意味
「英姿颯爽(えいしさっそう)」とは、堂々として立派な姿が、きりっとしていて見る人にさわやかな印象を与えるさまという意味です。
姿の立派さと、身のこなしのきびきびとした気持ちよさの両方を言い表し、人の見た目や態度をほめるときに使います。
- 英姿(えいし):勇ましく、りっぱな姿。
- 颯爽(さっそう):姿や態度がきりっとして、さわやかなさま。
語源・由来
この言葉は、「英姿」と「颯爽」を重ねた語です。
四字の並びは、唐の詩人・杜甫の詩「丹青引(= 絵を題材にした歌)」に出てきます。
画家でもあった将軍の曹霸に贈った詩です。
凌煙閣(= 唐の功臣の肖像を掲げた建物)の色あせた肖像を曹霸が描き直すと、功臣たちが生き生きとよみがえった、その場面を詠んだのが次の一節です。
褒公鄂公毛髮動 英姿颯爽猶酣戰
(褒公や鄂公の肖像は髪の毛まで動き出しそうで、その勇ましく凛々しい姿は、今なお激しい戦いのさなかにいるかのようだ)
使い方・例文
- 優勝パレードで、選手たちは英姿颯爽と沿道の声援にこたえた。
- 制服姿で英姿颯爽と入場する消防隊員に、大きな拍手が起きた。
- 白馬にまたがる武者が、英姿颯爽と屏風いっぱいに描かれている。
類義語・関連語
立派な姿や態度をほめる言葉には、次のようなものがあります。
- 威風堂々(いふうどうどう):
威厳に満ちて、堂々としているさま。さわやかさより、重みや威厳に重点。 - 雄姿(ゆうし):
雄々しく立派な姿。「英姿」とほぼ同じ意味の二字の語。
「英姿颯爽」が出る詩は、名馬の絵と曹霸の貧しさへ続く
「丹青引」では、功臣の肖像を描き直す場面の後に、先帝(= 前の皇帝)の名馬「玉花驄」を曹霸が描く場面が続きます。
多くの画工が描いても似なかった馬を曹霸が描き上げると、昔からの平凡な馬の絵がすべて色あせてしまった、と詠まれています。
詩の終わりでは、戦乱の中をさすらい、道行くふつうの人の姿を描いている曹霸の今が詠まれ、世の中にこれほど貧しい人はいない、とまで言われています。
なお、「英姿颯爽猶酣戰」の句は書物によって字が異なり、「猶酣戰」が「來酣戰」となっている本もあります。



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