意味
「昼行灯(ひるあんどん)」とは、ぼんやりしている人や、役に立たない人のことです。
そうした人を見下して、あざけるときに使います。
「ひるあんどう」と読むこともあります。
語源・由来
この言葉は、昼間にともしてある行灯から来ています。
行灯(= 紙を張った枠の中に油皿を置き、火をともす昔の明かり)は、明るい昼間にともしても、うすぼんやりと光るだけで何の役にも立ちません。
その様子を、ぼんやりしている人や役に立たない人にたとえたものです。

使い方・例文
人をあざける言葉なので、改まった場や目上の相手には使いません。
- 普段は昼行灯と呼ばれている課長が、いざという時に見事な判断をした。
- 会議の間じゅう上の空で、昼行灯のような顔をして座っている。
- ぼんやりしてばかりいると、昼行灯だと陰口をたたかれるぞ。
類義語・関連語
どれも、ぼんやりした人や役に立たない人をけなす語です。
- 木偶坊(でくのぼう):
役に立たない人や気のきかない人をののしる語。もとは操り人形。 - ぼんくら:
ぼんやりしていて、物事の見通しがきかないこと。また、その人。
「昼行灯」の行灯は部屋に置く明かり
行灯の紙張りの枠は、風で火が消えたり揺れたりしないためのものです。
「あんどん」は「行灯」の宋音(= 宋の時代の中国語の発音)で、室町時代に禅宗の僧によって広まりました。
字のとおり、はじめは手にさげて持ち歩く明かりでした。
江戸時代に提灯や手燭(= 持ち手の付いたろうそく立て)が広まると外へ持ち出されなくなり、部屋に置いて使う道具に変わりました。
寝室の枕元で一晩中ともしておく有明行灯や、柱に掛けて看板にも使う掛行灯など多くの種類が生まれ、明治時代の半ばまで使われていました。


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