意味
「藤四郎(とうしろう)」とは、その道の専門家ではない人、つまり素人のことです。
「とうしろ」とも言います。
同じ字で、鎌倉時代の陶工や刀工の通称を指すこともあります。
語源・由来
この言葉は、「しろうと」の「うと」をひっくり返して「とう」とし、「しろ」を後ろに回して「とうしろう」としたものです。
人の名前のように聞こえるので、「藤四郎」の字で書かれます。
使い方・例文
くだけた話し言葉で、自分や相手を素人だと言うときに使います。
改まった場では使いません。
- 釣りについては、ぼくはまだ藤四郎だから、いろいろ教えてほしい。
- 「藤四郎が口を出すな」と、ベテランの大工にしかられた。
- あの店の主人は、藤四郎と見た客に高い品ばかり勧めてくる。
類義語・関連語
どれも、その分野の専門家ではない人を指す言葉です。
- 素人(しろうと):
専門家ではない人。「藤四郎」のもとになった語。 - アマチュア:
職業としてではなく、趣味として取り組む人。 - 門外漢(もんがいかん):
その分野を専門としない人。
対義語
- 玄人(くろうと):
その道に通じ、技術や知識を身につけた専門家。
陶工と刀工の通称だった「藤四郎」
「藤四郎」は、瀬戸焼の祖とされる鎌倉時代の陶工、加藤四郎左衛門景正の略称でもあります。
景正は、僧の道元とともに宋(= 当時の中国)へ渡って焼き物の技を学び、帰国後に瀬戸で窯を開いたと伝えられています。
藤四郎の名は代々受け継がれ、茶入れでは特に二代目の基通の作を「藤四郎」と呼びます。
また、鎌倉時代の刀工、粟田口吉光も「藤四郎」と通称されました。
短刀づくりの名手として知られています。


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