慣用句

猫の目のように変わる

(ねこのめのようにかわる)

物事の状態や人の心が、短期間にめまぐるしく変化する様子。

短縮形:猫の目
異形:猫の眼のように変わる

11文字の言葉 / 「ね」から始まる言葉
猫の目のように変わる ことば
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意味

「猫の目のように変わる(ねこのめのようにかわる)」とは、人の心や物事のありさまが、あっという間にころころと移り変わるという意味です。

明るさによって形を変える猫の瞳孔の性質に、移ろいやすい世の情勢や人の態度を例えています。
単に変化するだけでなく、予測がつかないほど頻繁で劇的に変わるというニュアンスを含みます。

語源・由来

猫

猫の瞳孔が、周囲の光の量に合わせて劇的にその形を変える習性から生まれました。

明るい場所では細い縦線になり、暗い場所では大きく丸くなるという、猫の目の頻繁で顕著な変化を、移ろいやすい物事のたとえとして用いています。
江戸時代にはすでに定着しており、俳諧の『毛吹草』(1638年)に「昼㒵も猫の目でしれ花盛」、洒落本『跖婦人伝』(1753年)に「盛衰は、猫の眼とひとしく、丸くなり長くなり」と見えます。

使い方・例文

「猫の目のように変わる」は、予測不能で安定しない状況を表す場面で使われます。

  • 山の天気は猫の目のように変わるため雨具の準備は必須だ。
  • 流行の移り変わりは猫の目のように変わるため対応に追われる。
  • 彼の方針は猫の目のように変わるため部下は常に振り回される。

類義語・関連語

「猫の目のように変わる」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 千変万化(せんぺんばんか):
    事態や状況が次々と新しく展開し、めまぐるしく変化する様子。
  • 二転三転(にてんさんてん):
    決定事項や情勢が何度もひっくり返るように激しく変わる状態。
  • 女心と秋の空(おんなごころとあきのそら):
    女性の感情や愛情が、変わりやすい秋の空模様のように定まらない様子。
  • 朝令暮改(ちょうれいぼかい):
    出した命令や方針がすぐに変更され、一定せずあてにならない状態。

英語表現

changeable as the weather

意味:人の気分や状況が予測不能であることを表す表現。

His mood is as changeable as the weather.
(彼の機嫌は猫の目のように変わります。)

fickle

意味:人の心や愛情、運命などが定まらない様子。

Public opinion is fickle.
(世論は猫の目のように変わります。)

時計がない時代の「猫の目」活用法

猫の目で時刻を知る古の知恵:
六つ丸く 五七卵に 四つ八つは 柿の核なり 九つは針

現代では時刻を時計やスマートフォンなどで正確に確認しますが、かつては猫の瞳孔の開き具合からおおよその時刻を推測するという習慣がありました。
その見方を覚えるための俗謡が残されています。

六つ丸く 五七卵に 四つ八つは 柿の核なり 九つは針

これは江戸時代の不定時法と、猫の瞳の形を対応させたものです。

  • 六つ丸く:
    明け六つ・暮れ六つ(日の出・日没時)は暗いため「まん丸」になります。
  • 五七卵に:
    五つ・七つ(朝・夕方)は少し明るいため「卵型」になります。
  • 四つ八つは柿の核なり:
    四つ・八つ(昼前・午後)は明るいため「柿の種のような形」になります。
  • 九つは針:
    九つ(正午)は最も明るいため「針のように細い線」になります。

個体差や天候にも左右されますが、動物の習性を生活の道具として取り入れた観察眼が反映された知恵です。

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