意味
「ぞっとしない」とは、たいして面白くない、感心するほどでもないという意味です。
物事や話を受けて、いい気持ちがしないと感じるときにも使います。
語源・由来
この言葉は、副詞「ぞっと」に打ち消しの「しない」が付いた形です。
「ぞっと」は、恐ろしさや寒さで体が震え上がるさまを表すほか、美しいものに出会って強い感動が体の中を走り抜けるさまも表します。
「ぞっとするほどきれいな夕焼け」と言うときの「ぞっと」は、この感動のほうの意味です。
使い方・例文
- 新しいメニューは見た目こそ派手だが、味はぞっとしないものだった。
- 人の失敗を笑いの種にするのは、あまりぞっとしない話だ。
- 評判の映画を見に行ったが、筋が平凡でぞっとしなかった。
使うときの注意
「ぞっとしない映画」は、怖くない映画という意味ではありません。
面白くない、感心しない映画という意味なので、ホラー映画の怖さが足りなかったと言いたいときには使えません。
類義語・関連語
どれも、面白みや興味を感じられないという点で「ぞっとしない」と重なる言葉です。
- 無味乾燥(むみかんそう):
面白みも味わいもない様子。 - 興味索然(きょうみさくぜん):
興味がわかず、趣も感じられない様子。「索然」は散ってなくなってしまうさま。 - 鼻白む(はなじろむ):
興がさめて、不愉快な気持ちになること。「ぞっとしない」が物事への評価を言うのに対し、こちらはそれを受けた人の様子を言う語。
英語表現
nothing to write home about
特に優れているわけでもない、取り立てて言うほどでもないという意味の言い回し。
The hotel was clean, but the food was nothing to write home about.
(ホテルは清潔だったが、料理はぞっとしないものだった。)
leave someone cold
人の心を動かさない、感心させないという意味の言い回し。
His long speech left me cold.
(彼の長いスピーチは、私にはぞっとしないものだった。)
「恐ろしくない」と取る人が半数を超える
文化庁の平成28年度「国語に関する世論調査」では、「今回の映画は、余りぞっとしないものだった」という文の「ぞっとしない」の意味を尋ねています。
本来の意味とされてきた「面白くない」を選んだ人は22.8%で、「恐ろしくない」を選んだ人が56.1%と半数を超えました。
平成18年度の同じ調査では「面白くない」が31.3%、「恐ろしくない」が54.1%だったので、10年の間に「面白くない」と答える人がさらに減ったことになります。

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