われたが、柳の暗い茂みと鮮やかな花の向こうに、また一つ村が現れた)
陸游が山奥の村を訪ねる際に体験した「道に迷った不安と、新たな世界を見つけた喜び」が、この句の根底にあります。
詩の中の「柳暗花明」は春の景色の描写ですが、道が尽きたかと思った先に村が現れるこの場面から、中国語では苦境の末に道が開けることのたとえとしても使われるようになりました。
使い方・例文
「柳暗花明」は、春の景色の美しさをいう言葉として、手紙の時候のあいさつなどに使われます。
また、花柳界や色町を指す言い方として、小説などに出てくることもあります。
例文
- 川沿いの柳が青々と茂り、桃の花も咲きそろって、あたりは柳暗花明の春景色だ。
- 柳暗花明の季節を迎え、皆様いかがお過ごしでしょうか。
- かつて柳暗花明の地としてにぎわった、川沿いの花街を歩く。
類義語・関連語
「柳暗花明」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 春景(しゅんけい):
春の景色。 - 起死回生(きしかいせい):
絶望的な状態から立ち直り、一気に勢いを盛り返すこと。
中国語で使われる「柳暗花明」のたとえの意味に近い言葉。
英語表現
「柳暗花明」を中国語でのたとえの意味(行き詰まった末に道が開けること)で言うときは、次の英語表現が近い意味になります。
Light at the end of the tunnel
意味:長いトンネルの先に見える光
After years of struggle, we finally see light at the end of the tunnel.
(長年の苦闘を経て、ようやくトンネルの先に光が見えてきた。)
柳暗花明の「暗」は、柳の若葉が作る濃い陰
「柳暗花明」の「暗」は、否定的な意味ではありません。
春の柳が細い枝にびっしりと若葉をつけ、その緑が濃く重なり合って、光を遮るほどの深い影を作っている様子を表しています。
この深い緑の「暗」と、鮮やかな花の「明」が対照をなすことで、生命力にあふれた自然の力強さが際立ちます。












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