意味
「癇に障る(かんにさわる)」とは、相手の言動や物事が気に入らず、腹立たしく思うという意味です。
- 癇(かん):神経が過敏で、いらいらしやすい性質。
- 障る(さわる):じゃまになる。ここでは、気分を害すること。
語源・由来
この言葉は、江戸時代の寛政年間(1789〜1801年)に上方(= 京都・大阪とその周辺)ではやった「かんに障るじゃ」という歌をきっかけに、広く使われるようになったといわれています。
使い方・例文
腹立たしく感じさせる話し方や態度などを主語にして、「〜が癇に障る」の形で使います。
- 店員の見下したような口ぶりが癇に障り、何も買わずに店を出た。
- 君の言い方はいちいち癇に障るから、もう少し言葉を選んでほしい。
- 試験前で気が立っているのか、時計の秒針の音さえ癇に障る。
類義語・関連語
どれも、気に入らないものへの腹立ちをいう言葉です。
- 癪に障る(しゃくにさわる):
物事が気に入らず、腹が立つこと。
意味は「癇に障る」とほぼ同じ。 - 気に障る(きにさわる):
人の言い方や振る舞いなどで、不快な気持ちになること。 - かちんと来る(かちんとくる):
他人の言葉や態度にいらっとして、不愉快に感じること。 - 頭に来る(あたまにくる):
怒りで気持ちが高ぶり、かっとなること。 - 癇癪を起こす(かんしゃくをおこす):
ささいなことで怒りを抑えきれず、激しく怒り出すこと。
腹立たしく思う「癇に障る」と違い、怒りを表に出して爆発させるところまでいう。
「障る」から分かれた「触る」
「癇にさわる」の「さわる」は、「障る」とも「触る」とも書きます。
「障る」はじゃまになる、体に害になるという意味の言葉です。
手で物にふれる意味の「触る」は、この「障る」から分かれて生まれたとされています。
気分を害するという意味の「さわる」には両方の字が使われ、「神経に触る」「癇に触る」とも書きます。
「さわる」を「ふれる」に替えた「癇に触れる」という言い方もあります。
また、「癇」の代わりに「疳」の字を当てて、「疳に障る」と書くこともあります。
「疳」の字にも、ちょっとしたことでいらだつ性質という、「癇」と同じ意味があります。


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